金正恩第1書記率いる北朝鮮は,新型中距離弾道ミサイル「ムスダン」発射や核攻撃をチラつかせながら,いまだに威嚇姿勢を続けている。
さらに,韓国の聯合ニュースは21日,韓国政府高官の話として,北が日本海側の咸鏡南道にスカッド用の移動式発射台を2台追加配置したと報じた。
米国や韓国との対話をさぐりつつも,態度を硬化させる金正恩体制。
米国のケリー国務長官が「北が非核化に取り組むなら米政府として対話する用意がある」と発言したのを受け,北朝鮮は「われわれが,米国の核戦争の脅威を防げる核抑止力を備えた段階で,真の対話が可能になる」と,対等な立場で「対話しろ」と,非核化を前提にした米朝対話を拒否する姿勢を示した。
なぜそこまで北朝鮮は核に執着し開発を進めようとするのか。
韓国国防省関係者は,金総書記が息子に託した「“遺言”の存在が非常に大きい」と指摘する。
すなわち,故金正日総書記が帝王学を正恩氏に授けるなかで「核開発は絶対に進めろ」と強調したという。特に,北朝鮮はリビアのカダフィ大佐の動向を注視していたようだ。カダフィ氏は核を手放して欧米諸国の経済援助を受けたが,最後は革命を工作されて殺された。対等な力がないと結局は潰される。対等な力とは核兵器。“遺言”を受けた正恩氏が核開発をやめることはないだろう。
父から託された言葉のほか,正恩氏は,金正日総書記の妹,金敬姫氏の影響を大きく受けている。公安関係者によれば「正恩氏が意見を聞くのは彼女だけだといわれている。体調不良のようだが,影響力はまだ大きいようだ」
敬姫氏の夫は,正恩氏の後見人ともいわれる張成沢国防委員会副委員長で,最近は強硬派の台頭で存在感が薄れたといわれるが,叔母,おいという血のつながりは日本人の想像以上に朝鮮人の間では強いとのこと。張成沢氏の力が弱まっても叔母の威光は絶大らしい。
対日関係を重視し,拉致問題の責任者といわれる敬姫氏。「気性の激しい頑固者」(北事情通)で無類の酒好きという。泥酔して夫の張氏に「おい,飲め!」と毒づいたこともあったとか。一時,フランスのパリでアルコール依存症の治療を受けていたともいわれるが,兄の金総書記から信頼が厚く,周辺国から後継者として本命視されたこともあった。
その敬姫氏は党軽工業部長を歴任するなど,経済力向上を担ってきた。叔母はことあるごとに,おいの正恩氏へ経済の充実を訴えているという。
「経済へお金を回すには,国防費を圧縮するしかない」
そこで進められているのが核開発への選択と集中。通常兵器の充実化を一部で諦めながら,米韓などに対抗できる核開発を優先的に進めている。また,新たな首相に改革派の朴奉珠氏が就任するなど,経済を重視しているのは明らかのようだ。
叔母は父がこよなく愛していた存在。その叔母の持論と正日氏の遺言を同時に進める策が核開発というわけだ。
核と経済の両立は金王朝延命の妙案といえるのか。北の内情に詳しい公安関係者は「経済発展が進めば民主化要求が高まり,中国の天安門事件のようなことが必ず起きる。そのとき,核に予算を偏らせて弱体化した軍が人民を押さえ込めるのか,正恩氏にとって最大の不安材料」とみている。核開発を進めることは,やはり自滅への道なのだ。
さらに,韓国の聯合ニュースは21日,韓国政府高官の話として,北が日本海側の咸鏡南道にスカッド用の移動式発射台を2台追加配置したと報じた。
米国や韓国との対話をさぐりつつも,態度を硬化させる金正恩体制。
米国のケリー国務長官が「北が非核化に取り組むなら米政府として対話する用意がある」と発言したのを受け,北朝鮮は「われわれが,米国の核戦争の脅威を防げる核抑止力を備えた段階で,真の対話が可能になる」と,対等な立場で「対話しろ」と,非核化を前提にした米朝対話を拒否する姿勢を示した。
なぜそこまで北朝鮮は核に執着し開発を進めようとするのか。
韓国国防省関係者は,金総書記が息子に託した「“遺言”の存在が非常に大きい」と指摘する。
すなわち,故金正日総書記が帝王学を正恩氏に授けるなかで「核開発は絶対に進めろ」と強調したという。特に,北朝鮮はリビアのカダフィ大佐の動向を注視していたようだ。カダフィ氏は核を手放して欧米諸国の経済援助を受けたが,最後は革命を工作されて殺された。対等な力がないと結局は潰される。対等な力とは核兵器。“遺言”を受けた正恩氏が核開発をやめることはないだろう。
父から託された言葉のほか,正恩氏は,金正日総書記の妹,金敬姫氏の影響を大きく受けている。公安関係者によれば「正恩氏が意見を聞くのは彼女だけだといわれている。体調不良のようだが,影響力はまだ大きいようだ」
敬姫氏の夫は,正恩氏の後見人ともいわれる張成沢国防委員会副委員長で,最近は強硬派の台頭で存在感が薄れたといわれるが,叔母,おいという血のつながりは日本人の想像以上に朝鮮人の間では強いとのこと。張成沢氏の力が弱まっても叔母の威光は絶大らしい。
対日関係を重視し,拉致問題の責任者といわれる敬姫氏。「気性の激しい頑固者」(北事情通)で無類の酒好きという。泥酔して夫の張氏に「おい,飲め!」と毒づいたこともあったとか。一時,フランスのパリでアルコール依存症の治療を受けていたともいわれるが,兄の金総書記から信頼が厚く,周辺国から後継者として本命視されたこともあった。
その敬姫氏は党軽工業部長を歴任するなど,経済力向上を担ってきた。叔母はことあるごとに,おいの正恩氏へ経済の充実を訴えているという。
「経済へお金を回すには,国防費を圧縮するしかない」
そこで進められているのが核開発への選択と集中。通常兵器の充実化を一部で諦めながら,米韓などに対抗できる核開発を優先的に進めている。また,新たな首相に改革派の朴奉珠氏が就任するなど,経済を重視しているのは明らかのようだ。
叔母は父がこよなく愛していた存在。その叔母の持論と正日氏の遺言を同時に進める策が核開発というわけだ。
核と経済の両立は金王朝延命の妙案といえるのか。北の内情に詳しい公安関係者は「経済発展が進めば民主化要求が高まり,中国の天安門事件のようなことが必ず起きる。そのとき,核に予算を偏らせて弱体化した軍が人民を押さえ込めるのか,正恩氏にとって最大の不安材料」とみている。核開発を進めることは,やはり自滅への道なのだ。