こんにちは。
トレイルランナーズ大阪の安藤大です。
2023年3月12日(日)岡山県は総社市で行われた「第4回総社高滝山トレイルラン」のロングの部に招待選手として参加をしてきました!
岡山県で大会参加ははじめて。
これで22都道府県でトレイルのレースを走ったことになります。島根県や鳥取県などトレイルの大会がない地域やアクセスが困難な地域を除くと、30都道府県訪問までは達成できるとわかったのでそれを目指します。レースレポートをお届けします。
総社市にある高滝山には個人的に一人でトレイルランに訪れたことがあって、「上りも下りもテクニカルでこのコースで大会開催されたら面白いな」とずっと思っていました。
大会があることを知り、メールで質問の問い合わせをたところ、主催者が僕のことをSNSで見ていて知っていて、「招待しますのでご参加ください」とお誘いをいただきました。
ドイツやポーランドなど国外のレースでは招待選手として招かれた経験はありますが、国内のレースでははじめて。
とても面白そうなコースだったので、招待されなかったとしても一般でエントリーするつもりでいました。一般ではなく招待選手となったことで「ミスコースで失格になったり平凡な順位で走ったりできないなあ」とほど良いプレッシャーを抱えて当日を迎えました。
トレイルの大会では厳密には区別されていませんが、マラソンではゲストランナーは大会を盛り上げる役割で記録はなし、招待選手ランナーは記録や全体の順位もついて、「その走りをいかんなく我々に見せてください」ということが期待されています。(僕はそう思っています)
ポールを使用できる大会であることも楽しみにしていていました。上位選手はポールを使用しないだろう、ほかのランナーでも所持している人は少ない、ポールを使用することで少なくともトップ10ではゴールできると予想し、「最低でも5位、最高でも5位」を目標にしました。
案の定、上位選手でポールを使用した選手は見た限り僕だけだったと思います。
「第4回総社高滝山トレイルラン」
タイムは、5時間19分41秒。
出走者58人中8位(49歳以下年代別3位)
(募集)距離34km、D+2,000m
(当日発表)約38km、D+2,500m
(試走された方のデータ)約34.5km, 2,624m
(手元のGPS)約37.2km, 2,380m
「募集内容」と「当日発表」、「試走データ」とで距離や累積標高差がまったく異なり、どれを参考にしたらいいかわからず当日を迎えました。
38kmと34kmとでは、山の行動計画やフィニッシュタイムの予想に大きな差が出ます。僕の手元GPSとランニングアプリの両計測ではおよそ「37.2km, 2,380m」でした。
大会サイトより。僕だったら「総社高滝山5ピークストレイルラン」と大会名をつけます。コースは5つのピークで成り立っていて、上りか下りかしかなく「5つの山を超えたら終わり」とイメージができるので、こういうコースは気持ちは楽です。
スタートから中盤までずっと5位〜7位の熾烈な争いをしながら走っていましたが、18kmを過ぎてからお腹が痛くなりスローダウン、25km地点でトイレに行き6分のタイムロスのあいだに1人に追い抜かれ、そのまま差を詰めきれず8位のフィニッシュ。1位、2位は20代の若手ランナーで、1位は優勝本命の招待選手でなく一般の方でした。
6位 5:14:40.65
7位 5:15:29.69
8位 5:19:41.79
6位と8位の僕との差はおよそ5分でしたから、6位、7位、8位は気を抜けば順位が落ちる、抜きつ抜かれつのデッドヒートの接戦でした。
10番〜20位番を目指して走るのと10番以内ひを目指して走るのとではそこにかける努力の度合いが違い、ひと桁を狙おうと思えばトイレに行ったりエイドに寄ったりしている暇はないとわかりました。
広島出身で現在は神戸に住む、石原さんを誘いました。上りも下りもテクニカルなコースで走りごたえがあってきっと気に入る、と思ったから。即答でエントリーしますと言ってくれ、案の定トレイルは大変気に入っていただけました。
僕がフィニッシュをした15分後に女子1位(総合9位)が返ってき、その後40分を過ぎてもまだ11人しか返ってきていません。
そこへ石原さんが14位の好成績でゴールに駆け込んできたときには、「おお!!」と思わず声を上げてしまいました。
石原さんからいただいただいた感想。
安藤さんから「コースはハード」と聞いていた通り、落ち葉が深く、石ころも多いトレイルで、全体的に難易度は高めで急峻なのぼり、ロープ頼みの激下り、清涼感たっぷりの沢沿いの道、走りやすい林道とバラエティに富んでいてとても面白かったです。
安藤さんの事前予想タイムよりも30分以上早くゴールでき、どの大会でも一つの目標としている”優勝タイムの1.5倍以内”もクリアできて自分では大満足の結果でした。今回のポイントは、「安藤さんをできるだけお待たせしないよう」とかなり頑張ったこともありますが、アドバイスを受けて大会でははじめてのポールを使ったことが正解だったと思います。
使用するのは3年ぶりでぶっつけ本番でした。
ロープにたよらざるを得ないような激下りでは使用に苦労する場面もありましたが、結局、ゴールまで一度も折りたたむことはなく活躍しました。うまく使えない時も多々ありましたが、少なからず足の負担を軽減できたことが、ペースを落とさずに最後まで走れたことにつながったと思いました。
