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自作の小説の公開してみます。
誤字多いと思います。


 03

 狂った。
これはすべて狂ってるとしか説明できない場面だった。
なにが狂ったって?
それを知るためには俺が今どこにあるか説明する必要があるだろう。
およそ1時間前、9時ごろ野球少年との話を終わらせた俺は公園の東北のほうに足を向かった。
新小岩駅の北口から約5分くらい歩いたら出る交差点、そこを渡って住宅街の狭い道を歩く。
そうやって30分くらいを歩いたら建物がない広い平地が目に入る。
広い駐車場を持ってるローソン、そしてその隣にあるのが今日から営業開始になるはま寿司である。
1階は駐車場で階段を上り2階が本店であるはま寿司。
駐車場は車が2台ずつ向き合って10行入るくらいの広い空間になっている。
そしてその広さがそのまま2回に上がって店の内部になっていた。
席だけで173席、今回新しくできた店らしいすごいスケールである。
しかし俺が狂ったと言ってのはその広さではなく、午前11時開始である店の前に並んでる列に関したことだ。
現在時刻10時12分、ゆっくりと歩いて来た俺の前に広がったのは地獄の行列だった。
ぱっと見ても2階の扉の前から繋がってる2名ずつ並んでるこの列は1階に繋がる階段どころか駐車場を全部埋まっても足りなくて隣のローソンの駐車場の一部を占めている。
適当に数えても100名、いや、150名は超えるように見えるこの行列、こんなところに1時間前から、いや、きっと一番前に立っているやつは2、3時間は前から立っているのに間違いないこの光景は狂い無しではあるはずがないだろう。
俺はやれやれと首を横に振ってから背を向けた。
だが、その時、

“ふっ、逃げるのか。やはり魔術師崩れは待つことも出来ないのか?”

誰か、いや、やつの声が聞こえた。
後ろを向かうとそこにはやつがいた。
黒いポニーテールの目付きと口が悪いやつだ。

“貴様、、どうしてここに”

行列の最後に並んでいたやつが俺の疑問を聞いて嗤う。

“は、馬鹿が!寿司屋の前に並ぶのが寿司を食べる以外になにがあると言うのか!”

今の台詞で知ってると思うけどやつはなんの意味のない言葉もたいそうらしく言うのを好んでいる。
非常に愚かなものだ。

“寿司を食べるためにこんな列を待っているってことか?ばかばかしい。”

俺の言葉にやつは嗤った。

“ふっふっふっ、そんなお前は寿司を食べるためにここまで来たくせに尻尾を巻いて逃げるのか。だから研究の実績がそれくらいなのだ。難しいかいやなことがあったらすぐ逃げるその根性では100年、いや、断言しよう。1億と2千年経ってもお前が根源に至ることはないとな!”

“何、だと、、?”

俺はばかばかしいやつの言葉を戯言と無視しここを去るとしたけど、何が俺の足を止めたんだろう。
逃げる、と言うその単語が俺の心に刺しただろうか?

‘違う、、’

そんなはずがない。
俺がここを立ち去れなかった理由、それは、

“はま寿司限定特別寿司100皿追加!全部で200皿!うっしゃ!200皿だったら俺も食べれそうだな”

そうだ。
それはローソンの駐車場の前ではま寿司の客を案内してる店員さんが持っていた立て札に書いてあった100皿分追加と言う文句を見たからだ。
絶対やつの言葉に騙されたわけではないのだ。
そうやって開始まで今から約40分、173席しかない店に一度で入れなかったらまた1時間を待たないとだめかも知れない待ち続けの地獄が始まったのだ。