ミスサイゴンを梅田芸術劇場に。

中、2日でキャスト代わって観ると、印象が全然違います。
観たことある同じキャストも違う印象になりました。

小野田クリス、藤岡トゥイが初めて。

簡潔な感想は

クリスでだいぶ、印象変わる。
やはり、母国語かどうかというのは歌ばかりのミュージカルだといえ、重要。
アンサンブルさんも含め、キャストにより演じ方の違いがあるのは面白い。

だから、ダブルキャスト、トリプルキャストを全部観たくなるんだなあ、と、思いました。

以下、偏りある意見ですので、間空けます。








前回、駒田エンジニアに軽さが、というようなことを書きましたが、笹本キム相手だと、遠慮なくいろいろ言えてたりするのかなあ、とやり取りみてて思いました。何となく間合いといいますか。
私は英語は生活に支障があるレベルなので人のこと言えないけど、アドリブ的な少し言い方かえられてもわかんないかもと思うと、固めの言い方になるのかと。
流石に、市村エンジニアが降板した時にひっぱってた人だし、歌上手い。ちょいちょい優しさがみえるエンジニアでした。アメリカに行っても相当苦労しそうだけど、生まれる場所が違えば最初からアメリカならあまり苦労せずに商売人はできそう。再演される際にもずっとされ続けるだろうから、駒田さんの色のエンジニアになりそうです。

笹本キム。声がお疲れだなと思いました、歌は、スハキムの歌が聞きたくなりましたが、だんだん芝居部分に引き込まれていきました。感情がこもること。これがネイティブスピーカーと、長年のキムとしての経験で流石でした。思い込みが強く、つっぱしる女性だけれど賢い。
タムの存在を明かす前のトゥイへ会うかどうかの逡巡が、結婚決めてた親を大切におもってた気持ちがつたわりましたし、タムへの思いも、母らしかった。トゥイ殺害後の絶叫も、痛ましかった。叫びながら、タムに見ないで!と手で制するのも自然でさすが。
あの悲しみ方をみるともう少し違う時代に生まれてたらトゥイと幸せに両親たちと暮らしてただろう。

藤岡トゥイ。セリフが聞き取りにくかったり、歌いにくそうなフレーズあったりで、声的には「クリス」やってくれたらいいのにと、思いました。上手な歌部分よりお芝居部分の細やかさに、びっくり。結婚式の写真は投げずにポトッと落とす、クリスの拳銃には挑発しないし、大人なトゥイでした。神田さんより、本当に順調に昇進したのが納得です、仕事できそう。トゥイは神田さんにまかせて、偏りあったクリスに入って欲しかったです。

そして小野田クリス。
大変、感服しました。歌声、立ち振る舞い。身振りがアメリカン。
見た目は和風ですが、いいマッチョ、アメリカ兵行っても、いろんな人種のるつぼの国だから、こういうGIでいいのと、脳内補完すると、声で納得しました。
サイゴンのバーでの虚無感、退廃的な感じがある状態からの「神よ何故」は素晴らしかった。ベトナムに派遣された兵士って虚しい、何のために戦ってるのか、考え始めちゃうと辛かったんでしょう。
キムから、身の上ばなし聞いて急接近。結婚式でのアンサンブルさんからのいじられ方が激しかったりするのがかわいらしいけれど、「世界が終わる夜に」を歌えはかっこいい。キムとあの状況で出会えたことで、キムのために生きようと、心が死なずに生きていく甲斐を見つけた。そして愛し合う姿は思い出。
アメリカにかえってからも小野田クリスは悪夢見る以外は、仕事も真面目にしてそうだし、日頃はエレンにも頼り甲斐あるアメリカ夫だと見えた。キムのことがジョンからわかったあとも、妻にばれたらどうしよう、という小物な悩みとみれる、おどおどの上野クリスは日常生活でも、頼り甲斐なしか、と思い、共依存の関係かと思ってたけど、小野田クリスは、「ひみつ」を抱えているだけで、本当に気分はやり直してて、いまは、エレンのことを対等に愛してる感じ。夫婦二人でいる時の振る舞いがそうかんじました。
だから、あの時はちゃんとキムを愛していたのが、いまはエレンが妻だといいきるのがわかりやすいし、男らしいと思いました。

エレンも声は苦手ですが、クリスに愛されていることで強く絆を繋いでようやく自分たちが本当の夫婦になった輝きがありました。エレンは大人な包み込む系の声の人がいいなあ。知念さんは、キンキンしてて、まだキムの声っぽい。でもクリスと対等なパートナーな感じがみられ、今日のホテルでのソロはしみました。

子供のことはベストな回答はわからない。まず産まないのか、その前に作らないのがベスト、ですが生命を得たものは出来るだけ幸せにして上げたいし。タムの人生は、どんなんだろうか。そういうこと考えない世の中にしていきたいですね。

レザボーイは前回の人が色々のりのりで遊んでいた。あのシーンいろいろありますね。
GIさんは、杉山さん、仙名さんが好き。副隊長の大塚さんもいい。


名作ミュージカルは、何度も見るべきですね。






クリスやるかもと思ってたあのお方だったら通ってたかしら。きっと納得の役づくりしただろうとおもう。みたかったような気がしてます。たぶん小野田クリス並に嫌いになってないわ!
カジモドのほうがいい役だけど、不確定要素が多すぎるのが難点。


駒田 一
笹本玲奈
小野田龍之介
上原理生
知念里奈
藤岡正明
中野加奈子

植木達也
加藤貴彦
小林遼介
岡本悠紀
杉山有大
西野誠
増山航平
土倉有貴
仙名立宗
麻田キョウヤ
大津裕哉
斎藤准一郎
田川景一
藤岡義樹
本多剛幸
大塚たかし
川島大典
吉田玲菜
杉ありさ
斉藤綾香
華花
江崎里紗
吉川恭子
木南清香
青山郁代
日向智法
川辺貴啓
清水俊介