みなさま、こんにちは。
主宰・ことり暮らすのあかねです。
「プロジェクト北極星」は
”北海道の地で、健康で美しいセキセイインコを繋いでいく”ことを求めて
私を含め、4人の同志で立ち上げたプロジェクトです。
では、その
”健康” で ”美しい” とは
どんなことを指しているのか?
今日は、こちらについてお話しいたしますね。
心と身体の ”健康” = 鳥たちの福祉
健康については、想像するのもそれほど難しくないと思います。
私たち人間の”健康”と同じです。
質の良い食生活、運動ができる環境を用意する。
お迎え時の健康診断はもちろん、
定期的な健診を受け、何かが見つかったら治療をする。
また、調子が悪そうな時は病院を受診し
必要な治療、看護、介護をしていく。
鳥たちが元気で長生きできることを目指す。
一番最初のブログ記事にも書いた通り、
現在日本の飼い鳥をとりまく環境には
AGY(メガバクテリア、マクロラブダス)や
PBFDなどの感染症蔓延の現状があります。
それらについては、
プロジェクト内では、限りなく”0(ゼロ)”を目指していく という考えです。
絶対にゼロにすると言いたいところですが、
遺伝子検査も100%ではなく、
それぞれの病気の性質から言っても、完全に排除することは難しいのかもしれません。
(例えばAGYは糞便に出なければ遺伝子検査でも検出できません。
糞便に出ないまま、胃の粘膜の奥にずっと潜んでいる可能性もあります。)
AGYについては、
日本中のセキセイインコで特に蔓延している現状があり、
私たちメンバーもそれぞれ辛い経験をしていますので、
かかりつけ医に相談のもと
検査で検出されなかった鳥たちにも予防的治療(注射・飲み薬など)をし、
自宅では、オーガニックのリンゴ酢を0.5%飲み水に混ぜることで
胃腸内を酸性化させてAGYの増殖を防ぐなど、予防対策をしています。
(※リンゴ酢を用いる方法は、海外のブリーダーに倣っています。
これによってすでにあるAGYを治療・退治することはできませんが、
予防としては一定の効果があるのではと考えています。)
また、身体だけでなく
心の健康も重要です。
鳥たちは、群れで生活する生き物です。
人間との信頼関係ももちろん大切ですが、
私たちのプロジェクトでは、
鳥たちの ”鳥としての生活” ”群れ(仲間)の生活” を尊重したいと考えています。
小さなうちから親や兄弟と離されてしまったヒナは、
一番大切な時期に、鳥としての社会化を学ぶことが出来ません。
そういった意味からも、
プロジェクトでは、
基本的には親鳥に育雛を任せ、人間も補助的にそれに加わる
co-parenting(ハンドリング自然育雛)を目指したいとも考えています。
鳥たちの心と身体の健康 = 鳥たちの福祉 を大切に、
それを一番とした繁殖をしていくこと。
それが、私たちの考える ”健康” の部分です。
”美しい” は、色や形ではない
まず、間違えていただきたくないのは
”美しい” = 特定のカラー(品種)を指しているのではない ということです。
プロジェクトとして
保存を目指す品種(後日詳しく書きます)はありますが、
それは、その品種が他よりも優れているからではありません。
私たちメンバーは
どんなカラーの子も、みんな美しいな、愛しいなと感じています。
並セキセイ、高級セキセイ、という呼び方があるのも知っていますが、
正直に言って、私はそれらを好んで使いたいとは思いません。
昔はノーマル種を並セキセイ、それ以外を高級セキセイと言っていたようですが、
年月が経って、今では本当にたくさんの品種があふれ
ノーマルのほうがなかなか出会えないくらいになりました。
もう、並も高級もないのではないかなと思います。
分け隔てなく、みんなセキセイインコです。
では、
私たちが考える”美しい”とは何か。
結局は、
”健康であることが美しい”のではないかと思います。
健康であれば、
羽根艶はよく、目は生き生きとしています。
どんなに珍しいカラーの子でも、
栄養状態が悪かったり、安心できる環境にいなければ… ということです。
心と身体が健康であるからこそ 外に表現される美しさが、
私たちの考える”美しさ”です。
以上が、私たちの考える”健康”と”美しさ”です。
おおもとの考え方として、これは変わらないと思います。
ただ、
鳥の医療も、生態も、飼い方も、
日々、目まぐるしく情報が更新されています。
昔はこれでよいとされていたものが、今は間違いであるとわかったり、
また、その反対もあったり。
だからこそ、常に柔軟に
情報をアップデートし、よりよい方向に変化していかなければなりません。
これは、ブリーダーにも、ショップにも、飼い主にも、
みんなに等しく言えることです。
私たちプロジェクト北極星も、
ブリーダーとして、そしていち飼い主として、
鳥たちの福祉を第一に考えながら、
今後も学びを続け、
よりよいと思うものを柔軟に取り入れていきたいと思っています。
次回は、
「プロジェクト北極星の枠組み
(どのように鳥たちを繋いでいくのか)」についてお話しいたしますね。
プロジェクトに一緒に参加されたい方や、
プロジェクトで生まれたセキセイインコをお迎えしたい方に、
特にお読みいただけたらと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。