何人かのかたがブログでニコライ堂を取り上げておられる。
東京名所のひとつだが、私はニコライ堂というと中井英夫のエッセイを思い出す。
ニコライ堂の前の広場で、外国人の子供が2人、ボール遊びに興じている。見ていると1人がもう1人に声をかけた。
「アリョーシャ!」
言うまでもなく、カラマーゾフ兄弟のひとりの名前だが、中井の傑作『虚無への供物』の登場人物の渾名がアリョーシャだ。
ところで、このニコライ堂の隣に茶色のビルが建っている。井上眼科という眼医者である。
この眼医者、なんとニコライ堂より10年も前から、この地にあるという。井上眼科が1881年、ニコライ堂が1891年の竣工らしい。
これが当時の井上眼科の写真だが、ここには夏目漱石が通っていた。そして、待合室で見かけた少女に恋して、妙な具合になる。
漱石夫人・鏡子の回想記の、初めのほうに出てくるエピソードだ。
下は聖橋の手前から望むニコライ堂。もちろん今では建物が邪魔して見えない。





