自作の小説の公開ブログ -26ページ目

自作の小説の公開ブログ

自作の小説の公開してみます。
誤字多いと思います。


 01

 パッ、と体を起こした。
さっきまで横断歩道を渡っていたのに、ここは……。

“うわ、うるさい!何やってんだ!”

“ハハハ、何って見ればわかるだろ?黒板掻いてるじゃん。”

黒板の前に立っている学生とそれに叫ぶ学生。
学生だ。
制服を着た学生たちが騒いでいた。
まだ頭が回らないのかぼーっとした精神できょろきょろ見回すとさっき叫んでいた学生が俺の前に来た。

“ようやく起きたか?昨日寝てない?一時限目と二時限目ずっと寝てたけど。”

一時限目、二時限目?
あ、そうだ。
横断歩道を渡る前はきっと教室に居たのになぜか横断歩道を歩いていた。
あり得ない状況。
それが意味するのは当然、

“……。夢じゃ、、ないのか、、?”

そう、これは夢ではないかも知れない。

“いや、意外と今までが夢でここからが現実とか?”

“何言ってんだ?変なものでも食ったか?”

俺の独り言を聴いたのかリ君が変な顔で見つめてくる。
だけど今の俺にはそんなのを考える余裕はない。

“ト、、トイレに行ってくる。”

リ君の返事も聞かずに教室を出て早歩きでトイレに向かう。
一先ず整理が必要だ。
夢?
いや、夢で夢を見たのにそれが同じ夢だと?
そんなのあり?
いや、そもそも俺が何を言っているのかもわからない。

“うわああ!”

自分も知らないうちに頭を包んで大きな声を出してしまう。
落ち着こう。
落ち着かなさそうだけど一応整理をしよう。
朝、学校に来たことは覚えている。
そして一時限目が始まる前に眠り、夢を見る。
トラックに弾かれ死ぬ、いや、正確に言うと弾かれる前に目覚めるけど。
とにかく夢から目覚めるのは三時限目になる前。
それからは変わらない日常だが、帰り道にループ?
いやいやいや、可笑しいだろう。
それがゲームか小説でもあるまいし。
あり得ないだろ。
いろんな考えをする途中、予鈴が鳴る。
一応教室に戻ろう。

 授業が終わった。
昨日、って言うか今日って言うべきか夢かはわからないけど、とにかく前よりも複雑な頭の中のせいで授業の内容は頭に入らなかった。
それでも時間は進みいつの間にか放課後。
前と同じくリ君が話しかけてくる。

“イーグル、今日は部活だっけ?”

部活。
オカルト部のことだろう。
……。
待って。
そういえば部長がなにか言わなかったっけ?
悪い気運――。
まさか何かを知っている?

“ごめん!俺、部活だから!”

リ君にちゃんと挨拶もしないまま教室を走り抜ける。
後ろでリ君がなにかを言った気がしたけど、それどころではない。
いつの間にか夕焼けに染まっていく。
残りの時間はどれくらいだろう。
そんなことを思いながら廊下を走り部室にたどり着く。

“部長!”

扉を開けながら叫ぶ俺に驚いたのか、部長が間抜けな声を出した。

“え?なに?”

“悪い気運ってなんですか?!”

質問を投げ暗い教室に電気を付ける。
部長は俺の質問の意味がわからなかったのかぼっとしていた。
そのうちカーテンも開けると思い出したように答えた。

“あー、なんでわかったの?寝てたから話しかけなかったけど。”

あ、そういえばまだ話してくれる前だったか。
しかしそんなのはどうでもいい。

“とにかく悪い気運ってなんですか。俺、死にます?”

“さあー”

こっちは死ぬかどうかわからないのに、さあーって、、
あまりにも他人事のような発言で、そりゃあ他人事だけど、文句を放つ。

“いや、さあーって、、”

“私もわからないからね。ただ悪い気運を連れているのはわかるけどさ。”

“じゃあ消す方法とかは?”

“さあー”

……。
なんか頭に来る。
抑えよう。

“あ、、はい。で本当に知らないですか?”

“うん、ごめんね。明日探して教えるわ。”

じゃあ今日はこれで帰っていいよ、と言う部長。
その姿で全然緊張感が伝わらない。
そりゃあ俺のことだから部長が緊張する理由はないけど、こっちは深刻なのに酷いだと思う。
それで話は終わりって感じの部長を後ろに部室を出る。

“イーグル?なんだ、もう帰るの?”

リ君が話しかけて来た。
録音したカセットテープみたいに前と同じ口調。
時間は正確にわからないけど似た時間じゃないかな。

“あ、なんでこれを考えてなかったんだろ。”

トラックが走って来る時間を避けて帰ればいいだけの話ではないか!
俺は天才か?
そんなことを考えながらスマホを出して時間を確認する。
17時47分。

“おいー、イーグル。聴いてるか?”

“あ、うん、行こう。”

 時間を気にしながら歩いて交差点が見えてくるとリ君が思い出したように話した。

“その話聴いた?ここで事故があったらしいぞ。”

今から事故になるかも知れないけど、事故があったと言うことは初めてだ。

“そうか?初耳だけど。”

“ネットニュースに記事あったよ。お前も気を付けてな。”

心配してくれるリ君に感謝を伝えてから別れる。
気を付けてって言うけどもう一度経験した、いや、二度目だっけ。
二度死んでいた横断歩道の前に立つ。

 赤信号。
ちょうど変わった信号の前に立っていると、一人や二人、人が増えていく。
三分も過ぎない時間だけどぼんやりと待つには退屈な時間。
ポケットに入ったスマホを出して時間を見る。
スマホを見て二分くらい経ち、18時12分になるとともに信号が変わる。
青信号。
歩いていいと言う知らせ。
だけどその先にある危険を知っている俺は渡らない。
それを知らない人たちだけがなにも知らずに横断歩道を渡り始めた。

“……。”

そうやって最後に走ってきた学生がギリギリ渡って信号が赤になる。
なにも、何事も起きなかった。
単純な勘違い、と言うには二回も見た死の瞬間。
それでもただ勘違いだったようでなにも起きない。

“ふう―。”

もしかしてたら起きてたかも知れない死から逃されたという安心で緊張が溶ける。
やはり単純な夢だったかも知れない。
それとも予知夢かも。
ならばそれことオカルト。
部長に話してあげると喜ぶだろう。
死から離れたことに喜びながら無駄な考えをする間に、いつの間にか信号が変わる。
青信号。
もう死ぬはずもない平和な日常。
軽い気持ちで横断歩道を渡る。

 そして奴は現れた。

 キキィ――――――

“―――”

夕焼けになったところ。
横断歩道を渡る途中、いつかF1大会で聞いた、タイヤがアスファルトを掻く音が聞こえてくる。
音が鳴ってるのは右側。
走っていたダンプトラックが速度を落とせないのか、自分の信号が赤色になった今でも俺を向かって走って来る。
運転席に座っている運転手さんとは違い、車は止まる気は無さそうだ。
だからと言ってハンドルを回すには信号を待っていた人たちの数が多かった。
渡る人はたった一人。
自分だけだった。
こんな状況で思い出すのは変にも、

‘時間トリックかよ―’

推理小説で出そうな時間トリック。
まさかその主人公になるとはな。
そんな俺の考えを知るかどうか、知るわけないけど、トラックは止まらずに、そのまま――

 キキィ――――――

“―――”


 To be continued……。