プロローグ
今から語る物語は現代には存在しない幻獣の、その終わりが決まっている話である。
昔々ある世界を守る神が居た。
神は自分一人で全ての世界を守るのが大変だったからか、一つの世界に試しで自分の五つの屬性の中一部を取り出し四方を守る四匹の幻獣とその幻獣たちと話すため中央に一匹の幻獣、合わせて五匹の幻獣を地上に行かせた。
東には木を司る青龍【せいりゅう】を、南には火を司る朱雀【すざく】を、西には金を司る白虎【びゃっこ】を、北には水を司る玄武【げんぶ】を行かせて中央の人間が住んでいたところには螣蛇【とうだ】と言う現代の蛇に似た地を司る幻獣を行かせだ。
その螣蛇は世界の重心にある天まで上る巨大な塔に体を巻いて頭は地上に、尾は天上に上げて四獣と人間を観察し報告する任務を与えられた。
そうやって凡そ二千年が経った現在、今の世界は言葉通りめちゃくちゃになっていた。
全ては幻獣たちのせいだった。
青龍は玄武は手を組んで自分の自然を回復させる能力でわざと汚した水を浄化させ人間たちに渡す代わりに彼らを自分勝手に操っている、それだけでなく朱雀は人間たちの町に火を放ったり物を奪ったりしている。
一番真面と言える白虎がいる西は最初に来た人間が庶民たちをいじめていた。
白虎は仕事をせず見ないふりをしている。
もちろんこの全てのことを中央の螣蛇が分からないはずないけど彼が神に嘘の報告をしているのか何の罰も当たらなかった。
さあ、ではこれからこのいかれた世界に生まれた、神が植え付けたたった一人だけのスパイである一匹の猫に関した話をしよう。