トレイルランナーズ大阪の安藤大です。
2022年9月4日(日)に日本を代表する国際山岳リゾート、白馬八方尾根スキー場で開催された「第一回白馬国際クラシック」ロングの部50kmに参加してきました!
今年11レース目で7本目のトレイルの大会。年内は13レース(トレイル9本、ロードレース5本)で終了の予定です。
レースレポートをお届けします。
合計募集人数1,900人!
実際は定員いっぱいの募集は行っていなかったようで50kmが約650名、28kmが約550名、50kmは早くに締め切りとなりキャンセル待ちが出て参加できた人もいたらしい。
それでもすごい参加者の数!
そんなに人気のマンモス大会だと知りませんでした。参加人数はあまり気にしていなかったが、ぜいぜい4、500人と思っていました。
白馬国際クラシックでは参加にあたって遭難救助サービス「ココヘリ」への新規加入、またはエントリーの際にレンタルが義務付けされています。
出展ブースで「CHUMS(チャムス)×白馬」のオリジナルTシャツをGET!レース後は泥だらけや電車の時刻も気になって見る余裕がありませんでした。やっぱり出店ブースは前日受付のときにゆっくりと見ておくことをおすすめ。
サロモンが主催の大会は景品がいい!記念Tシャツがない代わりにサロモンの「テニスボールサイズに小さくなるショッピングバッグ」と「シューズボックス」、「オリジナルてぬぐい」の3点セット。
あとで知ったことですが、バッグは赤色もあったのに赤色をもらわなかったことを悔やみます。
レース当日。早朝6時は街や山は濃霧に包まれ、「(今日は絶景が見えるかな)」と心配。
7時に近づくと快晴になり心配は杞憂に終わり、「(これは暑くなりそうだな)」と。
絶景!眼前には3000m級の北アルプス後立山連峰白馬三山の大パノラマ!!晴天のおかげで山々も綺麗に見えました。この写真一枚だけで来年参加したいと思う人もいるかも。大会名に「白馬」ついていますが白馬岳には登らず、「遠くに白馬の名峰を眺めながら走るレース」です。
絶景!登りのほとんどはスキー場の急斜面。
【この日のためのトレーニング】
この大会では全区間でトレッキングポールの使用が許可されていました。ところがレースではポールを使用する人は少なかった。
この大会に向けてはテレビを見ながらトレッキングポールで使用するであろう筋力を鍛えただけでした。それが完走に役立ちました。
ポールの一番の役割は「左右の身体バランスを保つこと」、使い方のテクニックうんぬんよりもバランスを保つことだけを考えていればいい。バランスの崩れが減れば疲労も少なくなります。
急斜面で滑ることも少なく、特に前日の雨でぬかるんだ急斜面では抜群の効果を発揮しました。
振り返れば絶景!暑そうだと伝わるでしょう。
レースペース
八方第二駐車場 7:00 スタート
A1 白馬岩岳(6.5km)予定8:00 実際7:55(-5分)
A2 おかるの穴(13.5km)予定9:06 実際8:59(-7分)
A3 大出(23.5km)予定10:20 実際10:29(+9分)
A1〜A3まではほとんど予定どおりのペース。このペースでも標準登山コースタイムの55%ペースだったのに、僕の前には少なくとも80人、90人以上のランナーがいました。
みんな速い!
