『 56の夜 』
人に騙され、裏切られるかもしれないこと、
そんな恐れはいつだって、誰にだって存在する。
結果的にはそうなるかもしれないけれど、そうなる可能性があっても、
相手を信頼する姿勢、それを変えようとは想わない。
付け込まれる ? 痛い目にあう ?
意味のない痛みなどこの世には絶対ないと信じている。
僕の仕事は、
お客様に期待され、その約束を果たすこと。
スタッフを想うこと。
会社を成長させ、成長を止めないこと。
その過程では、絆が生まれることも、絆を引きちぎられることもあった。
しかし、のらりくらりと過ごす人生では、得ることのない経験だ。
目の前に立ちふさがる課題に対して…逃げてしまおうなんて、これっぽっちも想わない。
もちろん、逃げてわかることも…あると想う。
しかし、それは何もしなかったという取り返しのつかない後悔ではないか。
さぁ、別に新しい事をやろうって訳じゃない。
新しい出会いを渇望している。
人生を豊かにするもの、それは人と人との出会い。
同じ想いをもつ者との新しい出会いに違いない。
この後の人生も、すべてを出し切って、自分を信じて物事を動かすために。
逃げない人生を。
盗んだバイクは盗まれたって良い、56の夜に。