05
青龍と白虎が倒れて一ヶ月が過ぎやがて俺は中央の神社にたどり着いた。
俺は神社に入り灰色の大きな蛇の頭の前に立った。
それに歓迎するように螣蛇が人の姿で現れる。
“ここまでご苦労様でした、神様。”
その台詞がきっかけだっただろうか。
まるでたった今目を覚ましたような気がして変な記憶を思い出した。
目の前には螣蛇が居た。
しかし周りはさっきまで居た神社ではなさそうだ。
俺と螣蛇は雲のように白い空間に居た。
彼が口を開ける。
“ふむ、それでいいんでしょうか?それではきっとめちゃくちゃになりますよ。”
その言葉に俺は笑った。
“ああ、それでいい。ものは試しだ。我が見ていないとダメな奴らなら消せばいい。”
きっと俺が話しているだろうけど実感がしない。
そんな俺には構いなく彼は残念そうに言う。
“いくらなんでも神様が一度作ったものをそんな簡単に消すのは……。罰を与えるだけでいいんじゃないでしょうか?”
どうやら彼は奴らと同じ幻獣だからか哀れに思うようだ。
“まあ、それは状況次第だろう。”
彼の言葉に適当に返事すると、彼は頷いてから姿を消した。
地上に降りたんだろう。
……。
どれくらいの時間が経っただろうか、すぐ前のような気がするのにいつの間にか螣蛇が目の前に居る。
相変わらず雲の中だ。
“それでどうなった?そっちはもう千年くらい経ったっけ?”
俺ではない俺の言葉に彼が頷いて答える。
“はい、それから千年経ちました。朱雀は暴れ、青龍と玄武は人を虐め、白虎は手を拱いています。”
彼の言葉に俺は左眉毛を擦る。
どうも頭が痛い。
“それは酷いな。それはあの件に関しては?”
“朱雀と青龍、玄武は賛成し、白虎は相変わらずどうでもいいようです。”
これは結構腹が立った。
“よかろう。今すぐ奴らに罰を与えるとしよう。螣蛇、君は奴らに我の一部を攻撃するように仕組め。それが奴らに与える最後の選択肢だ。神を見知らず攻撃する奴らには死より酷い苦痛を与えよう。”
それを最後に目を閉じる。
そして紫猫が目覚めたら目の前には螣蛇が居た。
場所は変わらず雲の中だ。
しかしもう紫猫と呼ぶのは間違いだろう。
彼は白い帯をかけて白い椅子に座っている。
自分が誰なのか思い出した神は語った。
“これで四獣は全て集めた。では罰の時間だ。”
神の言葉に螣蛇が不思議そうに言った。
“彼らの戻したのが罰ではなかったでしょうか?”
それに神は横に首を振る。
どうやらそれだけではだめと思ったのか四獣の罰を並べ、今まで苦労した螣蛇には賞を与えた。
こうしてこの幻獣たちの話は幕を閉じる。
これまでの話は今私が住んでいる世界の話であり、あなたが住む世界でも起こったかも知れない物語だ。
あ、そうだ。
その後幻獣たちはどうなったのかって?
それは賞をもらった螣蛇の口から聴いたほうがいいだろう。
さあ、では私の話はここで終わらせることにしよう。