こんにちは。

トレイルランナーズ大阪の安藤大です。



ランニングフォームカイゼン指導を受講された、大阪在住の30代女性ランナーIさんから喜びの声が届きました。



 Iさんは2016年11月3日にカイゼン受講、ランニングフォームや練習メニューの見直しを行われました。当時のフルマラソン自己ベストは4時間30分、全力を出し切った場合でも潜在マラソン能力ベストは4時間8分でした。



2週間後の11月24日の福知山マラソンで4時間切り(3時間54分)を達成、3ヶ月後の2017年1月の大阪ハーフで1時間47分。そして、1年後の福知山マラソンで3時間30分切りで大幅に記録更新を達成。たった1年でフルマラソン記録を1時間(22%)短縮です。

 


2016年に僕がIさんに送ったメッセージには、「Iさんは現在のマラソン能力は4時間程度ですが、将来的には3時間半を目指すことのできる体力と運動センスがあります。」まさかこんな短期間で達成されるとは僕も思いもしませんでした。


いただいたメッセージの紹介とレースに向けてどのようなトレーニングを積んだのかをうかがいました。


2017年はトレイルから遠ざかっていましたが、冬のマラソンシーズンに向けて地道に練習を重ねていました。11月に福知山マラソン、本命レースは12月の加古川マラソンで目標タイムは3時間30分に設定しました。福知山は2016、2017年と2年連続出場しコースを把握しており、「なだらかな起伏のコースは自分に向いている」と思っていました。


福知山の当日は調子がよかったので、加古川を待たずして目標タイムを3時間30分に設定。序盤はなかなかペースが上がらなかったものの(それがよかったのか)、後半までほぼイーブンペースでフィニッシュ、グロスで3時間29分台でした。


加古川は本命レースだったのですが、福知山の疲れが思いのほか抜けず、さらに風邪をひき、レース前から不安感が拭えませんでした。そのため気持ちが焦り序盤から突っ込みすぎ、38km地点で大失速。グロスで3時間29分台でゴールできましたが、完全にオーバーペースで、歩いてしまう悔しいゴールでした。でも謙虚な心を取り戻せてよかったと思います(笑)マラソンって実力以上のパフォーマンスはでないんですね。(大阪府豊中市在住30代女性Iさん)


Iさん、目標達成おめでとうございます!^_^


―冬のマラソンシーズンにむけてどのぐらい練習をされましたか?


まず冬のマラソン大会で「絶対に3時間半を切る!」という目標を立てました(目標に対するコミットメント)。気合いを入れるため、憧れのアシックスシューズのターサーを買いに行きました(笑)練習は夏ごろから段階的に練習量を増やし(漸進性の法則)、月に150~200kmを目安に走りました週末は2日間連続でロング走をしたり(過負荷の原則、継続・反復性の原則)、テスト走のつもりでハーフマラソンや10kmといった短い距離にもチャレンジしました。


安藤さんのアドバイスどおり、仕事の忙しい平日は3%の傾斜をつけて、トレッドミルで短時間のペース走を行いました。ロング走とスピード走をバランスよく取り入れたのがよかったと思っています。


成功の要因分析

 月に150kmから200kmの練習量でフルマラソン3時間30分切りを達成ですから、かなり効率良くトレーニングされたと思います。


トレーニングの質と量、負荷が最適に組み合わさったときに最大限レベルアップできる!


大幅にマラソン記録した秘訣は、Iさんのメッセージの中にすべて表れていますね。「絶対に目標達成する」という強い決意、練習量は段階的に増やす、短い距離のレースに参加する、イージージョギングにマラソンペース走、斜度をつけた負荷の高い練習の組み合わせ、レーザービームのように年に参加する大会も絞った…など。


Iさんの職場にはジムがありトレッドミルが使い放題の環境があったことから、「もったいない。その環境を生かさない手はありません。」と仕事で平日はトレッドミル練習をアドバイスしました。トレッドミルのベルトの上を走ることは固い舗装路面を走るよりも足への負担が少ないので、ケガなく練習量のアップに寄与しましたね。


ジムのトレッドミルではいくら速く走っても風がおきませんので、平地と同じ条件にはなりません。平地と同じ条件で走るためには、2%の傾斜をつける必要があります。すると屋外で走るのと同強度になります。トレッドミル練習でマラソンに必要なペース感覚を身に着けられたほか、あまり面白い練習ではないのでメンタルが鍛えられたことも大きい。

 

はじめは「トレッドミルに傾斜数%つけるだけでしんどいですね。とてもサブ4ペースで走り続けられません。」と話されていたのですが、頑張って続けられたようです。


マラソンは自分の体重を運ぶだけのパワーがあればいい。Iさんがこれだけ短期間に記録短縮された背景には、10kgも適正体重が軽かったこと(筋力強化もアドバイスしました)も大きいです。また長居の練習会に一時参加し、ランニングフォームを磨いていました。


結果に対する個人的な目標や期待値の高さは人によって異なる!


どのぐらいの期間と練習量で、どのぐらいマラソン記録を短縮できるかは、その人の気持ち次第で個人差がかなりあります。例えば僕が「4時間以内を達成できる見込みがありますよ。」と話しても、「4時間で走るなんて私には速すぎます。まずは4時間15分を目指します。」もっと控えめに目標設定される人もいます。



フルマラソン4時間切りを達成したばかりの方に、僕が「3時間半を目指せる可能性があります」と話しても多くの人から「3時間半なんてとんでもない。まずは5分記録短縮を目指します。」という答えが返ってくるでしょう。Iさんは僕の言葉を信じて、目標を立てました。掲げる目標や期待値の高さは人それぞれです。


仕事や家庭とのバランスとの兼ね合いも考えて、月にどのくらい練習量を捻出できるのか、考えておくことは大事ですね。^_^



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