プロ・ランニングコーチの安藤大です。
このブログの中で、
ダントツでアクセスが多いのが、ランニングシューズレビュー。
やっぱりランナーの関心ごとは
「シューズ」なんだな と思います。
以下のレビュー記事は、驚くほど注目されています。
【記事】プロコーチがレビュー!アディゼロ EVO SL / Adizero EVO SL
【記事】プロコーチがレビュー!アディオス プロ 4 / Adizero Adios Pro 4
やはり最近のアディダス、勢いが違いますね。
2026年最新ランニングシューズ・国内最速レビュー!
昨年から、ある噂を聞いていました。
「アディダスから、
ロードもトレイルも走れるシューズ、
アディゼロ エヴォ SL の改良版が出るらしい」
それを聞いた瞬間、
「2026年でいちばん欲しい一足になる」
発売の日をワクワクし、
購入候補リストの一番上に入れていました。
エヴォSLは現在、ジョグとペース走で愛用中のシューズです。今後も大きく変わらない限りは購入し続ける予定でいます。
閾値走やインターバル、レースはアディオスプロ4です。
おそらく、国内最速レビューです(2026年2月現在)。
このシューズを実際に履いた人のレビューは見当たりませんでした。
理由は、おそらくまだ履いている人自体が少ないから。
・2026年1月下旬に発売されたばかり
・購入できるのは、アディダス公式かアルペンのみ
などが理由にあると思います。
実際の走行感を忖度なしに、正直に書いていきます。
■ 見た目とカラー
アディゼロ エヴォ SL ATR(adidas Adizero Evo SL ATR)
カラーは ブラック と ホワイト の2色展開。
海外で発売されたカラーは、こんなグレーです。
この色のほうが好み!という人もいるかもしれません。
実は、購入前の僕自身がそうでした。
■ ブラックにして正解

普段履きにも使えそうなブラック を選びました。
履いてみて思ったのは——
ブラックにして正解。
ブラックに3本ラインのシルバーが、
“落ち着いたカッコよさ”があって、
力強さと速さを感じさせてくれます。
通勤用としてはやや派手と思います。
■ サイズ感について
サイズは、現在履いている アディゼロ エヴォ SL と同じ28.0cmを選択で、ジャストフィット。
サイズは、普段のアディゼロ基準で問題なさそうです。
トレイルメインで使うのであれば、もう0.5cm上げても良さそうです。
海外レビューでは、
「つま先がやや尖っているため、ハーフサイズアップを検討してもいい」
という声も見られます。
一方で、
「幅広に感じる」という人もいれば、
「ややタイト」という人もいる。
同じシューズでも評価が分かれるのは、
足の形や甲の高さ、ボリューム感が本当に人それぞれだからだと思います。
正直なところ、シューズのサイズは
他人の意見だけで断定するのは難しい。
もしフィット感にやや違和感がある場合は、
サイズを変える前に、ソックスの厚みで微調整するのも一つの手です。
薄手・厚手を使い分けるだけで、
履き心地がしっくりくることも意外と多いです。
■ クッション(ここが購入したかった点)
「カーボンプレート=上級者向け」「足がもたない」
という世間のイメージには少し違和感があります。
運動の負荷は、
距離とペースで決まります。
反発性が高いシューズはスピードが出やすい。
だから結果として負荷が上がる。
それはカーボンの問題ではなく、使い方の問題です。
包丁がよく切れると危ないのではなく、
扱い方を知っているかどうか。
それと同じだと思います。
道具は人を選ばない。
選ぶべきは「どう使うか」。
▪️ 剛性・屈曲性
ランニングシューズをベースに、
「トレイルも走れるように改良したモデル」なので、
前足部はやわらかく曲がるかと思っていました。
しかし予想とは裏腹に、ほとんど曲がりません。
良く言えば、剛性が高く安定感がある。
悪く言えば、ロードシューズのような柔らかさを期待すると裏切られます。
■ アッパー
完全防水(ゴアテックス)ではありませんが、はっすい性があります。
雨の日はまだテストできていませんが、
小雨や多少の風であれば問題なし。
本降りの雨や、ゲリラ豪雨には役に立たないと思います。
つま先には、しっかりとした保護が入っています。
実はこの「アッパーの弱さ」は、
これまでの アディゼロ エヴォ SL の数少ない弱点でした。
(現在のWoven(ウーブン)モデルでは改善されています)
軽さを優先している分、とくにつま先まわりは
「破れやすい」「穴があきやすい」とダメージを受けやすかったんですね。
その点、ATRはトレイルも走れるようしっかりと作られています。
