「私は間違いで生まれて来たに違いない!」その1
沖縄には現在5千人以上の混血児がいる言われています。
上原令子さんもまたその5千人の一人の混血児として、アメリカ統治下
の沖縄で生を受けました。
同世代に生まれて来た大多数のハーフと同様、「私生児」として・・・。
![米軍基地](https://stat.ameba.jp/user_images/20131224/13/praise-the-lord/b7/b3/j/t02200132_0290017412790714234.jpg?caw=800)
「令子、あんたもらい子よ!」
一緒に楽しく遊んでいた一人の子が、突然、何のためらいもなく
令子さんに「教えて」くれました。
令子さんはびっくりして、ショックで心がはちきれそうになりました。
いや、もしかしたら心の奥ではすでに感じていたのかもしれません。
ご両親の顔も、十歳年上の兄弟も全くの日本人で、彼女だけが
赤い髪の毛に堀の深い西洋風な顔立ちをしていたのですから。
![上原令子](https://stat.ameba.jp/user_images/20131224/13/praise-the-lord/41/12/j/t02000200_0200020012790714233.jpg?caw=800)
でもその友だちの一言はあまりにも悲しいものでした。
その瞬間、令子さんは自分の「価値」をなくしてしまったのです。
「私はこの家の本当の子どもではない。
じゃ、愛されていないんだ!」
まだ5歳の彼女には到底、理性で理解することなど無理でした。
ただ、何よりも一番大事な家族の愛を失ってしまったような
気がしたのです。
それからはご両親の愛が信じられなくなり、心の根底では
「やっぱり愛されていないんだ!」と卑屈になっていったのです。
心の傷はそれだけに収まりませんでした。
この容姿のために「アメリカー!あいのこ!」といじめられ、
泣きながら家に帰ることもしばしばだったのです。
![いじめ](https://stat.ameba.jp/user_images/20131224/13/praise-the-lord/fd/15/j/t02200146_0275018312790714232.jpg?caw=800)
そんなとき彼女を慰めてくれたのは、お父様の店で仕立ての
仕事をして働いていた「お兄ちゃんたち」でした。
小学校高学年になると、そのいじめはもっと陰険になっていきました。
彼女はくやしくて、くやしくてたまりませんでした。
「こんな顔で生まれてこなかったらいじめられなくてすんだのに!」
彼女はハーフの自分がいやで恥ずかしかったのです。
しかし、中学になるともっとつらいことが待っていました。
![学生服](https://stat.ameba.jp/user_images/20151028/20/praise-the-lord/7c/2b/j/t02200165_0251018813467590187.jpg?caw=800)
それは学校の制服を着、『上原令子』という名札を付け
なければならないことでした。
それは自分が日本人であるという証明と同時に、“私には父が
いない”という、出来れば秘密にしておきたいことを公表して
歩いているようなものだったからです。
アメリカ兵との間に出来た令子さんを育てることが出来なかった
お母様は、いとこにあたる上原家に4ヶ月の彼女を養女として
手放しました。
令子さんは中学生の頃にはその事実を知らされていました。
“望まれて生まれてきたのではない。
間違いで生まれてきたに違いない!”
そう思うと、令子さんの自分への価値はますます低くなって
いったのです。
![ディスコ](https://stat.ameba.jp/user_images/20131224/13/praise-the-lord/3c/e8/j/t02040247_0204024712790714231.jpg?caw=800)
そんなさみしさを満たすために毎晩、ディスコに入りびたり、
万引きをし、未成年者でタバコを吸い、お酒を飲みました。
彼女は日本の中学校を卒業した後、前々からの約束どおりご両親に
念願のアメリカンスクールに入学させてもらいました。
まだ見ぬお父様へのあこがれと、ご自分の半分のルーツへの
興味もあって、どうしても英語をマスターしたいと思っていたからです。
彼女はその学校で、英語だけではなく、聖書を学ぶことになるとは
夢にも思いませんでした。
アメリカンスクールには令子さんと同様、心に傷を持つハーフの
「問題児」が多くいました。
彼女に「仲間」が出来たので悪行がエスカレートし、しまいには
マリファナまで手にするようになっていったのです。
「彼(イエス・キリスト)は主の前に若枝のように芽ばえ、砂漠の
地から出る根のように育った。
彼には、私たちが見とれるような姿もなく、輝きもなく、私たちが
慕うような見ばえもない。
![jesus cross](https://stat.ameba.jp/user_images/20151028/20/praise-the-lord/00/dc/j/t02200132_0232013913467609823.jpg?caw=800)
彼はさげすまれ、人々からのけ者にされ、悲しみの人で病を知っていた。
人が顔をそむけるほどさげすまれ、私たちも彼を尊ばなかった。
まことに、彼は私たちの病を負い、私たちの痛みをになった」(イザヤ53:2~4)
「あなたの重荷を主にゆだねよ。
主は、あなたのことを心配してくださる。
主は決して、正しい者がゆるがされるようにはなさらない」(詩篇55:22)
「神はわれらの避け所、また力。
苦しむとき、そこにある助け」(詩篇46:1)
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沖縄には現在5千人以上の混血児がいる言われています。
