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自作の小説の公開ブログ

自作の小説の公開してみます。
誤字多いと思います。

 

 03

 青龍が司る東の地、人間たちを強制に働かせて建てた大きな皇居がそこにあった。
皇居の全てが黄金に光り、所々には自分のシンボルである青い龍が刻まれている。
そんな皇居の一番奥にある部屋、部屋と言うには一般庶民の家が丸ごと入りそうなところに人の姿をしている青龍と螣蛇が居た。
相変わらず螣蛇の両脚は地に繋いでいて青龍はその美しい姿を持っていた。。

“それで朱雀が死んだってことですね。”

螣蛇が青龍に朱雀の死を知らせると青龍が平然と言った。

“ではどうしますか?余の邪魔になるのであれば直接処理しますが。”

青龍の言葉に螣蛇が微笑んだ。

“ではぜひそうしてください、青龍。いいお知らせを待っています。”

螣蛇は話が終わると溶けるように地に姿を隠した。
それを見て青龍が呟く。

“ふん、下品に地を這いまわる奴が何を企んでいるかわからぬが、思い通りにはさせまい。”


 朱雀を殺して一ヶ月が経ったけど紫猫の腕は変わらずに燃えている。
どうも自然には消え無さそうだな、と彼はちょっとした心配をしながら歩き出す。
猫の姿で走るとすぐだろうけど脚が燃えている今はそれも難しい。
そんな彼の前に誰かが現れた。

“ふむ、その腕を見るかぎりお前が紫猫って奴だな。”

そう言い現れたのは大きな体の玄武だった。
玄武は螣蛇から朱雀がやられたと言うことを聴いて青龍より一足先に紫猫を倒しに来たのだ。
どうやら火と言う能力に頼る朱雀が気に入らなかった彼は朱雀が弱いから負けただけだと思い、紫猫を倒すのに自分一人でも十分だと思ったようだ。
紫猫は玄武を見て何かを考えてから話しかける。

“痩せるために運動したほうがいいよ。肥満は体に良くないから。それより退いてくれないかな?俺は中央に向かっているんだ。”

肥満。
何故敵の体のことまで気にしているのかわからないが変な紫猫だから仕方がない。
その仕方がない言葉に玄武は結構怒ったようだ。

“肥満だと?!貴様!これは全部筋肉だ!!!”

そう言いながら紫猫を向かって走り出して右手を打ち下ろす。
紫猫が後ろに飛んでそれを避けると玄武の右手は自然となにもない空気を切って、ドクン、とする音と共にさっきまで紫猫が立っていたところの地面が凹んだ。
それは水によるものだった。
玄武の手は空を切ったけど腕を巻いていた水が慣性により地面に至ってそれを突き通したのだ。
それを見て紫猫が驚いたのか口を開けた。

“地に勝手に穴を開いちゃだめだよ、玄武。”

“貴様が避けなければ地に穴が開く理由はない!”

そう言い玄武は紫猫に何回でも攻撃を加える。
それを避けながら紫猫が言った。

“しょうがないね。ごめんね、玄武。俺も急いでるんだ。”

話が終わるのと同時に紫猫が玄武の胸に食い込んでみぞおちに拳を放った。
そのたった一撃で玄武の大きな体が倒れる。
それを見た紫猫は玄武を後ろに中央に向かう。
しかしその瞬間脚が動けなくなった。

“ははは、油断したな。この我が一撃で死ぬとでも思ったか?!”

それは玄武の声だった。
紫猫は玄武の攻撃で凍った脚を強制に動き後ろを向いた。
そこには現代の蛇と亀が一緒になっているような強大な幻獣が居た。
蛇の長さは10メートルを超え、地上から亀の背中からの高さは5メートルを超えていて全身は黒であり、亀の甲羅からは水が溢れ出していた。
それを見た紫猫は静かに話した。

“そのままだと洪水になるよ。”

“は、貴様が死んだら止まるさ!”

その言葉に紫猫は残念そうに、

“そうか、なら仕方ないね。ここで終わりだよ、玄武。”

玄武に死を告げた。

 それは強大なる猫だった。
人の身長を超え背中は地上から2メートルに至り、尻尾を除いて体の長さだけで3メートル、尻尾の長さは10メートルを超えている。
体は紫色の毛に包まれているが所々透明になっていて、それは体の中を動いている。
ただ前の両脚は朱雀の炎に燃えていて赤く光っていて、後ろの両脚は玄武の水で凍っていた。
変わった紫猫を見て玄武は朱雀が死んだ理由を気付き、先に攻撃を始める。
長い頭と尾を利用し紫猫を巻いて締め付けながら体から出る水で紫猫の体を凍らせていく。
しかし紫猫はそれを無視し自分の尻尾で玄武の体を巻いた。
パッ、とする轟音と共に玄武の甲羅が粉々になり、それに力がなくなった玄武の首を彼が噛みつきそのまま玄武の姿が消えていく。
玄武が完全に消えると紫猫は人の姿に戻り、凍った脚を動き出し中央の塔を向いて歩き出した。

 紫猫の目的地である中央の、地を司る螣蛇はその戦いを最初から見ていた。
それなのに彼が玄武を手伝わず放置したのはなぜか。
それを知っているのはこの地上に螣蛇、彼だけだろう。
螣蛇は玄武の死を確認し口元を歪める。

 消えたのは火と水、残りは木と金。
さあ、これからどうなるか見守るとしよう。