普段は疲れが取れないのでビタミンB剤飲んでます
結婚1年
30代前半の女医
不妊治療を受けるにあたり
普段知らない事を勉強してまとめるため
治療の経過をまとめるため
ブログにしています
ごゆっくり
体外受精へ移る際の説明書にさらっと『葉酸サプリメントの摂取をお勧めします。』と書いてありました。
確かに初診の時に、クリニックから出してるサプリメント1000円クーポンみたいなの貰ったわ。と。
基本サプリメントと名の付くものはビタミン剤以外信用していません。
ビタミン剤とて、取りすぎはおすすめしません。
ビタミンCについてはこちら
昔、某ホットヨガでデトックス水素サプリメントをめちゃくちゃ勧誘されて、物凄くスッキリするんですよ〜!!!とインストラクターの人が言っていて。
水素サプリって水素でも入れてるのかしら?爆発しませんこと?という気持ちで一袋買ってみたんですよ。
(買わないのに店員さんの目の前で、じろじろと裏を見るのはちょっとと思って)
そうしたら、
酸化マグネシウムが少量入ってましたわょ
そら効きますわお嬢様!下剤でござるよ!
水素とか関係なさすぎワロタ。
便秘ではないであろうヨガをしているお姉さん方に、少量でも下剤入れたらめちゃくちゃ出るでしょうね。
さて、今回はサプリメントを取ったら妊娠しやすい…というよりも妊婦さんと葉酸についての論文たちです。
葉酸摂取は妊娠を計画する女性に必要である
葉酸は胎児の神経管の形成に必須の栄養素であり、葉酸摂取は二分脊椎症などの神経管閉鎖障害の発症リスクを低減させる。
アメリカでは、妊娠を計画する女性に対し葉酸をサプリメントから 400 μg/ 日摂取するよう勧告。
FDA では、1998年より、穀類100 g に対し葉酸を 140 μg添加するよう法律で義務付けられている。
日本では↓
厚生労働省【日本人の食事摂取基準 2020 年版】令和元年12月
妊娠の可能性が考えられる場合、サプリメントから 1日 400μgの葉酸摂取を推奨。アメリカと同じですね。
二分脊椎症というのは、本来、脊椎管にある脊髄が外に出てしまう病気のこと。
図が出ていてわかりやすいのでMSDを参照。
この原因の一つが葉酸不足と言われています。
上記の日本人の食事摂取基準 2020 年版をみるに、
どれぐらい食べたら良いのかというと、
参照↓
日本食品標準成分表2020年版
玉露はカフェインが多いから妊婦さんには不向き。
そのほかも、体調不良の時など、なかなかちゃんと摂取出来るんだろうか?というラインアップ。
普段の食事分はいけるとしても、プラスアルファで更に食べるのは難しそうですね。
では、葉酸は大事だから、もっと取っても良いんじゃない?と思いがちですが、何事も取りすぎは良くない。
周産期については欧米からのコホート研究で、過剰な葉酸について報告されたものがいくつかあります。
過剰な葉酸摂取は出生後の児童における喘息のリスクとなる
妊娠期の葉酸過剰摂取により、出生後の児におけ る喘息発症リスクの増加が報告されています。
ノルウェーのコホート(2000-2005)
→
妊娠初期の葉酸サプリメントは、生後18ヶ月までの喘鳴や気道感染症のリスクの増加と関連していた。
妊娠初期に葉酸サプリメントに曝露した子供の喘鳴の相対リスクは1.06(95%CI 1.03から1.10)、下気道感染症の相対リスクは1.09(95%CI1.02から1.15)であり、下気道感染症の入院の相対リスクは1.24(95%CI1.09から1.41)
オーストラリアのコホート(1998-2005)
妊娠中の葉酸のタイミング、用量、および供給源が小児喘息に及ぼす影響を調査することを目的とした。3.5歳と5.5歳で、それぞれ490人と423人の母親と子供が研究に参加。
喘息は、3.5歳(n = 57)の子供の11.6%と5.5歳(n = 50)の子供の11.8%で報告された。
妊娠後期に葉酸をサプリメントの形で摂取した場合、3.5歳で小児喘息のリスクの増加(相対リスク(RR)= 1.26、95%信頼区間(CI):1.08、1.43)および持続的な喘息(RR = 1.32、95%CI:1.03、1.69)と関連をみとめた。
5.5年では類似していたが、単変量モデルでは統計的有意性(RR = 1.17、95%CI:0.96、1.42)に達しなかった。
小児喘息に関するこれらの知見は、妊娠中の葉酸補給がエピジェネティックなメカニズムを介してマウスのアレルギー性喘息表現型につながり、幼児のより悪い呼吸器転帰に関連しているという以前の報告を裏付けている。
→子供の頃の喘息や呼吸器の入院のリスクを少し上げるということ。
2倍以上にはならないみたい。
推奨した量でもなるのか、量が多い人がいただけでは?という言う事で量についての論文を。
量については、2015年にメタ・アナリシスの論文報告がありました。
(一般的にメタアナリシスでは多くの報告論文からの解析なので、信用性が上がります)
妊娠中の母親のサプリメントでの葉酸の摂取と 出生児の喘息発症のオッズ比は 1.06(95% CI 0.99-1.14)。
ケースコントロールスタディ(喘息 150 人、対照群 212 人)では
- 高用量の葉酸(72mg 以上)摂取で出生児の喘息発症リスクが高くなり(OR = 3.16, 95% CI 1.15- 8.71)
- 低用量の葉酸(36mg 未満)の摂取によ り、出生児の喘息が低くなった(OR = 0.36, 95% CI =0.17-0.77)。
72mgって…
最初に書いた、推奨される量は400μg、すなわち0.4mg…
飲み過ぎですよ〜!
と言う事で、安心してサプリメントを取ることにしました。
何でも良いと思うし、高いものを飲んでもそう変わらないだろうと言うことで、手っ取り早くこちらを買いました。
私の基本的な思想は持続可能。
高くて良いものでも、日常を圧迫してストレスになるものは思想に反する。
葉酸単独でも全然良かったんですが、ビタミンb12などのバランスが難しいなと思って。
どうせなら鉄とか入ってたほうがありがたい。
こちらだと、1日あたり480μgの葉酸摂取となります。
36mgには程遠いので大丈夫です。