こんにちは。
トレイルランナーズ大阪の安藤大です。
シューズの重さがランニングパフォーマンスに大きく影響することはさまざまな研究で示されています。
【参考】We Ran in Adidas’s $500 Super Shoe Until It Gave Out. Here’s How Far We Got.
ある研究によれば、シューズの重さが100g増えるごとに、ランニングエコノミーが1.11%低下することがわかっています。
【参考】Altered Running Economy Directly Translates to Altered Distance-Running Performance
一般的には200g以下が「軽い」シューズ、300g以上が「重い」シューズに分類されます。
2023年には片足138gというアディダス史上最軽量のレース用シューズ『ADIZERO ADIOS PRO EVO 1』が発売され、その高額価格(82,500円)も話題になりました。話題になっただけではなく、このシューズを履いたエリートランナーが世界記録を更新したり優勝したりしました。
新しくレース用にシューズを購入し普段履いているシューズと比べて重量が軽ければ、速く走りやすくなりますし、それまで履いていたシューズのクッション性が低下していた状態であれば、新しいシューズの方が走りやすく感じて自然です。
トレーニング用シューズとレース用シューズ、本来はどちらも新品かつ同じ重さで履き比べた場合、正しいシューズの性能比較ができると思います。
レース用ランニングシューズは高い性能もありますが、そうしたシューズは軽量化もこだわって作られています。いくらカーボンプレート搭載のハイテクシューズでも300gも重さがあればいまほどヒットしなかったでしょう。
「シューズは軽いほど、速く走ることができる。」という点では、ゆっくりと長く走ることを目的としたジョギングでは弊害が生じることがあります。
こんな研究もあります。足専門医のロブコバ博士によると、「ランナーの体重が90kg以上ある場合、重いランニングシューズの方がより快適に感じられ、軽量のシューズでは怪我をする可能性が高まる。」と述べています。
走り始めたばかりの人でも日本人で体重が90kgある人はほとんど少ないと思いますが、
僕は体重が69kgあって、足のサイズも28.5cmと大きいこともありますが、ジョギングでは320gを超えるランニングシューズを履くことが多くあります。あえて練習ではランニングエコノミーを低下させて走っている、とも言えます。
まとめ!ランニングシューズ選びの8つのポイント
1フィット感(サイズ感)
一にも二にもまず足にしっかりとフィットすることが重要です2サポート力
3通気性と速乾性
夏場や梅雨時期のランニングにおいて通気性と速乾性の高さはより重要になります
4重量
重量とサポート力と相反します。一般的に軽量になればサポート力は犠牲になります
5耐久性
わかっていること
・シューズは軽いほど、速く走ることができる
・厚底ランニングシューズを履いたからといって膝痛が軽減される、故障が減る(あるいは故障が増える)ということを示した研究はほとんどない・さまざまな種類のランニングシューズを履くことによって、故障のリスクが減ることを示した研究はある。(一足のシューズを履くのではなく、複数のシューズを履き分けることが重要)
・足幅の狭すぎるランニングシューズは、足の親指の役割に悪影響を及ぼし、ランニングエコノミーを低下させる可能性がある
ランニングシューズは、自分の足に合っていること、体重や走るスピード、走る路面、トレーニングかレースか、適切なランニングシューズを選びましょう。