碁盤斬り | やまちゃんのホビー日記

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碁盤斬りを観た。


原作は落語の「柳田格之進」という事で、映画を見る前に動画で落語の方を見た。
あらすじとしては生来の正直さが災いして浪人に身を落とし娘と二人で暮らしている柳田格之進が碁を通して知り合った万屋源兵衛の屋敷で碁を打っていたのだが屋敷内で50両が紛失する事件が起こり番頭は柳田を疑う。身におぼえのない事に切腹をしようとするが娘のきぬから止められ、きぬは吉原に身を売り50両を工面する。柳田は番頭に50両を渡し、もし金が出てきたら番頭と源兵衛の首を切ると約束させ去っていく。年末の大そうじに50両が見つかり、柳田と再会した番頭は50両が見つかったと詫びる。柳田は番頭に屋敷で首を洗って待っておれと伝える。屋敷では番頭と源兵衛が戦々恐々と待っており、柳田が現れると二人はお互いを庇いあって首を差し出す。柳田は刀を抜いて碁盤を真っ二つに斬り去っていく。
という人情話である。
落語なので随所に笑えるところがあり、一番割をくってるのはきぬだなと思ってしまうのだが、今回の映画では落語では語られなかった部分をうまく補完している。
柳田は亡き妻が死んだ理由を知り柴田に復讐するというエピソードが追加され、よりストーリーに深みが出ている。
「水清ければ魚住まず」という落語にも出てくる台詞が劇中にも出てきて柳田の清廉潔白さに苦しめられる人々がいる事を知ることになる。
きぬも吉原の女将に預けられ大晦日までは店に出さないというタイムリミットを設けているところも良い。脚色が見事だなと思いました。
そしてオチをタイトルにしているところも天晴れです。