残しているメモには、妻に対して様々な表現が記されている。
主には多重人格からの「悪い方の妻」と表現しているものが多いが、よほど私も耐えきれなかったのだろう。なす術もなくただただ我慢を繰り返して、メモでその矛先を誤魔化してきた事で
「悪い方の妻」
に対する感情は恐怖へと変わり、やがて嫌悪となってゆく。
指(爪)をパチパチ始めると、悪い妻が出てくる話は過去にしたことがあるが、その行為や悪い妻の出現は、まるでウジ虫が湧いてくる様な感覚となり、嫌悪感を抱く様になるのだ。
ひどい話だ‥と私自身でも思うが、その時はそう感じていたのも事実である。女性諸君よ、あまり男を追い詰めるものではない。頭では妻は悪くないとわかっていても、勝手に脳がいろんな解釈をし始めるのだから。
またそんな妻を病人扱いする事で、なんとか自分自身を納得させようとする自分もいる。病気だからしょうがない、発病のきっかけは自分だからしょうがない‥と。いつまでもその病気が治らないと、要介護認定である。
我ながら勝手なものだと思う。
おおよそ2年経った時のメモである。
『9月6日
居酒屋での2人の晩御飯。
お店を出るときにはかなりのエキサイト。
教えてもらった呪文を繰り返し、店を出たものの、店の前でしゃがみこんで泣き出す〇〇(妻)に、思わず娘にヘルプ。数分後に家の近くのコンビニ付近で無事合流、なんとか大事件にならずに済んだ。
ビクビクしながら過ごす毎日も、最近少しマシになってきている。
そう自分を、そして〇〇(妻)を心の中で励ましながら、「時間」と言う特効薬に頼るしかない自分。
9月に入っても時折大暴れ。回転寿司屋の中でも病気が再発。折り畳み傘は木っ端微塵、道路の真ん中であろうがお構い無しに発狂する。
私の田舎への帰省も普通に送り出してくれるかと思いきや、前日にはブチ切れ。
帰省の最中も、夜中に急に連絡が入ったかと思いきや、「人間のクズ‥」と暴言から始まる会話。
毎日毎日アル中の妻。介護はいつまで必要か?』