新府城址 | PERFECT PERSONAL WORLD

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西に東に、はてしない追っかけ日記

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早朝に甲府を立ち、JR新府近くの新府城址へ。
一番上の写真の階段を見た時には、挫けそうになりました(笑)

汗だくになって、本丸の跡地へ。社と、本丸の跡を示す碑、やや離れて武田勝頼公を偲ぶ祠と、左右に並ぶ、馬場美濃守や山県三郎兵衛、高坂昌澄といった、長篠で散った宿将達の慰霊塔が。
草木に覆われて、今一つ全体の縄張は判らなかったけど、崖から見える韮崎の地は、どこか物悲しくも美しく。

新府城は、織田・徳川の侵攻に備えて、武田勝頼公が真田昌幸を奉行に作らせた城。境内の再現図には、韮崎台地の七里岩を天然の石垣に、丸馬出を備えた、甲州流築城術の平山城の姿が。

有力家臣の相次ぐ離叛で、この地に織田・徳川軍を迎え撃つことなく、勝頼公は田野に散ることになりますが、統率された武田軍が、この城で籠城し、持久戦に持ち込み、遊撃戦で後方を撹乱すれば、或いは織田・徳川軍を追えたかもしれない、少なくとも、戦国最強の武田家に相応しい戦いができたかもしれない、人気の無い本丸跡を歩きながら、どうしてもそう思ってしまって。


もう一つ。大河の原作にもなった、井上靖の「風林火山」で、諏訪へと向かう由布姫に、山本勘助が、勝頼にこの地に城を作るように薦める場面があります。
「風林火山」の山本勘助が夢見たのは、信玄と勝頼による天下統一。史実とは正反対の夢を託させたことが、やはり物悲しく。