安蘭けい
石川 禅
浦井健治
加藤和樹
咲妃みゆ
シルビア・グラブ
田代万里生
橋本さとし
濱田めぐみ
森 公美子
柚希礼音
吉原光夫

スタンバイ:
上條 駿
栗山絵美
湊 陽奈
安福 毅

 

9月11日
あの日、世界が停止した。
9月12日
ある小さな町で起きた奇跡の物語。
この物語は私たちに、世界に希望を与えた。
2001年9月11日、ニューヨークで同時多発テロ事件の発生。アメリカの領空が急遽閉鎖された。目的地を失った38機の飛行機と7,000人の乗客・乗員たち。行き場のない38機の飛行機は、カナダのニューファンドランド島のガンダー国際空港に降り立つ。
カナダの小さな町。わずか1万人の人口は一夜にして約2倍となった。人種も出身も様々な人々はこの地でどんな5日間を過ごし、飛びたつのか―
 

ハービスENTを目指していってると、迷うことなくつきました。新しい劇場、新しい建物の香りがして、座席の座り心地、幅、非常に良かったと思います。今回私は2階席でしたが、今回のキャスト、歌声やたたずまいで判断可能の人12人粒ぞろいなので、全体を見られて、この作品に関しては、2階でも良かったように思います。

 

私はこの作品、好きです。というより、群像劇が好きなので、100分、集中して全体を見て大満足でした。12人、これだけの人をずっと見られるっていうのも素晴らしいし、題材も、911という比較的、現代の出来事で、あのビルやペンタゴンなど現場で起きていたことだけが、事件じゃなかったということを、乗客の一員になって感じること、思い出すことができた。911の日、遅めの夏休みで海外行っており日本にその日の朝帰国して、眠くて明日からの仕事に向けて寝てたところ。親から「あんた帰国してる?」と聞かれ、はあ?そうか、ちょっとずれたたら、空港封鎖とかもあったのかもしれないなあ…とぞわっとしたのを思い出した、私が行ってたのはバリ島でしたが。

 

受け入れる側の街の人の温かみ。私だったら、加藤和樹さん型の「財布、どこにおこう、取られたら」と非常に警戒心強いタイプだろうなあ…って感情移入。ゲイカップルの外の世界への対応の違い、旅行すると、お互いの人間性がわかる、というので、これで良かったのかもな…ユダヤ教の人と、ユダヤ人と名乗るなと言われた人との交流、イスラム系で警戒される乗客と交流し、祈りの場も提案してくれる先生。イスラム系の人たちへの偏見は、あの事件のあと、高まっていたので、飛行機が再度離陸するときの扱いも心は痛みながらも、一緒のひこうきならそう思っていたかと、つつかれるようでした。消防士の息子を持つ母親の狼狽も、行方不明の結末を知っているがゆえに締め付けられるようで。思いやりの心、宗教や理念が違う相手を尊重するこころ、あの町の人たちがしていたことが、全体にできると、現在のようなことは起きない、ということ。10年後を集まるエピソードも素敵でした。

 

個人的には、濱田めぐみさんの、ソロのナンバーで、男性優位社会で、奮闘してきた女性の気概を歌うところが、好きでした。ペンタゴンの飛行機のお話もちょうど見ていたところなので、知っている機長さんの最期を思いやるのとかもぐっときました。

 

とりとめのない感想になりましたが、非常に、満足度が高い観劇でした。

そして、群像劇をこんなに、いいキャストで見せていただけるなんて、なかなかないこと。残念ながらほかの日程は全くいけないのが残念。