「まわりが速すぎるのだ」とこの日は心拍数だけを見て中盤まではイージーペースで走りました。
前半から中盤までのコース印象は「走りやすいコースでトレイルの技術を必要とするところも少なく、はじめての50kmとしてみんなにおすすめできる大会だな」と気楽に考えていました。ポールで階段や登りも楽々で特に前日の雨で滑りやすい下りではポールが大活躍、「このまま疲労感少なくフィニッシュできるのでは。」と意気揚々でした。
スポンサーはレッドブルとあって、エイド6ヶ所のうち2ヶ所でエナジードリンク缶が飲めました。エイドにはバナナ、塩きゅうり、紙カップに入ったうどんが用意されていました。
僕はエイドの給食は必要十分と思いましたが、大会後の評価には「エイドの内容は事前に公開すべき」「不十分」など厳しい評価が目立ちました。
美しいブナ林のトレイル。30kmからようやくテクニックを必要とするような下りも出てきて楽しくなってきました。
下りは前日の雨でぬかるん滑りまくりだが、天気は快晴で蒸し暑いという最悪のコンディション。
下りは滑り台で、派手に尻もちついて転んで泥だらけになって一番に思うことは「(身綺麗にしないとホテルの人に怒られるな…)」という心配。
森の中は蚊やアブの虫はほとんど見かけませんでしたが、エイドに着くと「ハチに首筋を刺された」という男性もいたのでハチはいたらしい。
23.5km地点で「次の給水所まで10kmです」の手書きの案内。コースマップによると次の給水所は36km地点で12.5kmはあるはずだが…やはり10km以上あって、第3-第4のこの区間で水切れを起こしたランナーが多くいたようでした。
雨予報はどこへ行った?予想最高気温よりぐんぐん上昇し、昼過ぎには体感気温30℃に。昼から雨予報で主催者から低体温症の注意アドバイスもあって服装を悩みましたが、当日は低体温症よりも熱中症のリスクの方が高くなりました。
太陽が照っている場所ではまったく走れない。というか、走る気が起きない。トレイルに入ると走れる、となるとやっぱり暑さの影響だとわかります。
白馬国際クラシックのコースはほとんどの人はトレイルは歩きかゆっくり、繋ぎのロードや林道を走ると思いますが、僕は逆でトレイルに入ると快調に走って、ロードや林道はほとんど歩き。
36km地点で「次の給水所まで9kmです」の手書きの案内。次の給水所は42km地点で6kmのはずだが…大会コースマップと現地での情報が異なることが多い。
このA3からA4のだらだらと続く河川敷とロードを歩き倒したため大きくタイムロスし、フィニッシュが7時間30分、帰りの電車時刻に間に合うか怪しくなってきました。
「白馬ジャンプ競技場」前も走ります。過去のコースではここがはじめの登りだったらそうですが、新コースでは後半で大会のハイライトとして正解と思いました。
ラストは標高1,200mからのいっき下り!このころになると「絶景!」に感動するよりは「街までずいぶんとあるなあ」というため息が打ち勝ちます。
(公称)距離約50km、累積標高2,779m+
(手元時計)距離約50km、累積標高2,200m+
タイムは7時間40分02秒。
エントリーは650人、出走者549名中98位で全体の上位約18%。完走者は男女で261人と半分以下… 完走率は47.5%の低さでした。
7時間を目標にしていましたが、中盤以降は暑さからでそれよりも大きく遅い凡走となりましたが、今回は上位20%以内を狙ったわけではありませんが、それでもぎりぎり達成はでき通算成績にカウントできました。
下りはゆっくりで苦手な人でも林道や舗装道路をしっかりと走れる人であれば完走はできるし、記録も出るコースと思いました。
【総評】白馬国際クラシック50kmロングの部
・全体の完走率は約47.5%と低かった
・女子の完走率は約28%
・制限時間10時間に対し最終ランナーでフィニッシュタイムは9時間2分
・来年も現在と関門時刻が同じであれば、普段のレースで全体の50%順位ぐらいの体力のある人でないと完走は難しい
・DNFするとリザルトに名前は載らないよ
・全体的に走りやすいトレイル(林道や舗装道、河川敷パートも多い)
・はじめて参加をする人やほとんどの人にはミドルの部の参加がおすすめで、ミドルの部も十分ハードで楽しめるよ。(距離は短いが、山登りの合計ではあまり差がない)
・コースマップ、距離や累積標高も定まらい中で募集がスタートしていたと思うのでその点は改善点と思いました。
僕は昔の大会に参加をしていないのでわかりませんが、現在の大会についての評価は、総じて大会運営は素晴らしく不満はありませんでした。
フィニッシュ後はきんきんに冷えたビールが飲みたい!Hakuba Brewing Companyのクラフトビール「白馬ビール」。味はバドワイザーみたく軽くて飲みやすい。白馬村の氷河の水を使っているそう。
帰りに松本市で人気のチョコレート専門店「GAKU」でチョコレートサンドを購入。長野県ではこの一店舗だけで松本駅直結のMIDORI2階にあります。
練習生の常楽寺さんから「食べものは人によって好き嫌いがあるのであまりお薦めしませんが、ここのチョコレートは絶品です」とタイミングよくメッセージがあってお土産に購入。本当に美味しかった!
【STEP1】無料メール講座で学ぶ
【STEP2】大阪城公園での練習会やトレイルランイベントに参加する
プロにランニングフォームを見てほしい