TP(膵全摘術)の後、体のどこかにがんの転移が見つかっているのではありませんが、抗がん剤(S-1カプセル)を服用していて、服用10クールを越えました。副作用なのかどうかはっきりしていないけれども、抗がん剤の服用を始めてから生じたと思われる変調の第2部を「その2」として記します。いろいろ気になるので多いです。

(明らかな副作用は「その1」に記しました。)

 

3) 手先の感覚

手の指が常にひりひりした感覚です。一時は指先がとても痛くて、なにかをつまむのが辛いことがありましたが多少改善しています。手の指で肌を撫でるときの感触が、あたかも散髪屋で顔そりしてもらった直後のようなすべすべした感覚です。後述のムダ毛と関係あるのかもしれないし、あるいは、手指側の感覚の問題かもしれない。

手指のひりひり感は乾燥したときの皮膚のパリパリ感にも近くて、ハンドクリーム(ニベアなど)を塗るとほんの少し軽減されます。手を水で洗うときや、お風呂でお湯に漬けると、皮膚がふやけてくるような感覚がありますが、実際にはふやけていません。指の指紋が薄くなっているようでもあります。

医師に報告すると、「神経に影響を及ぼす抗がん剤ではないけれどね」という反応です。大鵬薬品の冊子にも記述されていません。

 

4) 爪の劣化

手足の爪が薄くなってきました。薄くて柔らかくなった気がします。ギターのピックでいうと、元はHardかHeavyでしっかり硬かったのがThinの柔らかくてくねくねした感じです。爪の表面がかさかさ凹凸してきたのに加えて、先端が割れることも生じ始めました。爪が弱いと細かいものをつまんだり、指先で何かに触れたりするときにうまくできなくて不便を実感しています。

なので、日中はメンソレータムのプレミアムリッチネイルというクリームを爪に塗るようにしました。さらに就寝前にはシアバターを爪に塗ることにしました。これらは塗った直後としばらくの見た目はよいのですが、修復には至りません。割れた場合は瞬間接着剤で固めるようにしました。

これも大鵬薬品の冊子には記述されていません。

 

5) ムダ毛の脱毛

腕や足のムダ毛が薄く細く短く、そして少なくなりました。手先で顔や腕、体を触ると、いままでにない皮膚感覚です。上述の3)の手先の感覚の変調と関係あるのかもしれない。鼻毛も減りました。

色がもとから薄い産毛も相当抜けているものと思います。お風呂の浴槽の排水口の網にほこりっぽいものが溜まるようになりましたが、産毛なのじゃないかと思っています。(頭髪も薄くなってきていますが、抗がん剤の服用前から薄くなりかかっているので、抗がん剤のせいなのかどうか自信ありません。)

医師には報告しました。初耳だそうです。「ムダ毛処理でいいですなあ」と。確かに不具合というわけではありません。これも大鵬薬品の冊子には記述されていません。

 

6) 色素沈着の逆

腕や脚の皮膚に色がなくて白っぽい部分(2~5mmくらいの大きさ、前述2)のシミの逆)があちこちにあるのを発見しました。色素が抜けてしまっているかのようです。人に気づかれたり、見られることはほとんどないので、気にはなりません。しかし、抗がん剤を始めてから現れた事象です。これも大鵬薬品の冊子には記述されていません。

 

7) 味覚障害か?

服用8か月近くなって、水や食べ物の味がちょっと違ってきたような気がしてきました。水は金属っぽい、食べ物はお出汁の繊細な感じが鈍く、甘いものもさほど甘くないような気がします。気のせいかもしれないし、副作用かもしれない。

医師に訊ねてみると、そうきたか~、という反応で、「食事が摂れないようなら、抗がん剤の量を減らすことも考えようか」ということです。食事が摂れないレベルではないので、様子見するつもりです。大鵬薬品の冊子には記述されていませんが、同社のウェブには多少の言及があります。

 

こういう変調は感じているけれども、食事が摂れるのはありがたいことです。副作用(と副作用かどうだかわからない症状)とうまく折り合いをつけて抗がん剤の服用を長く続けたいと思います。そのためにも医師には気になることは訊ねるつもりです。軽減する技があるかもしれないし、技があるなら試したいです。