大阪・淀川区の学校法人「森友学園」が豊中市内の国有地を評価額の7分の1以下という格安で取得していた問題が報道されている。評価額が9億5600万円の国有地の地下に大量のゴミが発見されたため,その撤去費用を差し引いた1億3400万円という破格の値段で「森友学園」に売却されていたのだ。
 また,同学園と安倍晋三首相の妻・昭恵夫人との親密な関係も注目されている。夫人は学園が2017年4月に開校を目指す小学校の「名誉校長」の肩書きを持ち,「安倍晋三記念小学校」と印刷された振込用紙で寄付集めが行われていたとのことである。
 安倍首相は同学園の認可や国有地売却との関連も否定しており,昭恵夫人も含めて関与が明らかになった場合は「私や妻が関係していたということになれば,総理大臣も国会議員も辞めるとはっきりと申し上げておきたい」と明言した。
 同問題に関して,麻生副総理兼財務大臣は2月23日の衆議院予算委員会の分科会で,土地の売買をめぐる手続きは,適正だったという認識を示したうえで「政治家が不当な介入をしたことはない」と強調し,売却地の地下のゴミの撤去費用の算定方法について問われ,土地の売買をめぐる手続きは適正だったという認識を示したうえで,「政治家が不当な介入をしたことはない」と述べた。
 さらに,財務省の佐川理財局長は,ゴミの撤去費用として鑑定価格から8億円を差し引いたことについて,「今後の工事でどんなゴミがさらに深いところで出てくるのかわからないので,隠れたものも含めて国の責任をいっさい免除するということを考慮して撤去費用を見積もった」と説明した。
 これに対して,民進党の蓮舫代表は,「国有地は国民の財産であり,売買で不明朗なやり取りがあったことを説明しないで終わらせてしまおうというのは全く間違いだ。道を挟んだ,ほぼ同じ土地の売買金額が,一桁違うのでは説得力を持たない。われわれは,学園の理事長の国会への参考人招致を求めているが,与党から前向きな対応が出てきていない。国が取り引きを適正だと言うなら,参考人招致を妨げる理由はない」と国会で追及する意向である。
 また,共産党の志位委員長も,「異常で奇怪な取り引きだ。国有地という国民の財産を,二束三文の額で事実上,売り渡すことは,政治家の関与なしでは起こりえず,どういう力が働いたのか究明する必要がある。学園の理事長をはじめ,関係者の国会への招致が必要だ」と国会での追及に意欲的だ。
 同問題に関する情報公開請求に対する役所の対応が注目されるだろが,首相が自らの進退にも言及した覚悟を受けて,国会は速やかに特別委員会を設置し,近畿財務局と大阪航空局の担当者,森友学園理事長・籠池泰典,そして,首相夫人で瑞穂の国記念小学院名誉校長・安倍昭恵の参考人招致をすべきであろう。