勝間和代さんが、最近の原油高について書いておられたことが、おもしろかったので、ご紹介します。


思考の転換を図り目の前の事象を捉え直してみよう! 第1回 原油高http://business.nikkeibp.co.jp/article/nba/20080827/168965/

原油高でモノの値段が上がって困る、と否定的にとらえるよりも、「ライフスタイルや価値観を大きく変えるきっかけになり得る」との主張です。


具体的には


1.原油の使いすぎにつながる長時間労働をやめる

2.原油を使いすぎない移動習慣に改める

3.原油を使いすぎない食習慣に改める


の3点です。


1はムダに働かないという意味で、ヨガの観点から見ると、5つのヤマ(禁戒)のうち、「むさぼらない」「無駄遣いはしない」という意味のアパリグラハに関連してきます。


2は車や飛行機の乗りすぎを控えるということ。とくに歩くことや自転車で下半身をしっかり使うことは健康にも良いのは、ご承知でしょう。ヨガ的にも、下半身の安定よく正しい体の使いかたができるようになると、肩こりなど上半身の色々なトラブルが解消されます。


3について、勝間さんいわく、「極端な肉食をやめる」 「野菜や果物も旬のものを食べること」が身体にもお財布にも優しいと。


人間の歴史を考えても、肉を食べるのが日常化したのは、一部の先進国でつい最近のことだし、それまでは(たとえヨーロッパでも)肉を食べるのは一部の特権階級を除き、特別な時や特別な日だったのですから、穀物と野菜・果物中心で肉や魚はほどほどに、という食生活が理にかなっています。


薬膳料理マクロビオテックの考え方で、「身土不二」という言い方をします。これは、仏教に影響を受けて出てきたようですが、”その土地で取れたものをその季節にいただくのが身体に良い”という意味。


私の住むシンガポールは四季のない国なので、外国からの輸入物を除けば季節の食材というものは無いに等しく、余計に日本の四季折々の豊かな食生活を思い出しては、ため息をついています。「もうすぐ栗の季節だから、栗ご飯にしよう」 「筍の季節だから、若竹煮をつくろう、山椒の葉も添えて」・・・なんて、本当に豊かなことです。


季節の味覚を舌で味わい、そうして季節のリズムに沿って暮らしていくことが、人間も大きな自然の一部だということを体感していくことなのだと思います。