継いでいくということ

明日、広島に原子爆弾を投下されて６９回目の夏を迎える。
既に大勢が決していた時期だっただけに、
１０日前に判断が成されなかったことが悔やまれる。

多くの人の命を奪い、街を崩壊させ、文化を破壊した。
お亡くなりになった全ての方へご冥福をお祈りする。

３月１１日、４回目の春がやってくる。
安全神話が崩れ原発が爆発した。
もののけ姫は、私たちに何を伝えたのだろうか。

東京オリンピックまでに安全な環境を整えると世界中へ伝えた。
残された時間は、あと６年。
日本は世界との約束を果たせるのだろうか。

故郷を追われ、肩身の狭い生活をしている人に夢と希望を、
そして未来を切り拓く、チカラが湧く様な政治をまだ聞いていない。

６９年経過した広島、長崎、まだ４年の福島も元通りにはならない。
新たに形成していく。それしかできない。

けれども。

心に残っているおばあちゃんの声、
学校の先生の教え、蝉の声、秋のお祭り。
そして街並みに、どこか懐かしさを感じられる様な。

日本人として無形文化を継承していく。
過去を知り、故人を偲び、文化を大切にして、
「今」と言う新たな時の中で生きていくことが、
継いでいくということなのだろう。