プロ・ランニングコーチの安藤大です。

夏山で、

「汗びっしょりになってシャツが体に張りつく」
「休憩すると肌寒いと感じることがある」

そんな経験はありませんか?

 

こうした不快感は、アンダーウェアを一枚着るだけで大きく変わることがあります。

真夏の川遊びのツアーで水から上がった直後に「寒い」と話す人を見ていると、Tシャツ一枚で、その下にアンダーウェアを着ていないことが原因の一つではないかと感じます。

濡れたTシャツが直接肌に触れたままだと、水分が肌に残り、風が当たったときに体温を奪われやすくなります。

一方、速乾性の高いアンダーウェアを着ていれば、濡れたTシャツが直接肌に張りつきにくくなり、冷えや不快感を軽減できます。

夏の川ドボンや沢遊びを快適に楽しみたい人は、Tシャツだけでなく、アンダーウェアも忘れずに用意しておきましょう。

 

 

今回は、夏用アンダーウェア人気の代表格である

・モンベル「ジオライン クールメッシュ」
・ファイントラック「ドライレイヤークールT」


この2製品を、国内外のレビューや実際の使用感も踏まえて比較していきます。



なぜ夏こそアンダーウェアが必要なのか

「暑いのにさらに1枚着たら余計に暑いのでは?」

そう考えて試したことのない方も多いと思います。

実際は逆です。

アンダーウェアがないと、

・汗が肌に残る
・Tシャツが肌へ張り付く
・山頂や休憩時など風が吹いた瞬間に汗冷えしやすい


という状態になります。

高性能アンダーウェアは、「汗を肌から素早く離す」ことが役割です。

汗を吸うためではなく、肌をドライな状態に保つためのウェアなのです。

モンベル「ジオライン クールメッシュ」の特徴


圧倒的なコスパ、2,530円前後という価格です。

ほかメーカーの製品と比較すると2,500円以上安く購入できます。

 

登山やランニングで毎週使うなら、洗い替えを複数枚揃えやすい点は大きな魅力です。

着心地が非常に柔らかい

メッシュ素材でありながらゴワゴワ感が少なく、肌への刺激が少ないため、50代・60代の方、女性にもおすすめできます。締め付けも強すぎず、長時間着ていても疲れにくいという声が目立ちます。

通気性が非常に高い

モンベル独自素材「ジオライン」は、非常に風が抜けやすい構造になっており、行動中の蒸れをかなり軽減してくれます。ロードランニングや低山ハイキング、トレイルランニングでは十分すぎる性能です。

防臭性能も優秀

銀イオンによる制菌加工が施されているため、汗の臭いが付きにくい点も高評価です。夏場の縦走や旅行でも快適に使えます。


ファイントラック「ドライレイヤークール」の特徴

 

これまで僕が最も愛用してきたアンダーウェアです。一枚あたり高価ですが、数十枚は購入してきました。

ファイントラック最大の特徴は、汗を処理する能力です。

この製品は、汗を吸収するというより、「肌から汗を引き離す」ことを最優先に設計されています。汗を大量にかく人に向いています。

重量の違いは?

実際に重量を測定してみると、

  • モンベル ジオライン クールメッシュ(Mサイズ):約47g
  • ファイントラック ドライレイヤークールT 半袖(Mサイズ):約75g

という結果でした。

 

ただし、今回はファイントラックが半袖モデルで、モンベルはノースリーブモデルです。そのため、この数値だけで「ファイントラックのほうが重い」と単純に比較することはできません。

 

同じノースリーブ同士で比較すれば、重量差はもう少し小さくなると考えられます。

重量を重視する方は、同じ袖丈のモデル同士で比較することをおすすめします。

 


速乾性能はモンベルよりも一歩リード

実際に両方のアンダーウェアを水にしっかり浸し、軽く水を切った状態で重量を測定。その後、気温30℃を超えるベランダで35分程度天日干しし、乾き方を比較してみました。

 

測定開始時の重量は、

  • モンベル:86g(製品重量47gから+39g、約83%増)
  • ファイントラック:96g(製品重量75gから+21g、約28%増)

という結果でした。

 

どちらも気温30℃超でも30分では渇き切りませんでしたが、同じ条件で濡らしたにもかかわらず、ファイントラックのほうが保持している水分量は少なく、水を抱え込みにくいことが分かります。

 

つまり、スタート時点ではファイントラックのほうが乾きやすい状態にあり、汗処理性能の高さを裏付ける結果となりました。

 

(※写真は実際の測定時のものです。)


海外レビューでは「ベースレイヤーというより汗管理システムの一部」という評価も見られ、こうしたアンダーウェアは日本独自の発想として高く評価されています。

実際にはどちらが涼しいのか?

どちらも着た瞬間に涼しいわけではありません。違いは、汗をかいた後です。汗が肌に残らないため、風が当たると効率よく気化熱が働き、結果として涼しく感じるのです。汗をかく人ほど効果を実感しやすいです。

 

真夏(30℃以上)のトレイルランニングでの実着用レビュー
 

ファイントラックは背中や肌に張り付く感じがありますが、モンベルはそれがありません。さらりとした着心地の良さではモンベルに軍配が上がります。汗をかいたあとでは、ファイントラックの方が汗をかいたあと乾くまでのスピードが早く感じました。


僕ならどちらを選ぶか

価格を考えなければ、汗処理性能だけならファイントラックと感じます。

特に、

・真夏のトレイルランニング
・六甲縦走やアルプス縦走
・発汗量が非常に多い人


にはドライレイヤークールの強みがあります。

ファイントラックだけでなく、ノースフェイスやミレー、パールイズミからも似た機能をうたう製品が出ていますが、モンベルとの価格差は約2,000〜3,000円あります。

ロードランニングや低山ハイキング、日常使いまで考えると、モンベルのコストパフォーマンスはすばらしい。

まとめ

こんな方にはモンベルがおすすめです。

・コスパを重視したい
・洗い替えを複数枚揃えたい
・着心地を重視したい
・登山やトレイルランニングだけでなく、ランニング練習でも使い倒したい

こんな方にはファイントラックがおすすめです。

・かなりの汗っかき
・真夏でも縦走登山やトレイルランニングをする
・標高の高い場所にも行くことがある(汗冷えの心配を少なくしたい)
・価格よりも性能を重視したい

 


僕自身、夏のランニングではアンダーウェアなしで走ることはほとんどありません。

Tシャツ一枚で走るよりも、汗によるベタつきや肌への張りつきが少なく、長時間走っても快適だからです。

さらに、僕がアンダーウェアを着用する一番の理由は、運動後に着替えやすいことです。汗で濡れたTシャツが肌に張りついて脱ぎにくくなることが少なく、レースや練習後の着替えがスムーズになります。

ランナーはシューズ選びに目が向きがちですが、真夏のランニングや登山、トレイルランニングでは、快適性を大きく左右する装備の一つがアンダーウェアです。

一度使うと、その違いを実感できる人は少なくないでしょう。