◆海辺のカフカ(上・下巻)村上春樹 著
を読み終えました。

僕は彼の大ファンで、彼の作品はほとんど読破している。それと同時に、文章を書くうえでかなり影響を受けてもいる。
ホームページの開設をする前は、ただ小説を読むことがとてもおもしろかった。彼の紡ぎ出すことばによって、僕の意識は日常生活から一瞬でも別世界へと飛び立つことができたし、孤独と共に生きる強さや大切な時間の過ごし方をおぼえられた。
著者はたゆまず変貌をとげ、成長していく。(いちファンからすればおこがましい意見だけれど)今回の長編小説は、作家村上春樹が求めてやまないコアなテーマが深く掘り下げられ、とてもクオリティーの高い物語に仕上がっている、と思った。今までにみない残虐なシーンがあり、ひとの生き死にがあり、おそらくは、彼の幼少時代依りどころだった図書館が出てくる。そして、とてもファンタスティックだ。

手のひらに収まる文庫本という名の小さな扉を開くと、僕の魂はどこへでもいける。一角獣の頭蓋骨が並ぶ図書館へもいけるし、特別な羊を探して北海道のいるかホテルにもいける。僕の住んでいる現実は時にとてもシビアだし、ほんの何十分、何時間だけでも魅惑にゆがめられた四次元へいけたら、と思う。優れた小説家に夢を見せてもらいたい。

僕は、日記にありのままを書き記していこう。