pjt.4 くまきち切符
ぷれこの田舎へ帰るまでまであと2日。
僕はあいかわらずキャリーの存在を無視している。
いざとなったら、力ずく~♪
ぷれこは鼻唄を歌っている。
お散歩訓練も結局1日だけで終った。
だってさ、くまきち見てて思ったんだけど、
猫って、要は新しい環境に慣れるまでが大変なんじゃない?
そっかな。
だから、無理して公園に慣らしてみたところで
田舎の家はまた別の場所だから、意味ないかなぁと思って。
ふーん……いちおう、いろいろ考えてるんだ。
ま、ねー。
ところで、ぷれこ。ボクひとつ気になってるんだけど。
なに?
僕たちはさ、ぷれの田舎までどうやって帰るの?
そうそう、そこなのよっ!!
ぷれこはいきなり身を乗り出した。
ぷれこなりに、いろいろ考えがあったらしい。
まず、最初に考えたのは、車。
レンタカー借りてさ。高速のっちゃえば2~3時間だし。
それなら、くまきちがニャンニャン鳴いても周りの人には迷惑にならないでしょ?
ぷれこ、運転できるの?
免許は持ってるよ。ここ10年、都内では運転してないけど
ご遠慮もうしあげます!!
やっぱそぉ?
じゃ、やっぱり電車だね。
姪のMちゃんが図書館の本で調べてくれたらしいんだけど、
くまきちにも切符が必要なんだって。
えっ、ボクにも切符?
うん。小さいときは、切符なしでも
な~んにもいわれなかったんだけどね。
本当はいるんだってさ。
ボクにも切符?
そ、くまきち切符。
くまきち切符![]()
これから買ってくるから、くまきちお留守番しててね。
そう言って、ぷれこは自転車ででかけていった。
くまきち切符、くまきち切符……![]()
いったいどんな切符なんだろう?
僕も一人前に切符がいるなんて。ふふ。
なんだか感動だなぁ。
くまきち切符、くまきち切符![]()
僕はそう唱えながら、玄関のたたきでお昼寝をした。
夢のなかで、立派な切符を首にかけた僕の頭を車掌さんが「いいこ、いいこ」って、なでてくれた。
僕は胸をはって、改札を通った。
キャリーのなかになんか隠れなくていいんだ。
ボクには立派な切符があるんだから。。。。。
ガチャッ……
カギの音がして、ぷれこが帰ってきた。
ただいまぁ
ぷれこはなんだか大荷物だ。
ついでにおみやげも買ってきた。
先に宅急便で送っちゃうんだァ。
そんなことより、くまきち切符。
僕は、期待をこめてぷれこ見上げる。
はやく、はやく。くまきち切符。
えっ、くまきち何? あ、切符?
くまきち切符![]()
あのね……
くまきちの切符は電車に乗るとき改札で買うんだって。
前もっては買っておけないんだって。
なんとか手荷物って言ってたけど……
なんだっけな?
がーん![]()
僕は手荷物かよー![]()
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