11月10日,83年の生涯を閉じた銀幕の大スター高倉健さんをめぐり,日本だけでなく,中国でも異例の対応を取っている。習近平指導部が対日強硬姿勢を続ける中にあって,中国外務省が哀悼の意を示し,共産党系の新聞は次々に追悼記事を掲載している。
 「彼の演技には深みと味わいがあり,内に秘めたものがある」
 「彼の演技が好きです,すばらしかった」
 「当時はすごい人気で,映画館に行列ができた」
 「高倉健はすばらしい演技で,国境と言葉を超えて全ての観客を感動 させた」
 「(高倉さんは)努力目標です。私のクラスの学生全員,彼が大好き です」
 「彼に憧れています。努力して,彼のようになりたい。両親も彼が大 好きです」
 「高倉さんは,中国の人々に日本との文化交流を勧めていました。中 日関係は,他のい ろいろな分野でも,もっと近づかなければならな い」
 「当時の中国人男性は高倉健の『影』を追った。中国人女性は『高倉 健のような男』を 探し求めた」
等々,日本の国会議員が亡くなったときでも中国国内でこれほどの反響があっただろうか。
中国の人たちの心にも高倉健さんの不器用で真摯な生き様が残されているようだ。
 日中首脳会談が2年半ぶりに実現したが,靖国。教科書などの歴史認識問題や尖閣などの領土問題で日中関係は未だ進展できない厳しい情勢下にあるが,文化交流では高倉健さんは日中関係の架け橋になっていたのだろう。
今も在北京日本大使館には中国の俳優や一般市民から高倉健さんに多くの献花が送られている。