数ある丼物の中で何の丼が一番好きかと尋ねられたら僕は天丼と答えるだろう。
もちろん丼物の定番のカツ丼や親子丼、海鮮の海鮮丼やウニ・イクラ丼
うな丼、穴子丼なども好きだが天丼にはちょっとした
忘れられない思い出があるんですよね。
1979年（昭和54年）、高校生になった僕はバイクを買うための資金や
洋服代、化粧品代、レコード代等など欲しい物が一杯あって
それらを買うためのお金を稼ぐのに前年に広商店街にオープンした
ニチイ/藤三という大型スーパー内にあった「やじきた」という
うどん屋さんで皿洗いのバイトを始めた。
店ではよく賄いを食べさせてもらったが賄いはいつも素うどんだった。
やじきたには天丼のメニューがあり店長が作る客に出す天丼が美味そうで
食べたいな～って思ってたが結局一度も食べさせてはもらえなかった。
僕の記憶ではその頃僕はまだ生まれて一度も天丼を食べた事なかった。
元々海老は好きだし何と言っても出汁の匂いが食欲を誘った。
初めて食べた天丼が、いつ、どこでだったかは覚えてないが
僕がミヤニシ美容室に入社してからはミヤニシに近かった
うどん屋さん「信州」で仕事終わりによく天丼を食べた。
今でも時々、信州に行って天丼を食べる。
天丼を食べる度に僕はいつもやじきたの事を思い出す。
当時店長に料理の道を目指してみてはと言われたのを覚えている。
あの頃は毎日が刺激的で将来の事なんて考えた事もなかったが(笑)
と、いう事だが「信州」は確かに紛れもなく呉の老舗ではあるが
数年前まで「創業60年」って看板に書かれてたのに
今では「大正13年創業」と書き換えられてる。
これらを照らし合わせるとどう考えても計算が合わない(笑)
創業年を間違えてたのか、鯖を読んでるのかは知る由もない。
ジャンジャン！！