石原さんは練習をしていないので直前までポールの使用をためらっていましたが、長い上り区間が多いことから、「ポールを使用した方がいい」とアドバイス、それが有効に働きました。
ポールの一番の使用目的は身体バランスを取ることよる疲労軽減にあって、たとえポールの練習をしていなく不慣れだったとしても、バランスを取ることは初心者でもでき使用しない時と比べて楽になります。
スタート&フィニッシュは総社市立維新小学校。受付テントも学校から借りもので、会場は運動会が始まるみたいな雰囲気でした(笑)理由はわかりませんが今年で廃校になってしまうそうで、一抹の寂しさを感じました。
定員200人に対しエントリー総数は143人。ロングの部、ショートの部、それぞれが70人程度とこじんまりとしています。
招待選手として呼ばれたのですが、マイクアナウンスのみで、特に壇上に呼ばれることもなく、僕にもどの選手が招待選手なのかわかりませんでした…
ロングの部はエントリー72名に対し、出走者数は68人と少ない。主催者としてはもっと集まって欲しいと思いますが、少人数で渋滞もない、ローカルレース感がいいです。
スタートゲートもなし。大事な大会名看板を仮設トイレに貼るのはちょっとどうかと…次回はもう少し工夫してもらいたいなと思いました。
寂しい感じはしますが、ゲートは意外と高いお金がかかるので、これからは「少人数」「小規模運営」の時代と僕は考えており、人気マラソン大会も集客に苦労する最近は、トレイルではこのぐらい簡素でいいと思いました。
スタートはトレイルの大会では珍しい、一人一人のウェーブスタート方式。
腕につけたリストバンドをスタート前にオレンジの箱に近づけることで計測が開始されます。途中関門の通過チェックもこれを用います。ハルカススカイランなど主に階段競争レースで採用されることが多いですが、最近は『かたのビッグロックトレイル』でも採用されています。
景品はランニングキャップとタオル。タオルはいくらあっても困らず使えますので、僕は一番嬉しい。手触りもなめらかでいい生地でした。
スタートの瞬間を待ちます。自分で言うのも何ですが身長デカいですね(笑)見た目の圧で「この人は只者ではない」感が伝われば良し。僕のゼッケン番号は3番だったので、3番目のスタートです。石原さんは46番のスタート。
参加ランナーはみんな服装や装備もしっかりとし脚はムキムキで速そうに見え、少人数精鋭といった印象を受けます。
スタート!集合時は気温10℃と肌寒かったですが12時にな20℃に達し、それ以降は22℃まで上がることがわかっていました。
暑さが苦手な僕は後半はペースが上がらないことは目に見えていたので、8時30分から12時までの涼しいあいだに少しでも前へと進む、ペースアップする戦略を立てました。
スタートしランニングウォッチを作動させ「総社高滝山のコースマップ」を読みこんだのに、GPSの誤動作で地図は「生駒」が所在地になり、、生駒の山々を走っていることになっている。なぜだ…急坂を走りながら時計を見る動作をしたことで、フォームのバランスが崩れ、息もゼェハァ。
必死で走っていたので写真を撮る余裕はまったくなく、以下は過去に訪れたときに撮影したものになります。
山頂付近にはトレイルラン神社があって、そこから見える景色は絶景です。神社ができたことでトレイルランをする人も増えたとか。ぜひこのトレイルラン神社には立ち寄ってもらいたいですね。日本全国広くでもここだけです。
岡山県にはほかに「岡山トレイルラン発祥の地」の記念石碑があって、これを建てたのは今大会の実行委員長の堀泉さんです。
マラソンでは同じペースでも走りの技術、筋力、体重の影響を受け、余裕度が変わります。これに加えトレイルでは歩行技術も加わります。できるだけ余裕度を保ちながらいかに効率よく速く歩けるか、速く走れるか。僕よりもマラソンタイムでは速い人は多くいますが、トレイルでは技術でカバーし勝負をします。
後半は沢沿いの清涼コース。春先以降だったら蚊がたくさん飛んでいそうで嫌したが、大会は3月開催で蚊もおらずシーズン的にベストでした。
エイドは事前に説明されていましたが食べものは少ないものの、コーラやアクエリアス、緑茶も冷えていてあって最高でした。
フィニッシュをして自販機はなくビール販売もありませんでしたが、カフェブースが出店されていて「岡山県産温州みかんジュース(500円)」をいただきました。氷の入ったキンキンに冷たい飲みものが飲みたかったので生き返りました。
写真を撮り忘れましたが、フィニッシュ後はイノシシ汁におにぎり2つも振舞われました。
総社高滝山トレイルランのここがおすすめ!
・当日受付可、車で日帰りできる!
・大会は小規模でアットホームな雰囲気
・コース渋滞やスタート前やレース中のトイレ行列もなし
・ロングの部は玄人向けの難易度の高いコース(一部やや不明瞭な区間あり)
・道なき道をいくトレイルランニング好きにはたまらないコース
・フィニッシュ後にはイノシシ汁におにぎり
参加ランナーの数と同じくらいボランティアスタッフの数、マーシャルや救護班もいて、誘導はほとんどなしのもののコーステープも沢山ついていて安心して走れました。
大会を開催してくださった総社市・総社高滝山スタッフの皆さん、ありがとうございました!
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