こんにちは。

トレイルランナーズ大阪の安藤大です。

 

 

5月16日(日)は滋賀県の湖南市で行われる『滋賀湖南市十二坊トレイルラン』にエントリーしていました。昨年中止からの振替で、トレイルのレース参加は1年半ぶりで参加を楽しみにしていましたが、大会は2022年5月15日(日)に再々延期となりました。

 

 

ボランティアスタッフさんの話によると、主催者側へ確認で「試走は自由です。コースマーキングもまだ残しています。」とのことだったので、一人でコースチェックに行ってきました。

 

本来は大会に参加をして大会の様子・レースレポートをお届けしたかったのですが、試走レポートをお届けさせていただきます。当日は雨予報でしたが、遊び気分じゃないので予定どおりです。

 

●『滋賀湖南市十二坊トレイルラン』レースのここがおすすめ!
・日帰りできる!(当日受付)
・スタートとゴールが同じで車で現地集合・解散できる
・ゴールしてすぐ温泉
・電車の方はJR草津線甲西駅から送迎バスが運行されている
・参加人数は600名以内程度と比較的小規模
・散策ウォーク部門もあり
・大会ホームページには「22km、累積標高1,600m」と記載されているけれども実際は「22km、950m程度」関西で最もおすすめのショートレース?
『滋賀湖南市十二坊トレイルラン』の運動量、難易度は?
『かたのビッグロックトレイル』や『希望が丘トレイルランニングレース(距離23km 累積標高1500m)』に運動量は似てます。地形は同じ滋賀県の希望が丘のレースと酷似しており、いずれか完走されている方でしたら大丈夫と思います。
 
●主催者はだれ?
一般社団法人 湖南市観光協会。
 
コースイメージ紹介
来年大会の参加をご検討されている方にコースの様子をご紹介したいと思います。6月13日(日)に少人数でこのエリアでのツアーあります(コースは同じではありません)
 
十二坊温泉ゆらら(滋賀県湖南市岩根678-28)がスタート。温泉は広くて露天風呂もあり、泉質もぬるぬるでなかなかです。
 
この日は電車で。草津駅からローカル線に乗り換えて甲西駅へ。
 
 
ここで線路内に人が立ち入り電車がストップ。普通の人間心理であれば「いったい誰だ!?」と怒るところだと思いますが、以前にやたらと不便な踏切で80歳の車椅子のおばあちゃんが渡り切れず線路内で立ち往生しており、それを助けた経験があるので、「こういうこともあるだろう」と平然としてました。
 
 
駅から温泉まで上り4kmなので走っていこうかな、とも考えていました。こういう発想ができるのもランナーです。

予定のバスに乗れずタクシーになりました。バス料金250円で済んだのが→1,800円に。これを損したとか、出費だとかは考えません。電車の遅れは自分ではコントロールできないことだから。もしこれが大会で参加できなかったとしても仕方なしと考えます。それは「運」です。
 
 
自分がコントロールできることではミスをしないこと。たとえば、大会でほかの人のペースはコントロールできませんが、自分のペースはコントロールできます。服装や装備、栄養補給についても同様のことが言えます。プロなのでそういう失敗はないようにしています。

 

大会ではこのようにコース番号とマジックペンで距離表示があり親切。これだけではわかりづらい場所もあり、試走は経験者同伴が望ましいでしょう。この目印がなければ分岐で道迷いは確実するであろうコースです。

 

【1~2】スタートしていきなり下り。林道と舗装道になります。飛ばしすぎないこと。
 
この日の最高気温は18℃近く。しとしとと小雨が降りしきりやや肌寒い。雨の中、最高のコンディションでコースチェックできて嬉しいです。

 

下っている途中で右手に磨崖仏。かなり見ごたえがあって写真撮影ポイントですが、レースではおそらく見過ごす人が多いでしょう。
 
【2~3】だらだらと続く長い舗装道。誰かしらが設置をした、ひょっこりはんの看板を横目に進みます。本人の許可を得ているのか。ひょっこりはんって地元の人?
 
立ち止まってWikipediaで調べたら、滋賀県守山市出身でした。誰得情報?
 
【3~4】砂利の登り。頑張れば走れるぐらいの傾斜ですが、過半数の人はここで歩いてひと息を入れることになると思います。
 
善水寺。トイレ、自販機あり。
 
【4~5】善水寺から十二坊温泉ゆららに向けての折り返しは階段地獄(というほどの階段でもない)階段を登る「登山技術」が求められます。ここで下手に大腿四頭筋群やふくらはぎを使ってしまうとあとが辛くなります。
 
下り階段をリズムよく下れなければ話にならないので、日ごろ丸太の下り階段で練習しておくことが重要です。ここで同じ体力の人でも経験によって10分、20分の差がつく気がします。
 
あえて下手くそに下ってみたり、分岐で立ち止まり休憩したりして進みます。ツアーコースの試走では参加メンバーの中で最も体力的に心配な人のことを考えて、時間調整を見ます。
 
【5、6】スタートの十二坊温泉ゆららに戻ってきました。ほとんど林道と舗装道路でもう4kmです。前半をウォームアップと考えると、22kmですが実質18kmと考えることができます。
 
この大会、トレイルとトレイルのつなぎ目がすぐ林道か舗装道路です。「ランニング時間6~7割、歩行時間3~4割(これは順位真ん中ぐらいのランナー基準)」の印象です。走っている時間の方が長いです。よって、トレイルの練習も必要ですが、ランニング走力も上げておくことをおすすめします。
 
