鳩山由紀夫新首相は「馬族」議員である。衆院議長、首相、外相と続く名門家系を継ぐ「政界のサラブレッド」といわれる由縁からではない。選挙区に競走馬産地があるため民主党「競馬産業問題研究会」会長の肩書きで競馬振興にかかわってきた。競馬法の04年、07年の改正にあたって党内を賛成に束ねた。結果、射幸性が高いと禁止されていた複数レースの勝馬を予想する重勝式馬券が半世紀ぶりに復活し、数百万円、なかには1千万円台を越える高額配当金が近年、話題になっている。
総選挙レースは鳩山民主党が麻生自民党を189馬身(議席)引き離すぶっちぎりの圧倒的勝利。戦後政治で、事実上、初めて選挙によって第一党、第二党の与野党が入れ替わる政権交代が実現したのをうけ、鳩山由紀夫政権が樹立された。新閣僚が華々しく新政策、新機軸を矢継ぎ早に打ち出し、メディアは鳴り物入りでフォローし、お囃子を奏でる。発足直後の各メディア調査の鳩山内閣支持率は70%台の史上2位に達する高率で並んだ。しかし、新政権のすべてはこれから。有権者が勝馬配当金を手にできるかどうか未知数である。
