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誤字多いと思います。


 02

 紫猫が家を出て二ヵ月、彼はただ中央の塔を向かって歩き続ける。
その塔を登って天に向かおうと考えているようだ。
しかし残念ながら中央に着く前に朱雀の目に入ってしまったようでいつの間にか彼の前に人の姿をした朱雀が立っている。

“おい、お前が紫猫っていう奴か?”

朱雀は紫猫が返事する前に券を振って炎を発した。
彼はそれを右に避けて戦う姿勢になる。

“へえ、避けたか。やっぱりお前のようだな。違ったらどうしようと思ったけどよかったな。いや、違っても別にいいけど。”

戦う姿勢になってる紫猫とは違い朱雀はただ立っているだけだった。

“気を付けて、朱雀。そうでないとすぐ死んじゃうよ。”

意外と重低音である声に朱雀が大きく笑った。
どう聴いても嘲笑いだった。

“くははは!地を這いまわる鼠の分際で空を飛ぶ俺に傷つけるとでも思ってるのか?!”

“鼠じゃなくて猫だよ、、”

どうやら比喩と言う言葉はどこかに捨てたみたいで朱雀の言葉を直してくれたけど、彼はどうでもいいように言葉を続ける。

“お前みたいなやつが四獣の級を落とせるとはどうしても想像できないな、どう見ても弱すぎるのにな!”

言いながら券を突き出す。
今度もさっきと同じく炎が紫猫を燃やそうと飛び出して、
ふっ―。
紫猫が蠅でも居たかのようにふっと腕を動いただけで炎が消えた。

“なっ!”

紫猫の行動に朱雀が驚き、それを機会と思った紫猫が朱雀に走り出す。
そのまま速度を落とせず拳で朱雀の顎を打つ。
それに朱雀は首が折れ倒れた。
それを見て彼は終わったと思ったのか何もなかったように目的地を向かって歩き出し、がらがら、と燃える音に後ろを向いた。
そこには一匹の赤い鳥が空を飛んでいた。
目玉とくちばし、そして頭に着いてる三つの羽は黄金色を放して残りの3メートルを超える翼を含む全身は真っ赤な炎に包まれていた。
これを見た紫猫が驚いた表情を出すと朱雀が嬉しそうに笑う。

“くははは!この偉大なる朱雀様の前では誰でも畏れ動けなくなる!”

しかし紫猫はすぐ精神を戻して朱雀に聞いた。

“動物の姿でも話せるの?すごいな。”

“……いや、お前な。そんなのどうでもいいだろ。なんでさっきからどうでもいいことだけ突っ込んでる。”

朱雀は紫猫に不満を言い、遊びは終わりって言いながら羽ばたきを一度。
それだけで周りが燃やしていく。
まるで火山が爆発してその炎が地上を襲うように地上が燃やしていく。
普通ならたった一度の羽ばたきで死に、いや、その魂さえも燃えつくす炎の中で紫猫は朱雀を見つめている。

“バカな!なんでなんともないんだ?!”

朱雀の言葉に紫猫が頭を横に振ってから自分の両腕を前に出しながら言う。

“違うよ、朱雀。これ見て。君の炎で燃えてるよ。”

彼の言う通り彼の両腕は火鉢から出したばかりの硝子のように真っ赤に燃えていた。
それでもなんの痛みもないのか、紫猫は平然と、

“このままだと世界が燃えつくすことになるな。仕方ないね。そこで終わりだよ、朱雀。”

朱雀に死を告げた。

 それは強大なる猫だった。
人の身長を超え背中は地上から2メートルに至り、尻尾を除いて体の長さだけで3メートル、尻尾の長さは10メートルを超えている。
体は紫色の毛に包まれているが所々透明になっていて、それは体の中を動いている。
ただ両脚だけは朱雀の炎に燃えていて赤く光っていた。
変わった紫猫が危ないと思ったのか朱雀が羽ばたき紫猫を燃えつくそうとするが、彼はそれを避けずに地上から足を放て空中に飛び上がり朱雀の燃えている翼を掴み地上に押しつくす。
ドクン!と地震のように地が揺れ、朱雀は逃げるために翼を動くけどぐっと握られた翼は動けず、そのまま紫猫に首を噛まれその姿が消えていく。
朱雀が完全に消えると紫猫は人の姿に戻り、平然と中央の塔を向いて歩き出した。

 紫猫の目的地である中央の、地を司る螣蛇はその戦いを最初から見ていた。
それなのに彼が朱雀を手伝わず放置したのはなぜか。
それを知っているのはこの地上に螣蛇、彼だけだろう。
螣蛇は朱雀の死を確認し口元を歪める。

 消えたのは火、残りは水と木と金。
さあ、これからどうなるか見守るとしよう。