

カーチュンが振る伊福部を聴くのは4回目くらいか。カーチュンの音楽性と伊福部の曲は相性ぴったりで、今回も見事な演奏を聴かせてくれた。
コンチェルトを弾いた小林美樹。この曲の常道ではあるけれど、ねっとりと歌い上げる部分と、颯爽と駆け抜ける部分のメリハリはよく効いていた。ただ、切り替えの処理がやや雑で、緻密に振るカーチュンの指揮とやや異質な感じは否めなかった。
アンコールのバッハは歌謡的なアプローチで美しく仕上げた。

展覧会の絵は、カーチュンの端正かつ活気ある音で聴くと、ロシアの土俗的な性格よりは、ラヴェルの都会的センスがよく目立つ。このアプローチとしては、見事な成果を挙げていたと思う。
ラストは豪壮きわまる大音響。
そして、アンコール前に、カーチュンのパントマイムみたいな身振りがあった。
客席は大ウケで、鳴りやまぬ拍手に応えたカーチュンが呼び出したのは、この日、すべての曲でソリスト並みの活躍を見せた、トランペットのクリストーフォリ。
気持ちのよいコンサートだった。



















