今日の稽古で、ある役者が
「自分のインナーチャイルドを代替者として使っている」
と言っていた事に関して。
思った事があったので、備忘録程度に書いておきます。
よくインナーチャイルドとかトラウマとか聞きますが、私はインナーチャイルドはいないし、トラウマはないと思っています。
じゃあ何かというと、その人の癖です。
子供時代の辛い記憶にインナーチャイルドという名前を付けて、自分と別人格のように考えている人がいますが、その時の気持ちを感じているのは今の自分です。
今の自分がその時の事を思い出して「悲しく」なったり「ムカついたり」しているのです。
トラウマもそうです。
全部過去に起こった出来事ですが、感じているのは今の自分。
という事は、今の自分が感じている感情をすべて味わいつくしてしまえば、その感情はなくなります。
どうやったらなくなるのかというと、とても簡単で、空想の中でその体験の場所にもう一度行ってみるだけです。
そこで、今の自分としてその場所をよく見てみる。
そして、今の自分自身の身体を観察する。
感情を感じている場所から、声を出す。
ただ、それだけです。
でも、それには大事なコツがあって、そのコツというのは
「頭の中のストーリーに引っ張られない」という事です。
(この事についてはまた書きます。と言いつつ、書いてない事がいっぱいあったな。。)
で、そうやって簡単に解消できるわけですが、中にはどうしても「インナーチャイルド」や「トラウマ」のせいにして変わりたくない人がいるようなのです。
その感情を解消しない方が、その人にとって都合が良いんでしょうね。
インナーチャイルドだと思う事で、「今感じている感情」から逃げる癖を身に着けてきた。
でも、もし今、その癖が自分にとって不都合になってきたのだったらはずしちゃえばいいじゃん~っていうのが私の考えです。
で、その話を演出家にしていたら
「インナーチャイルドがいないとかいるという事でなく、インナーチャイルドという別の存在として認めた時点で分離が起きるって事だね」と。
なるほど。。
「インナーチャイルドはいない」という言い方はちょっと乱暴でしたね。
すべてを統合するという観点からみて、インナーチャイルドやトラウマは分離なんだな。