【7~8】かなり楽しい下りトレイルです。砂地で滑りやすい箇所多し。
 
【9~10】コースマーキングがなかったら入り口見過ごすと思います。。前半最大の急登が続きます。
 
【12】十二坊山頂、トイレあり。登りの半分は前半に集中している印象です。よって、前半は頑張りすぎないことが重要です。
 
【12~13】絶景岩展望台。晴れていたらここでお昼休憩、いいでしょうね。イベントの昼食は山頂かここでとりましょう。ここでも階段の下りがたくさん出てきます。練習している人としていない人とでゆっくりでもかなりの差がでます。
 
このあたりから雨が強く降り始めてきたこともあってスピードアップし走ってしまいました。
 
その後は長いジープ林道。こういうところも不整地を走り慣れていないとペース上がりません。トレイルでは急な下り坂では集中力が必要です。平坦な道を走る普段のランニングではそれほど集中力を求められませんので、実際にトレイルを走って集中力を鍛えておくことが必要です。
 
「今日は誰一人にも会わないな」と考えていたら、曲がり角でたヌキに遭遇。向こうはびっくりしてものすごい勢いで走り去って行きました。僕は「タヌキの一匹ぐらいるだろう」と別に驚きもせず。平静な自分に驚きました。
 
【15~16】今日は誰一人登山者、ランナーにも会わず。本来であれば大会日なので数人ぐらいのランナーには会うかと思いましたが…そこに、
 
「安藤さん?」僕を後ろから呼ぶ声がありました。ツアー参加者で地元滋賀県在住のFさんでした。この日、最初で最後で出会った人が知り合いランナーさんでした。
 
自然としばらく一緒に並走して走ることになり、いろいろ話をしました。のんびりと進むつもりが、人と一緒だったのでついスイッチが入り下りはレースペースで飛ばしてしまいました。

このままでは仕事の写真も撮らずに、イベントのペースもわからずに、あっという間にゴールしてしまいそうだったので、Fさんには一人で先へと行ってもらうことにしました。Fさんはこの大会をベスト10で走っているので、着替えやiPad重い荷物を背負った僕にはペースが速すぎました。
 
水場もあって夏もいいですね。
 
【17~20】この大会で最も気持ちの良い下り、ジェットコースタートレイルです。竹林に向けての後半は沢沿いの渡渉、ロープにある滑りやすい岩のある道が続きます。初心者は手袋推奨です。
 
【20~21】竹林トレイル。雰囲気がとてもいいです。
 
古墳?大会では行かないであろう場所にこの際寄り道してみましょう。
 
おお!!ワクワク。
 
【22】榎木橋の近くにコカ・コーラ自販機あります。

 

【23~24】今回のコースで事前調べで、最も楽しみにしていたのが後半の連続渡渉です。これ、これ!思わず笑みがこぼれました。まさに湖南の山々、ジャングル感ある雰囲気です。ここまでは普通の山々だったので、うきうきです。

 

水も綺麗で、夏には水浴びできそうです。いや~なかなかいいコースレイアウト。

 

岩瀬谷古墳。

 

コースの名勝「飛行機のコックピット」。第一回大会に参加をしたランナーの間でもちょっとした話のネタにもなっているとか。誰か空から脱出でもしたんでしょうか。

 

【27~29】ハートの蔓。見ごたえあり。激登りの途中なので誰もが気づくと思いますが、鑑賞する余裕があるかどうか。
 
27でちょうど約20km。徒歩数分でゴールの温泉ですが、再び十二坊山頂へと登り返します。僕が主催者だったらここはカットするな、と(笑)ここまでであればみんな楽しいで終わってハッピーです。しかし、ここから長い。足を攣る人や半泣きの人も出てくることでしょう。

 

【29】君はこの絶景を見ずに死ねるか。十二坊山頂。ラストに絶景を持ってきています。しかし、山頂からは2kmほとんど舗装道の下りで程度でゴールになりますので、レースではあっさりと通過していくことでしょう。
 
上りはすべて歩き、途中立ち止まって写真を撮ったり地図を見たり、座って昼ごはんを食べたりしながらで4時間以内でゴールしました。
 
あれ?大会公式ホームページで発表されている1,600mに対し、累積標高はたったの970mで拍子抜けしました。どうりで疲労少なく、早くゴールできたはずです。過去のリザルト見ても2時間台、3時間台でゴールしている選手が多いのでおかしいなとは思っていました。
 
 
念のためほかのアプリでも測っていましたが、950m。やっぱり大きく見積もっても1,000mあるかどうか。はじめから「400mぐらいの低山を2回登ったぐらいで累積標高1,600mもいくだろうか」と思っていましたが。。主催者は「上りの下りの合計で1,600m」と考えているのかも。しかし、もしそうであれば1,900m程度でこちらも計算に合いません。
 
謎です。
 
この大会に向けたおすすめ練習コースは、
 
六甲山・再度山周辺山域
大阪交野山トレイル周辺周辺山域
生駒山系のドライブウェイ
近江富士周辺山域
 
登山要素の強い六甲全山縦走路やダイヤモンドトレールやコースタイプが異なっておすすめではありません。
 
『滋賀湖南市十二坊トレイルラン』の大会印象は…
・大会が発表しているほど登りはハードではないよ。
・コースは階段、砂、アスファルト、スイッチバック、緩い砂利、泥、渡渉と変化に富んでいて、走れる区間、上り下りテクニカルな区間もあって面白いよ。
・ランニング比率が高めなので、ランニング走力を高めておくことが重要だよ。
・丸太階段で下り練習をしておくことが重要だよ。
 
個人的には関西のショートトレイルレースの中で最もコースが面白くて楽しいと感じました。滋賀県内のレースとしては最も参加しやすい大会の一つでおすすめです。
Never Stop Running.

 

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