上原令子さんもまたその5千人の一人の混血児として、アメリカ統治下
の沖縄で生を受けました。
同世代に生まれて来た大多数のハーフと同様、「私生児」として・・・。
![米軍基地](https://stat.ameba.jp/user_images/20131224/13/praise-the-lord/b7/b3/j/t02200132_0290017412790714234.jpg?caw=800)
「令子、あんたもらい子よ!」
一緒に楽しく遊んでいた一人の子が、突然、何のためらいもなく
令子さんに「教えて」くれました。
令子さんはびっくりして、ショックで心がはちきれそうになりました。
いや、もしかしたら心の奥ではすでに感じていたのかもしれません。
ご両親の顔も、十歳年上の兄弟も全くの日本人で、彼女だけが
赤い髪の毛に堀の深い西洋風な顔立ちをしていたのですから。
![上原令子](https://stat.ameba.jp/user_images/20131224/13/praise-the-lord/41/12/j/t02000200_0200020012790714233.jpg?caw=800)
でもその友だちの一言はあまりにも悲しいものでした。
その瞬間、令子さんは自分の「価値」をなくしてしまったのです。
「私はこの家の本当の子どもではない。
じゃ、愛されていないんだ!」
まだ5歳の彼女には到底、理性で理解することなど無理でした。
ただ、何よりも一番大事な家族の愛を失ってしまったような
気がしたのです。
それからはご両親の愛が信じられなくなり、心の根底では
「やっぱり愛されていないんだ!」と卑屈になっていったのです。
心の傷はそれだけに収まりませんでした。
この容姿のために「アメリカー!あいのこ!」といじめられ、
泣きながら家に帰ることもしばしばだったのです。
![いじめ](https://stat.ameba.jp/user_images/20131224/13/praise-the-lord/fd/15/j/t02200146_0275018312790714232.jpg?caw=800)
そんなとき彼女を慰めてくれたのは、お父様の店で仕立ての
仕事をして働いていた「お兄ちゃんたち」でした。
小学校高学年になると、そのいじめはもっと陰険になっていきました。
彼女はくやしくて、くやしくてたまりませんでした。
「こんな顔で生まれてこなかったらいじめられなくてすんだのに!」
彼女はハーフの自分がいやで恥ずかしかったのです。
しかし、中学になるともっとつらいことが待っていました。
![学生服](https://stat.ameba.jp/user_images/20151028/20/praise-the-lord/7c/2b/j/t02200165_0251018813467590187.jpg?caw=800)
それは学校の制服を着、『上原令子』という名札を付け
なければならないことでした。
それは自分が日本人であるという証明と同時に、“私には父が
いない”という、出来れば秘密にしておきたいことを公表して
歩いているようなものだったからです。
アメリカ兵との間に出来た令子さんを育てることが出来なかった
お母様は、いとこにあたる上原家に4ヶ月の彼女を養女として
手放しました。
令子さんは中学生の頃にはその事実を知らされていました。
“望まれて生まれてきたのではない。
間違いで生まれてきたに違いない!”
そう思うと、令子さんの自分への価値はますます低くなって
いったのです。
![ディスコ](https://stat.ameba.jp/user_images/20131224/13/praise-the-lord/3c/e8/j/t02040247_0204024712790714231.jpg?caw=800)
そんなさみしさを満たすために毎晩、ディスコに入りびたり、
万引きをし、未成年者でタバコを吸い、お酒を飲みました。
彼女は日本の中学校を卒業した後、前々からの約束どおりご両親に
念願のアメリカンスクールに入学させてもらいました。
まだ見ぬお父様へのあこがれと、ご自分の半分のルーツへの
興味もあって、どうしても英語をマスターしたいと思っていたからです。
彼女はその学校で、英語だけではなく、聖書を学ぶことになるとは
夢にも思いませんでした。
アメリカンスクールには令子さんと同様、心に傷を持つハーフの
「問題児」が多くいました。
彼女に「仲間」が出来たので悪行がエスカレートし、しまいには
マリファナまで手にするようになっていったのです。
「彼(イエス・キリスト)は主の前に若枝のように芽ばえ、砂漠の
地から出る根のように育った。
彼には、私たちが見とれるような姿もなく、輝きもなく、私たちが
慕うような見ばえもない。
![jesus cross](https://stat.ameba.jp/user_images/20151028/20/praise-the-lord/00/dc/j/t02200132_0232013913467609823.jpg?caw=800)
彼はさげすまれ、人々からのけ者にされ、悲しみの人で病を知っていた。
人が顔をそむけるほどさげすまれ、私たちも彼を尊ばなかった。
まことに、彼は私たちの病を負い、私たちの痛みをになった」(イザヤ53:2~4)
「あなたの重荷を主にゆだねよ。
主は、あなたのことを心配してくださる。
主は決して、正しい者がゆるがされるようにはなさらない」(詩篇55:22)
「神はわれらの避け所、また力。
苦しむとき、そこにある助け」(詩篇46:1)
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