私が仕事から帰宅したある夜、妻が珍しく口を開きました。
「これ、なに?」
一通の封筒を前に、間違えなく妻が怒っているのが解りました。
〇〇カードのキャッシング使用履歴でした。
明らかに怒っていますが、穏やかな口調で
「また借りてんだ」
「もうどーでもいいけど・・・」
「今すぐは無理だけど、5年以内に出ていくから!」
翌月、テーブルに妻の「保険証」がそっと置いてあり、「扶養を外れて働きます」
と、メールがありました。
止めを刺してしまったのです・・
家庭を顧みず、仕事している振りをし、酒に逃げ、キャバクラに溺れたバカな自分。
もう自分には彼女を引き止める権利もありません。
自業自得ですが、ケンカをしてまで引き止める勇気も元気も無くしました。
全く信用できない相手と生活する事に対する耐え難い苦痛。
もうやり直すことなど、到底できない。彼女を傷つけるだけと解ってしまったから・・
死を選びかねない彼女ですから、もう好きにさせてあげるしかなかった。
私には子供に対しての扶養義務がありますが、彼女に対しての「夫としての権利」は
完全に剥奪され、二人は「仮面夫婦」となりました。
「あ~あ~。5年長いなぁ~」
「でも、死ぬ訳にもいかね~しなぁ~」
「まぁ どーにかなるか!」
要らないポジティブ思考が騒ぎ出します。
つづく