最も小さい者へのまなざし
今から160年ほど前リンカーンという大統領がいました。
今日でもアメリカ史上最も尊敬されている大統領です。
奴隷解放を成し遂げ、アメリカの分裂を食い止め、今日のアメリカの繁栄の
基礎を築いた人物です。
あるとき彼はホワイトハウスの窓からすぐ近くに見える小学校を
眺めていました。
子どもたちが無心に走り回る姿はリンカーンにとってもすごく好ましいもの
だったのです。
ところがその日何か様子が変なのです。
小学校の校庭で誰かをやじったり、攻撃したりする声がこだましてきます。
目を凝らしてよく見ると、一人の小学生が周りを取り巻く沢山の子たちから
いじめられていたのでした。
「貧乏人、貧乏人、靴も鞄もボロボロだ!」
はやし立てられながら一言も言い返せない小学生はただ立ちつくすだけ
だったのです。
実はワシントンD.C.にあったその小学校は、高級官僚や、中央政府の閣僚たち、
政治家たちの子息たちが通う学校で、皆それなりに裕福な子たち
ばかりだったのです。
教師もそれを知っていて服も鞄も靴もピカピカにしてくるのがマナーなんだと
教えていたんです。
ところが調べてみると、いじめられている子の父親は先の南北戦争で命を落とし、
未亡人となったお母さんはよその家にお手伝いとして働いていたのです。
貧しい身なりの少年の姿にリンカーンはかつての自分を重ねて見ました。
しばらくすると少年の家には美しい服、きれいな鞄、ピカピカの靴とともに
1年分の食糧が運び込まれました。
少年はそれを身に着けて学校へ行ったのです。
皆が不思議がって見てる中を彼は堂々と教室へ入り着席しました。
チャイムが鳴りました。
教室の扉がガラッと開いたとき生徒たちはまたしてもビックリ仰天したのです。
何と先生とともに大統領リンカーン自らが入ってきたのです。
リンカーンは静かに教壇に立って皆を見渡し、そして黒板に聖書のみ言葉を
一行書いたと言われています。
「最も小さい者たちの一人にしたのはわたしにしたのです。」(マタイ25:40)
それはまるで父をなくした子の父代わりに、私リンカーンがなったのだと
言わんばかりの宣言でした。
キリストはあなたの父となってあなたに神の子とする服、天国へのパスポートの
入った鞄、罪の赦しの靴をあなた宛へのプレゼントとして送ってくださったのです。
あなたはそれを身に着けて誰にも責められない者として、神の前に立つことが
出来るのです。
永久の救いは、キリスト自らがあなたのために、あなた宛に送られた
プレゼントなのです。(参考/「聖書と福音」)
「マリアは言った。
『私のたましいは主をあがめ、
47 私の霊は私の救い主である神をたたえます。
48 この卑しいはしために目を留めてくださったからです。
ご覧ください。
今から後、どの時代の人々も私を幸いな者と呼ぶでしょう。
49 力ある方が、私に大きなことをしてくださったからです。
その御名は聖なるもの、50 主のあわれみは、代々にわたって
主を恐れる者に及びます。
51 主はその御腕で力強いわざを行い、心の思いの高ぶる者を
追い散らされました。
52 権力のある者を王位から引き降ろし、低い者を高く引き上げられました。
53 飢えた者を良いもので満ち足らせ、富む者を何も持たせずに
追い返されました。
54 主はあわれみを忘れずに、そのしもべイスラエルを助けてくださいました。』」(ルカ1:46~54)
「待ち望め【主】を。
雄々しくあれ。
心を強くせよ。
待ち望め【主】を。」(詩篇27:14)
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