ニュースを一切目にしなくていいってことで、
今日は、スカパーで
29歳のクリスマスの一挙放送があり、昼から先ほどまでつけっぱなし。
山口智子はじめ、皆さん、変わらないことにもびっくり。
29歳がどうだこうだって、あれから20年近く経つと状況って変わるもんです。

合間に読書したので1冊のみです。

BUTTERBUTTER
941円
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内容紹介
木嶋佳苗事件から8年。獄中から溶け出す女の欲望が、すべてを搦め捕っていく――。男たちから次々に金を奪った末、三件の殺害容疑で逮捕された女、梶井真奈子。世間を賑わせたのは、彼女の決して若くも美しくもない容姿だった。週刊誌で働く30代の女性記者・里佳は、梶井への取材を重ねるうち、欲望に忠実な彼女の言動に振り回されるようになっていく。濃厚なコクと鮮烈な舌触りで著者の新境地を開く、圧倒的長編小説。

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前半は、ひたすら、料理の描写がすさまじく、おいしそうで、でもおいしいものの描写って昔から林真理子の本を読んだりしたときに感じたことですが、ちょっと、おいしいものの表現ってちょっと官能的だな、と。食欲も性欲も欲っちゃ欲だしと読みながらの前半。
木嶋佳苗を彷彿とさせるカジマナを取材するうちに彼女に取りつかれる女性記者の生き方が少しづつ変わっていく様は、女の生き方はちょうどいい適量を求められる難しいもんだ、と妙に共感しつつ、でも、物語中盤過ぎには「これはイヤミス?」と思い、いや、休日に読む本じゃなかったかな?と後悔しはじめました。

が、それほど不幸とも言えないかも。
最後はいい感じにまとまった感じがありますし、結局、一人で生きることになるだろう娘を持つ親の気持ちって、こうなんだなと、ラスト3頁あたりに記者の母のいったセリフが私の父母がいうセリフにそっくりで、つい最近、同じようなことを言われたもんで、最後号泣。
好きなことをやって自己管理さえしてくれたらいいって。
自分のやりたいことを自分のオリジナルレシピを作って自分なりに深めて、と。
こうじゃなければいけない、と思い込んで生きるのしんどい、ということが分かった週末の読書でした。