レミゼラブル、2015年は5回見れました。富山や静岡には行けないので、これで今回は見おさめ。ということで、私の現時点での2015ベストを備忘録。これも数年後には忘れていそうなので。

ベストは赤字で。


<キャスト>
【ジャン・バルジャン】
福井晶一:③/吉原光夫:①/ヤン・ジュンモ
 ヤンさん。
「仮出獄許可書を~」とか、日本語ネイティブでも噛みそうです。歌の素晴らしさで帳消し。

「ジャベールに追いかけられては、あと3日、あと1時間、と逃げ惑う、男」としてジャベール寄りに考えてしまいがちだったのですが、ジャンバルジャンの生き様が良く理解できました。

 私の浅いかもしれない理解では、
 盗みからとはいえ、ひどい扱いですさんでいる
→司教さまから許される、与えられることで、変わろうとする
→自分が愛を与える側になり、惜しみない愛をコゼットにそそぐ
→自分の愛するものの愛する青年のために命を懸け、自分の役割を青年に託す
深い愛情をヤンさんからは感じました。

もう一度見たかったです。


【ジャベール】
川口竜也①/吉原光夫①/岸 祐二③/鎌田誠樹
 鎌田さんは観られませんでしたが、次回チャンスがあれば見たいです。
 吉原さん。
引き締まった体に、あの制服。色気がありすぎでしょう。
使命を全うする者として、杓子定規に規律を守ってバルジャンを追いつつづける真面目さ、自らの出自は監獄で生まれて、罪というものをとても憎んでいる、そんな憎むべき「罪人」に命を助けられ、結局取り逃がしたりした自分の職業人としての「罪」に「苦悩」する姿ジャベール。
間抜けな銭型警部っぽくなるのはちょっと嫌です。
影があり、そういうのを男の色気と感じる私には、もう、たまらないジャベールでした。見た目だけでなく。

バルジャンも素敵でしたが、晩年も色気がありすぎて…私としては、ジャベールの方がうんと良かったです。

ヤンさんとの並びを見ておきたかったです。

【ファンテーヌ】
知念里奈①/和音美桜③/里アンナ①
 2013に引き続き、和音さん。

亡くなった方の役って、足音なく、すすすっと動き、空気のようであってほしい、と思うので、レディベスのアンブーリンで見事に全編幽霊だった和音さんがやはりはまり役だと思いました。

生きてる際の見た目も、体の薄さも抜群に死に行く人、工場長に買われるところなど、一瞬、一緒に田村さんが嫌いになるほど、肩入れしてみてしまいました。

あの声、歌唱は、本当に透明感がありつつ、役柄的に、生き生きしているわけではないのに、はっきりとこちらの心に届きます。
幻覚のコゼットと語っている場面、バルジャン迎えに来た場面、第一声で、私の涙腺は崩壊でした。

【エポニーヌ】
笹本玲奈②/昆夏美①/平野綾①/綿引さやか①
 笹本さん。
 
はまり役と言われているのが、良くわかりました。
身のこなしが、少年のようで、でもマリウスには、恋する女子感が強い。かわいい。
振り向いてもらえない悲しさも、死にゆくところも、一番しっくりきました。不幸な人生度が高まる役作りだと思います。


【コゼット】
若井久美子④/磯貝レイナ/清水彩花①
 3人共は見れず、そもそも、コゼットにそれほど思い入れがないので、あまりキャストにこだわりなかったので若井さんに偏りました。
 ソプラノが綺麗で、お嬢さんらしい容姿で、演技は恋に喜びを感じたり、パパへの別れの場面に愛を感じさせていただける方ならどなたでも。
 
【マリウス】
原田優一①/田村良太①/海宝直人
 これは改めて書くまでもなく海宝君です。
 
 革命に加担してるかと思いきや、恋にうつつをぬかし、近くの女友達に期待を抱かせ、本命いなくなりそうになったら、どうせ、いなくなるし、死んでもいいやっ、そして仲間が死んで泣く、っていう若者…そもそも、そういうマリウスって男にもあまり思い入れがなかったのですが、

今回は海宝君に出会わなければ

レミゼ、そんなに見に行ってないと思います。

恋する甘さと革命に向かう熱さが絶妙。
エポニーヌに変に期待させてはいなさそうだし、一目で恋に落ちるな、彼なら。涙ながらに歌うカフェソング聴き、やはりこれ、いい曲なのよ、と一番CDで好きな山本耕史マリウスを彷彿と。
そして私がバルジャンだったら、この青年になら、愛するものを託せるって思える誠実なしっかりしてそうな好青年ぶり。

【テナルディエ】
駒田一②/KENTARO②/萬谷法英①
【マダム・テナルディエ】
森公美子①/浦嶋りんこ②/谷口ゆうな②

 この夫妻、誰がやっても、とっても魅力的な役だと思います。勝手に時の流れに乗って、生きて行くしたたかさ、夫妻見ると、人ってどんな状況でも生きてけるのね、って思います。


【アンジョルラス】
上原理生④/野島直人①/上山竜治
 上山さん、観られませんでしたがトリコロール新聞のとき、近くで拝見、とってもイケメンでした。次あれば見に行きます。
 ですが、ベストは決定で2013前回に引き続き、上原さん。
 アンジョルラスは、暑苦しいくらいの男であってほしい。
 革命のリーダーだから、見た目も際立っていて大きく合ってほしいし、
カリスマ性もミュージカルにおいては歌声で圧倒的であってほしい。
という要望を満たしていただきました。
 

子役さんは、
 ガブローシュの北島大輝君にとにかく、度肝を抜かれました。今後のご活躍に期待。



公演別回想
1回目感想
2回目感想
3回目感想
4回目感想
5回目感想


【公演情報】
ミュージカル『レ・ミゼラブル』
2015年4月13日(月)~16日(木)プレビュー公演
【東京公演】2015年4月17日(金)~6月1日(月)@帝国劇場
【名古屋公演】6月@中日劇場
【福岡公演】7月@博多座
【大阪公演】8月@梅田芸術劇場
【富山公演】9月@オーバード・ホール
【静岡公演】9月@静岡市清水文化会館 マリナート

<スタッフ>
作:アラン・ブーブリル&クロード=ミッシェル・シェーンベルク
原作:ヴィクトル・ユゴー
作詞:ハーバート・クレッツマー
オリジナル・プロダクション製作:キャメロン・マッキントッシュ
演出:ローレンス・コナー/ジェームズ・パウエル
翻訳:酒井洋子
訳詞:岩谷時子