中学受験や中高一貫校についての我が家の独自ノウハウをご紹介しています

公開日: 2022-03-06 / 最終更新日: 2024-02-29


登場人物(学年は2023年度時点)

TD(中2長女): 中学受験を経て首都圏の中高一貫校に通学中

TS(小4長男): 地元公立小から中学受験を見据えて大手塾Sに通塾中

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島津くんが7月に偏差値50の学校の過去問に苦戦するのはおかしい



(今回の記事はここからです)


中学受験をテーマにしたマンガ『二月の勝者』を愛読されている人も多いかと思います。


そのコミックス版の第4巻で、トップクラスの成績の島津くんが7月に偏差値50の学校の過去問に苦戦するエピソードがあり、黒木先生が「トップ層に位置する生徒でも、現時点で偏差値50の学校の過去問の合格ラインを超えられません。」と言う場面があります。


これは……ちょっとリアリティに欠けるかなーと思います。


私も最初に読んだ当時は「ふーん、そういうものなのかー」と思ってしまいましたが、TDの中学入試の経験後の今は「いやいや、7月なら余裕で超えられるでしょ」と断言します。


TDによると大手塾Sの標準的なテストは6年生になると多少難しくなるものの、開成を志望する島津くんクラスならどんなに悪くても7割(500点満点で350点)は取りたいところです。


で、TDの経験では、例えば浦和明の星(大手塾Sだと80%偏差値は56くらい)の入試問題は大手塾Sの標準的なテストよりやや難易度が低く感じるそうです。


大手塾Sの標準的なテストで7割以上取れるなら、おそらく浦和明の星の入試問題は初見でもそれに近いくらいはできるはずで、実際の合格ラインは7割弱です。


TDは7-8月に初めて浦和明の星女子の2021年度(第1回)の過去問を解き、全科目8割以上、算数は9割できて、4科目合計で8割7分(300点満点で261点)でした。


大手塾Sの標準的なテストでも8割7分(500点満点で435点)はなかなか取れないので、TDの「やや難易度が低い」という感覚はそれなりに信憑性があります。


というわけで、島津くんが7月に偏差値50の学校の過去問に苦戦するのはどうも解せないなーと思う次第です。


大手塾Sだから対応できるだけで、桜花ゼミナールならそうはいかないというわけではないと思いますが……。

(黒木先生の口ぶりは一般論風でしたし、そもそもこの時期でのこの状態から開成合格が狙えるところまで伸ばす方が難易度が高そうです)


もちろんマンガの話なのでめくじら立てなくてよいと思いますし、そんなつもりもありませんが、作品自体にリアリティのありそうな内容も多々織り込まれているため、ちょっと誤解を招きそうなポイントかなという印象です。


大手塾Sの上位クラスでは6年生になると算数の平常授業で「入試問題演習」というプリントに取り組みます。


あの演習では実際の合格ラインに達しないこともあるかもしれませんが、あれは確か試験時間を30-35分くらいに短縮したうえで一般的には偏差値50を超えるレベルの学校のものに取り組んでいるはずなので、問題のレベルが下がり正規の時間という条件なら合格ラインを超えるイメージが十分できるはずです。


よって、「トップ層に位置する生徒なら、7月時点で偏差値50の学校の過去問の合格ラインは超えられる」と思います。


あ、7月時点で普段解いている問題よりも難易度が高い志望校(特に難関校)の過去問に苦戦するというのであれば、それはその通りだと思います。


(おしまい)



ご注意

※「我が家の流儀」はTDとTSのために構築したノウハウであり広く主張する意図はありませんので参考にされる場合は自己責任でお願いします
※我が家にとってフタリメのTSが中学受験を見据えている状況のため、記事の内容についてはTSの取り組みを通じて修正/改良等を重ねていく可能性があり、それに応じて記事を随時更新する可能性があります
※リブログ、リンク等は事前確認なしでご自由にしてくださって構いません