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ナタデココが入っているか、やたらもっちりしているのを食べたいです。
 
7月は芥川賞と直木賞の発表があり、ノミネート作品をいくつか読んでみようかと、まずは
 

芥川賞は、雑誌(同人雑誌を含む)に発表された、新進作家による純文学の中・短編作品のなかから選ばれます。

・石田夏穂「我が手の太陽」(群像5月号)
・市川沙央「ハンチバック」(文學界5月号)
・児玉雨子「##NAME##(ネーム)」(文藝夏季号)
・千葉雅也「エレクトリック」(新潮2月号)
・乗代雄介「それは誠」(文學界6月号)

 

この2冊を読んでみた。中編小説なので読むのに1時間ちょっともかからないで読める、というか、一気に読んでしまえる、展開でした。

1冊目

井沢釈華の背骨は、右肺を押し潰すかたちで極度に湾曲している。歩道に靴底を引きずって歩くことをしなくなって、もうすぐ30年になる。
両親が遺したグループホームの十畳の自室から釈華は、あらゆる言葉を送りだす——。

両親が終の棲家として遺したグループホームの、十畳ほどの部屋から釈華は、某有名私大の通信課程に通い、しがないコタツ記事を書いては収入の全額を寄付し、18禁TL小説をサイトに投稿し、零細アカウントで「生まれ変わったら高級娼婦になりたい」とつぶやく。

ところがある日、グループホームのヘルパー・田中に、Twitterのアカウントを知られていることが発覚し——。

子どもにはとても勧められないけど、何とも言えず、すごいの読んだ!と思いました。ほんの良さというのは自分の想像もつかない世界を体感するということで。だけども、ヘルパーの田中のお金を持っていないという意味では弱者で、ひねた気持ちがあるところと、主人公がさほどそこに価値観をもっていないから、奇妙なやり取りになっているところ、そこが経験したことのない感覚。他の作品はどんな感じで作っていくのか、作者は実際、この同じ疾患なようなので、どんなのを今後書くのか気になる。
 
2冊目。

修学旅行で東京を訪れた高校生たちが、コースを外れた小さな冒険を試みる。その一日の、なにげない会話や出来事から、生の輝きが浮かび上がり、えも言われぬ感動がこみ上げる名編。

これは読み始めて、一つひとつの文章が長くて、読みにくい…と思っていたけど、高校生の主人公が、修学旅行が終わった後に、起きた出来事を、どうやって書こうか悩む過程まで書いているからの部分で、後から、修学旅行の出来事が彼の手で描かれていくこと、後から筆が進むにつれて、物語が疾走していく感じです。と言っても別に暴力事件や、犯罪が起きたりするわけではない、1日の自由行動の班行動が書かれるだけなのに、読んでいるうちに班員のキャラも際立つし、高校時代の距離感とか何となく思い出して、すごくさわやかな本でした。なので、こちらの作者さんの出した本はすでに数冊購入して週末に読む予定です。

キンドルより買った方がやすそうなので、本屋に久しぶりに紙の本をじっくり観に行きましたが、紙の本は本で装丁も綺麗でいいよねえ…

 

ところで、芥川賞、中短編というくくりとはいえ、純文学のくくりとはいえ、この2冊、全く世界観が異なるんだけど…

 

残りの3冊も読めたら読んでおきたいけど、まあ間に合わないでしょう。