さて、これから始める一連の記事についてですが、とりあえずスポーツの種目ごとに、①運動の種類や特徴を巷の文献などを参考にして捉え、②そのエネルギー供給系の種類とそのための栄養補給方法について考えつつ、③さらにはその種目で勝つ(或いは記録を伸ばす)にはどういうトレーニングが必要なのかを突き詰めるという3段構えで進めてみたいと思います。
 さらに、上記②の栄養補給方法についてはいわゆる競技そのものに関する内容を述べることとし、いわゆる“トレーニング期間”の栄養補給方法については、③のトレーニングの部分において追記することにします。

 ただし、ここで言うトレーニングとは原則としてフィジカルトレーニングを指すことにします。スキルトレーニングにもフィジカルトレーニングの要素が無くは無いのですが、あまり話を複雑にしたくないので勝手にそうすることにします。ゴメンナサイ。

 また、ところどころで専門用語の類が出てきますが、それはできる限り読み手の方で検索して調べて下さるとありがたいです。でないと、用語の説明だけで膨大な文章になってしまいますので...本当に申し訳ないですが。
 そして...意図的に 「無酸素系」 や、「無酸素運動」 或いは 「有酸素~」 というワードは使わないことにします(参考文献に関わる場合を除く)。これは後で適当なタイミングで理由を述べることにします。

 以上、ごちゃごちゃと述べておりますが、基本的には 「昔若い頃に他人よりちょっとだけ多くカラダを動かした経験のあるオッサンが、昔取った杵柄よろしく自分の経験をベースに長女を実験体にして、それを数年後に次女にフィードバックするお話」 なので、面倒なツッコミは受け付けません。“優しいアドバイスのみ”ありがたく頂戴いたします。


1.アルペンスキー・大回転競技

 まずは最初、とりあえず自分の専門の、「アルペンスキー・大回転競技」 を取り上げます。理由は、今まで自分がやってきて何がどのように必要なのかある程度詳しく話せる種目だし、そういった意味からもある程度運動の単純化が容易だと思うからです。でも、ここで手法をしっかりと確立しないと、後に続く種目がグダグダになってしまうから要注意ではありますが...まあ、最初は練習だと思って(汗)お付き合い下さい...

 最初にこの種目の紹介。ご存知の方もいるとは思いますが、実際どんな種目かと言うと...以下のURLを参照下さい。百聞は一見に如かず、ですね。

 http://www.youtube.com/watch?v=y45xAoU6CKg&feature=fvwrel

 コース標高差は300~450m、旗門数は標高差の11~15%程度、例えば標高差が400mで標高差の13%の旗門数だとすると52旗門となる、が、これだと...たぶん1分は超えるなあ...

 さてと、この競技の運動強度や特性を研究した文献や論文はないかな~なんて思いながら探してみると、ありました。

『Jrアルペンスキー選手の有酸素性能力および無酸素性作業閾値(AT):(第2報)-特に競技特性とATについて-』 という論文、執筆者は塩野谷明さんという方...長岡技術科学大学の准教授さんのようです。ここではこの論文の中身について事細かに検証はせずに、結果だけをお借りいたします。スミマセン...

 これによると、大回転競技の運動特性としては、エネルギー供給系で考えると、解糖系と酸化系がほぼ50%づつとあり、これは男女共に大きく変わらないようです。

 さらに探してみると...『アルペンスキー競技の運動強度-準エリート選手の運動強度レベル-』 という中京大学の先生の論文から、

 「~滑走中のVO2peakはゴール付近で出現した。男子のGSL及びSLはそれぞれ78%VO2max、89%VO2maxの高い強度を示し、女子はそれぞれ78%VO2max、75%VO2maxの強度であった。従来、心拍数より推定した男子エリート選手のGSLにおける酸素摂取水準は95%VO2maxに達すると報告されている。運動中に摂取された酸素は有酸素系エネルギー供給に結びつくと考えられており、...」

 とあるので、だいたい、90秒間程度のタイムで80%VO2max~90%VO2maxの運動強度であると推定することにします。

 と、文字だけの文章だと長いのはちょっとアレなので、続く...