かかとがブレると、下半身から体幹まで動きが乱れやすくなり、
トレイルでは膝の痛みや足首のねん挫につながりやすい。
一方で、エヴォ SLは不安定すぎて、
普段履きやウォーキングには正直向きません。
その点、このATRは日常使いでも十分に使える安定感があります。
なお、中敷きは接着されているため、
市販のインソールへの交換はできません。
■ グリップ
アディダスのシューズを購入したい理由の一つが、その代名詞ともいえるタイヤのコンチネンタル社の耐久性のあるラバーが採用されていること。
アディゼロ Evo SLよりもラバーの使用範囲は広めで耐久性は上がってます。
▪️ 第一印象
まず正直な第一印象は、「重い」。
手に取った瞬間から、
「あ、Evo SLと比べるとずいぶんと重いな」
と感じました。
ランニングシューズにはよく、
「手に持つと重く感じても、履くと軽く感じる」
そんなモデルも少なくありません。
しかし、このアディゼロ エヴォ SL ATR は
実際に足を入れて走ってみても、
重く感じます。
重量は約280g。
重量を他シューズと比較してみる
まずは、実測に近い数字で整理します。
■ ロード用ランニングシューズ
adidas Adizero EVO SL 235g(28.0cm)
■ トレイルランニングシューズ
ASICS FUJI Lite 6 275g(28.5cm)
ASICS FUJI SPEED 3 267g(28.5cm)
adidas Adizero EVO SL ATR 279g(28.0cm)
adidas Adizero Terrex Speed Ultra 279g(28.0cm)カーボン
こうして並べてみると、“軽さ”という一点では、
FUJI SPEED 3 に軍配が上がります。
僕のもつアークテリクスの完全防水シューズが
280g(28.5cm)ですから、
それと同じぐらいの重量があります。
もし、この EVO SL ATR が
約260g以下に収まっていたら——
間違いなく「パーフェクトシューズ」でした。
・ロードシューズの軽快さと反発
・トレイル対応のグリップ
・アディゼロらしいデザイン
そのすべてが揃う可能性を感じさせるだけに、
あと20gの差が、非常にもったいない。
「なぜ、アッパー補強でここまで重くしてしまったのか?」
耐久性・防水性を高めたかった意図は、わかります。
なぜ、1gまで軽量化にこだわらなかったんでしょうか。
こだわってこの重量になったのか。
普段のアディゼロ エヴォ SLの
軽快さ・スッと前に出る感覚を期待すると、
ギャップはかなり大きいでしょう。
「ATR=トレイル対応」の代償として、
軽さよりも安定感と耐久性を取ったと感じました。
▪️第二の印象
「あったかい!」。風を通さないため、指先がまったく冷えにくいです。
冬のフルマラソンが快適に走れます。
▪️クッションと走行感
Evo SLのようなふわふわとした不安定感はなく、歩くときも安定しています。もっと不安定かと思っていました。「柔らかすぎず、沈み込みすぎず」一般的なトレイルランニングシューズにはない、柔らかさと反発を感じます。テンポよく脚が回る感覚があります。
僕はレース用シューズの最有力候補としては使いませんが、普段のジョグや日常の簡単なトレイルでも、安心して使える履き心地です。
アディゼロ エヴォ SL ATR /adidas Adizero Evo SL ATRのここがおすすめ!
✅アディダスらしい洗練されたデザイン
✅ 通常のトレイルランシューズにはない反発と柔らかなクッション感
✅ タイヤのコンチネンタル社による安心のグリップ
✅ 簡単なトレイルは走破可能(砂利、林道、芝)
デメリットと注意点
✅重量
✅夏には不向き
✅雪やぬかるんだ泥、急な岩場、スキー場の下りのあるトレイルには不向き
✅急ターンが続くトレイルは不向き(横方向へのグリップは不十分)
おすすめできるのは、こんなランナーです。
・普段はロード中心
・たまに公園や河川敷、林道なども走る
・雨の日でも走りたい
・冬はいつも足の指先がかじかみやすい
・普段はロード中心だが、たまに難易度の低いショートのトレイルレースに出る人
・エヴォSLのクッション感が大好きで、トレイル用も試したい人
完全なトレイルランニングシューズではなく、
あくまで「ロード寄り」のシューズです。
「使い分けるほどじゃないけど、どちらも走りたい」
そんな人には、ちょうどハマります。
冬の日や雨の日、走るコースに未舗装路がある人でも
安心して走れるよう設計されています。


























