我らがキンクスのアメリカンなヤツ


1979年 Low Budget ですね。



これ、めちゃくちゃ良いですよね。

物凄く良いアルバムだと思います。

イギリス寄りだろうが、アメリカ寄りだろうが、

キンクスってバンドは、スノッブさの対極というか、常に市井の人々に寄り添ってる感じがして好きです。


捻くれた立ち位置からのキンキー・サウンドがたまりません。

斜に構えてるくせに、実は物凄い実力者っていうのが、レイ・デイビスの魅力ですよね。

手の届かない大スターじゃなくて、カッコ良くてセンスの良い近所の兄ちゃん的な。



このアルバムは、アリスタ時代で、グッと大衆寄り、、、というか、売れ線?的な方向感をビンビン出したアルバムだと思いますが、これが良い。


まず、純粋に、聴いていて楽しいのが良い。

そして曲が良い。

音もシンプルにソリッドで良い。

まぁ、だいたい良いのです。


名曲Supermanとか、

ああいう腰が動く曲って、なかなかやれないですよね。


ストーンズの新譜のMess It Upとかもそうですが、曲のスピードや音圧で誤魔化すんじゃなく、

曲全体のGrooveで持って行っちゃうヤツ、、、


そう、Grooveなんですよね、グルーヴ。


最近のバンド聴いてて、つまんないなと思うのは、こういうグルーヴ感があんまり無い、というか、ロックンロール!って感じがあんまり感じられないのが残念ですね。

一聴してすぐ飽きるやつが多い、というか。

一曲丸々聴いていられない、みたいな。


ミドルテンポで踊れる良い曲書ける、って

やっぱ、さすがだな〜、、、と。


そして、ただノリノリなだけでなく、

Little Bit Of Emotion みたいな、こういう曲を

サラッと入れてくるところが、流石なのです。



この前書いたイアン・ハンターとかもそうだけど、なんか名盤ランキングとかには載らないけど、日々の生活の中で寄り添ってくれるような、人懐こいアルバムこそが、実は愛着が湧いたりするんですよね。


Kinksのアリスタ時代のレコードとかも、

安売りオンパレードなので、レコード・ブームな今、若い子達が、もっとここらへんを聴かないのかなぁ、、、と。