「大魔神カノン」感想:第14話「霞音」・第15話「華音」 | PERFECT PERSONAL WORLD

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西に東に、はてしない追っかけ日記

第14話「霞音」・第15話「華音」


脚本・荒川稔久

監督・坂本太郎



この組は、神でした。特に、カノンとサキが笑顔で見つめ合うシーンなんて。翌日は仕事なのに興奮して眠れなくなりました。


サキちゃんって、音楽に対して凄く誠実な子に思えます。
だからこそ、ライブをすっぽかした幸太郎や、メンバーの反応に怒りを覚えるし、盗作と知っていても「TO THE TOP」を歌い続けていることに対して、カノンちゃんに土下座出来る。

あと、その音楽に対しての姿勢の部分は、カノンちゃんとも似ているんだと。
多分、あのノートには詩だけじゃなくて、「歌で人を幸せにしたい」というカノンちゃんの夢も書いてあったのだろうと思ってます。そして、多分それに共感した。
だからこそ、カノンちゃんの詩も心に響いただろうし、一緒に歌いたいと思った。そして、思わずカノンちゃんに対して「歌いたくて東京に来たのに、何故逃げるんですか」という言葉も出たんだろうなと。

「クウガ」や「アバレンジャー」もそうでしたが、荒川さんが「和解」を描く時、互いが心をぶつけ合う。今回は、そこから「共感」を上手く描かれたと思います。



一方でカノンちゃんも、オンバケさん達との出会い、守谷さんのこと、オンバケさん達の正体バレ、若松さんとの語らいを通して、少しずつ前に進み、「心の傷」の象徴ともいえる、サキちゃんと向かい合い、理解し合うことで、それを乗り越えて、自分だけの「いのりうた」を取り戻そうとする。それは、「わたしの歌」を探すサキちゃんとも重なって……

実に見事なエピソードでした。


また、前回で「新しい一歩を踏み出すカノン」を描いたのが「仮面ライダー響鬼」の「輝く少年」を書いた大石さんで、今回「『いのりうた』と向き合っていくカノン」を描いたのが「仮面ライダークウガ」の「抑制」を描いた荒川さんという流れも粋で、素晴らしい!

あと、落ち込んだタイヘイや、言い過ぎを気にしてるサキちゃんに対して、ちゃんとフォローのシーンがあるのも良いですね。荒川さんの眼差しが温くて。
ちなみに、今回のタイヘイさんは、カノンちゃんの励まし役をサキちゃんやイケチヨ姉さんに取られっ放しです(笑)

対して、カノンちゃんにシニカルだけど、優しくもある、ばろく父さんの配置も荒川さん的。良い意味でカノンちゃんに対してのカウンターになっているのではないでしょうか。


ところで、お名前の「ばろく」は「カノン」に対しての「バロック音楽」から?



一方のサワモリさんチームは鬼さん状態(笑)古銭やら金庫(人間体の時、古銭がどうなっているか気になります)やら、薬缶やら、賑やかにもなっちゃって(笑)

イパダダさんとのバトルシーンも増えてきました。ユモンジさんの頭脳作戦と、火球を受け止めてるアクションが良いです、流石伊藤さん!

ハシタカさんは翔べるとか気にしちゃダメなんでしょうね(^_^;)