今日から3月ですね。
なんだか、少しずつ春らしくなってきましたね。

今日は久しぶりに、私の仕事について書いてみます。


私は今「人のPR」を仕事にしています。
具体的には、企業の社長や著者などをマスメディアに売りこんで、
コメンテーターとしてテレビに出して頂いたり、
文化人として連載をやらせて頂くための企画や営業活動をしています。

ここで「あれ?」と思った方もいるかもしれません。
「それって芸能事務所がやることじゃないの?」と。

もちろんそれをやっている芸能事務所もあります。
ただ根本的に違うのは、私は「文化人の方からPR費用を頂いて動く」ということ、
また「その分費用対効果を求められる」ということになります。
(芸能事務所は、所属している人から費用は取らず、芸能活動におけるギャランティーを折半するという形です)

そして実は、文化人のマネージメントというのは、
芸能事務所ではなかなか難しい面があるようです。




なぜかというと、芸能人に比べて、
文化人はギャランティーがとても低いという根本的な問題があるんですね。

それには理由があって、
文化人というのは、他に本業を持っている専門家です。
ですから、メディアにコメンテーターとして取り上げられた場合には、
通常は、本業の売り上げが伸びることになるんですね。

そのため、メディア側は、
「本業の宣伝になるんだから、ギャランティーはなくても、プロモーションのための稼働ってことでいいでしょ?」
と思っています。(少し言い過ぎかもしれませんが、業界的にそういう前提があります)

また出させてもらう文化人側も、
「本業の宣伝になるなら、(莫大な広告費がかからない分、ギャランティーがなくても)ありがたい」と思っているので、
タダでも出たいという人が沢山います。

ですから、ギャランティーって芸能人とは雲泥の差があるんです。

そうなると、芸能事務所は、
文化人の売りこみに力を入れられません。
何しろ、文化人の本業の売り上げは芸能事務所には入って来ないので、
マネージャーをつけたり、営業活動をすると、
ギャランティーの折半だけでは、赤字になってしまうからです。

そのため、基本的には、
メディア側から「こういう人いない?」と言われた時にだけ、
紹介するという感じになるようです。
(もちろん例外もあると思いますが)

そうなると、文化人側には不満がたまりますよね。
「どんどんメディアに売りこんでほしいのに、
そのために芸能事務所に所属したのに、全然動いてくれない…」
となる訳です。

そして、芸能事務所に所属していると、
例えばSNSで自由に発信できないなど、
やりたいことに制約を受ける場合があります。
(これにはまた別の理由がありますが、それはいずれ)

そういうことが募った結果、
芸能事務所をやめて、なんとか自分で頑張っていこうとする人が多いようです。

そしてその後、
私のように「人のPR」を専門にやっている人に声がかかるという感じです。

…と長くなったので、
続きはまた別の回に。