「いまの内閣は不完全な状態だ」とはよく言ったものだ。野党が言うのならともかく、与党の国対委員長が言ったのだから、思いやられる。G7サミットの会合に「不完全な人」が行くのだが大丈夫なのだろうか。

  9日からフランスでG7財務相・中央銀行総裁会議が開かれている。白川日銀総裁はベテランだが、安住財務相はど素人である。21日からはニューヨークで国連総会が開かれる。野田首相と玄葉外相のヒノキ舞台だが、野田も安住も玄葉も、国際舞台では、貴方Who?である。

  安住は、官邸から呼び出しを受けたときは、防衛大臣になると思って「防衛白書」読んでいたそうだ。「財務大臣です」と言われて、とっさに声が出なかったという。
  とにかく、学生時代もNHK記者時代も政治家になってからも財政とか経済とは無縁。新党さきがけから、旧民主党の結党に参加して、1996年の衆院選で初当選したが、責任者のポストは、党選対委員長と党国対委員長。およそ財政とは縁遠いポストを歩いてきた。ただ、衆院安全保障委員長と防衛副大臣を務めたので、野田新内閣では防衛大臣になると思っていた。

  財政について知識のない案住に予算が編成できるのか。国会の予算委員会で野党の質問に対応できるのか。財務省の操り人形にならざるを得ない。何もできないのではないか。国会答弁にしても、前財務相の野田首相がカバーするおかしなことになるだろう。本人も何故、財務大臣になったのか分からないのではないか。安住よりふさわしい人が大勢いるのだから。酷いことをするものだ。事故があったら当然、野田が任命責任を問われる人事だ。

  当然、マスコミは財務相としての手腕を疑問視しているが、安住は「民主党の国対委員長も若くて根回し不足と批判されたが、80%以上の法案が成立ねじれ国会では最高の成立率だ。財政もメリハリを効かせ、実績を示していく」と自信ありげに突っ張る。
  9日からのG7会合は、国際会議のデビューだが、「ガイトナー米財務長官と人間関係をしっかり作って行き野田内閣の方針を日本のメッセージとして伝え、行き過ぎた円高は世界経済にいい影響を及ぼさないと主張したい」と述べている。
  
  今回の会議は、ヨーロッパの財政危機を封じ込めるのが最大の焦点になるが、日本は厳しい円高にさらされている。米国の財政不安によるドル安から異常な円高が続いている。円高基調を反転させるのは容易でない。成果を求めないまでも、国損にしないよう願いたいものだ。