連合が定期大会で民主党政権を批判。出席した野田首相に「再生のラストチャンスだ」と厳しい言葉を浴びせたという。任期満了まで寿命の2年が持つだろうか。揺らぐ野田政権の今後が注目される。

  「連合」と気安く呼んでいるが「日本労働組合総連合会」が正式な名称である。日本の労働組合の総本山的存在である。民主党最大の支持団体であり、政権交代の立役者である。野田政権にとっては、温かい母親であると同時に厳しい父親である。政権交代後2年間に3人も首相が代わる民主党政権に失望しているとして、4日開かれた連合の定期大会で、古賀会長が厳しく批判したというのだ。

  この大会に出席した野田首相はひたすら低姿勢であった。「皆さまの評価を十分に得るに至っておらず、責任をひしひしと感じている。引き続き心を合わせ力を合わせて・・・」と今後の連携強化を求めた。しかし古賀会長の挨拶は辛辣を極めた。

  「鳩山、菅両政権は首相の指導力が課題とされ、思慮を欠いた発言で政局の混乱に引きずられ、国政の停滞を招き、機能しない政治が続いた。率直に落胆と失望を感じた」と、これまでに聞いたことがないような激しい言葉が浴びせられたのである。
  
  さらに、連合の掲げてきた「政権交代可能な二大政党制の実現」という政治方針についても、「連合の理念と政治の実現のために政治の関わり方も検証しなければいけない」と見直しを言及した上で、首相に対して「民主党政権再生のラストチャンスだ」とまで厳しく批判したというのである。
  
  2年前の衆院選挙で全力を挙げて支援した連合だが、政権交代後は煮え湯を飲まされ続けている。労働者派遣法改正や雇用創出などの連合の求めた政策が実現されていないからだ。
  
  さらに拍車をかけたのが大震災と原発事故だ。菅政権の対応の遅れは、産業系労組を怒らせた。エネルギー政策について連合内部で、「原発推進」の旧同盟系の電力系労組と「脱原発」の旧総評系労組の対立が起きた。
  大会では古賀会長は「最終的には原子力に依存しない社会を目指していく必要がある」と従来の「原発推進」から「脱原発」へ舵を切り替えることを宣言した。方針転換の理由を「ひとたび事故が起これば甚大な被害をもたらす可能性があることを現実のものとして知ったからだ」と説明した。

  野田政権は「脱原発依存」の方針を発表しているが、原発の再稼動を肯定している。「原発輸出」商売に前向きな姿勢を維持しているので、環境保護団体から批判され、日本政府に対して不名誉な「化石賞」を贈られている。国会でも野田政権の定まらぬ原子力政策が批判されている。

  また古賀氏らは公明党とも接触。「民公連立」に動いているとの見方もあり、一方で民主党に見限りつけて、政界再編に向けた動きも見せていると言われている。自民党は年内解散総選挙を目指している。野田首相は2年後の任期満了まで頑張るつもりだ。いずれも、そうは問屋が卸すだろうか。