いらなくなった本を何冊も抱えて、古本屋に売りに行った。



 私の親は、一部屋まるごと書庫にしてしまうぐらい収集癖のあるひとで、何度頼み込んで処分させても、いつの間にか本の山がうずたかく積み上がっていた。死んだあとの一番の苦労は、一般のひとが読まないような専門書の行き先だった。結局、ほとんど捨ててしまったけれど。



 反面教師なのか、私は読んだ本をさっさと売る。特に好きな小説家の本は、どうしても手元に置いておきたいので取っておくが、たいした量ではない。

 スペースがないから本を売るのか、読み返さないから売るのかは自分でも判らないけれど、だったら図書館に行くのが一番良いのにそれもしない。

 なんとなく、自分が読んだ新しい本を売って、書物の匂いにまみれて古本を睨み、思う存分立ち読みをして、それから売ったお金よりちょっとだけ安く、古い本を手に入れるのが好きなのだ。



 新書を三冊と、小説を一冊買って¥400。クーポンを使って¥120。にんまり、頬がにやけてしまう。

 読書のペースが遅い私でも、一日に一冊は読んでしまうから、これで4日はもつだろうか。



 何週間か前に書いた、理想的な生活に近い暮らしを、今している気がする。

 誰にも煩わされないで、たっぷり自由な時間があって、すこしだけ、さみしくて、素敵な暮らし。



 マミーは相変わらず幻を見て、昨日外出許可をもらって家に帰ったとか、お寿司の出前を頼んじゃったとか言うけれど、ちゃんと一般病棟に戻れました。ただ、ナースステーションの目の前で、個室、という条件付きですが。



 励ましのメールをたくさん、皆様どうもありがとうございました。



 追伸、今日のカレーは絶品でした。最近、料理の腕がめきめきあがっている気がします。