2015年04月17日 13時06分13秒
[追記あり]それぞれに持ち合わせていない要素を持ち寄って、補完する。それが "Perfume流"
テーマ:Perfume今週火曜日にラジオ日本の『真夜中のハーリー&レイス』に、Perfumeの振付や舞台演出などを手がけるMIKIKO氏が出演したが、何せ深夜三時の放送なので予約録音をしておいてようやく聴けた。
放送時間も1時間もあり、さらにパーソナリティーの清野茂樹氏は過去に広島のラジオ局に勤務経験があり、広島時代のPerfumeやMIKIKO氏をよく知っているのだそうで。そのため、かなり深い話や初めて出てくるような貴重な話が展開され、非常に興味深かった(なんでも清野氏は広島のラジオ局の勤務当時に、Perfumeをラジオ番組のブッキングしたこともあったようで)。
取り上げたかった内容はたくさんあったのだが、今回はこの部分にフォーカスを当ててみた。
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*Perfumeのダンス・パフォーマンスの特徴について
「MIKIKO : まさに三人は身体で音を体現している、歌詞を体現しているアーティストだと思っているんですけど。」
「MIKIKO : かしゆかはとにかくキレ担当。シャープ。のっちは曲線、滑らかさというか・・・ ライン担当。あ~ちゃんはビート感というか・・・ リズム担当という感じが私の中ではしていて、三人が重なってちょうど気持ち良い音がするっていう。」
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やはり、そうか・・・・ なるほど。
Perfumeファンの間では、"のっちのダンス・パフォーマンスが三人の中で一番キレとシャープさがある" と言われて久しい。しかしダンス経験のあるオレの妻(ジャズ・ダンス出身)は、三人のダンス・パフォーマンスの特徴をこのように語っていたからだ。
「かしゆかのダンス・パフォーマンスが三人の中で一番シャープでキレがある。あと振付自体を忠実に再現しているのは、三人の中ではかしゆかだと思う。」
「のっちは滑らかで、流れるような華麗さが特徴だと思う。滑らかで、流れるような動きはジャズ・ダンスの真骨頂だから、ジャズ系の先生の影響が強いと思う。私はジャズ出身だから、一番シンパシーを感じる。」
「あ~ちゃんは音の取り方が印象的で、遅どりやアフタービートを含めた "粘りのあるグルーヴ感" が本当に凄いと思う。」
この妻の話は、既にこのBLOGの過去エントリーで何回か取り上げている(『ダンス経験者の眼力? それとも女の感? [2010年11月16日]』 など)。
しかしPerfumeファンの間では、あいかわらず "のっちはキレとシャープさ担当" というイメージが強いようで、なぜそのような印象が強くなってしまったのか・・・・ おそらく昔からのファンの語り草が既成概念となって広がっていったのだろう。
まぁ、オレも門外漢なので偉そうなことは言えないが(苦笑)、そのように妻に言われてからは「確かに・・・・ のっちの持ち味は、滑らかさと流れるような華麗さだろうか。」と感じるようになっていった。
また、あ~ちゃんはベース・ラインなどのシンコペーションなどから音を取ることは、各種インタビューなどの話からご存知の方々も多いことと思う。
そして今回の放送でMIKIKO氏が感じている三人の持ち味と、妻が感じていたものがほぼ一致していたということが、オレにとって大きな驚きでもあったのだ。
さて、話は変わってPerfumeの楽曲を手がける中田ヤスタカ氏のメンバーの歌唱の特徴をこのように語っている。
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「中田氏 : (かしゆかは)声が独特な・・・・ なんていうのかな・・・ 一人で喋っていても "二人で喋っている" みたいな声をしているんですよ。3人の中では一番、滑舌が良くないんです。こう・・・ 歌っているときに "モタったり" するんですよ・・・ そこが逆に良くて・・・ なんか "アクセントになる" っというか・・・ そういう、僕があんまり意図していないところを期待する・・・ 歌い方ですよね。」
「中田氏 : あ~ちゃんは、基本的に伸びるので "弦" みたいな感じなんですよ(ストリングス系音色)。柔らかくて、わりと広がり感のある感じなので、広げたくなるので、"声を何個も重ねて、横に振ったりして(パンニング)" とかっていう使い方をよくしたりするので、入ってきた瞬間にまろやかになるんですよね。」
「中田氏 : (のっちは) 一番、声が真っ直ぐで、わりと "パキッ" っとしているんですよね。こう、あんまブレないっていうか真っ直ぐなんですよね、歌い方が。そういうところもあって。」
「中田氏 : それぞれみんな、こう違うじゃないですか。で、重なるといわゆる "あの例の声" になるみたいな感じなんですけど。 」
『中田ヤスタカ氏が語ったPerfumeの声の特徴[トップランナー(NHK・2008年4月14日放送)]』 より
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要するにメンバー三人の歌唱の特徴は、
○かしゆか
・倍音が多く響きに厚みがある。モタったりすることが、例えばシンコペーションのような効果を生み、結果的に独特のアクセントとグルーヴ感を生む歌唱となる
○のっち
・硬質でシャープ。真っ直ぐで、キレのある歌唱。
○あ~ちゃん
・滑らかで伸びのある歌唱。柔らかく広がりのある歌唱。
というものだろうか。この歌唱の特徴とダンス・パフォーマンスの特徴をあわせてみると非常に興味深い。
○かしゆか
*ダンス ・・・ キレとシャープさ
*歌唱 ・・・ 厚みのある声質。独特のアクセントとグルーヴ感
○のっち
*ダンス ・・・ 曲線性。流れるような滑らかさ
*歌唱 ・・・ 硬質でシャープ。真っ直ぐでキレを持っている
○あ~ちゃん
*ダンス ・・・ 独特のビート感とグルーヴ感
*歌唱 ・・・ 滑らかで伸びがある。柔らかく広がりがある
このようにそれぞれの特徴をあわせてみると、どうもダンス・パフォーマンスには持ち合わせていない特徴を、歌唱の部分で補っているように思えてくるのだ。
そしてメンバー個々のダンス・パフォーマンスと歌唱を融合させたパフォーマンスは、非常に複雑で趣き深い表現手段となるのだろう。
それがさらに、その三つの表現手段が複雑に調和することによって、より有機的でより深く、味わいのある世界観が生まれてくる・・・・・ Perfumeに感じている魅力の一つは、このような "ハイブリッド感" なのではないのだろうかと、改めて感じさせられた。
ダンス・パフォーマンスと歌唱の持ち味のベクトルに差異があることで、それぞれの持ち合わせていない要素をメンバー1人の中で補完する。さらに三人が融合することで、メンバーそれぞれの持ち合わせていない要素を補完する。
やはりPerfumeというアート作品は "三人が調和することで、ようやく生まれてくる世界とその表現なんだ" ということをこの放送で改めて思い知らされた。
聴き逃した方々は毎週金曜日に公式HPにてポッドキャストが公開されるようだ。ぜひとも一度お聴きいただければと思う。
<○追記・17日pm22:06>
hellharmonyさんから頂いたコメントをテーマに(コメントありがとうございます!!!)、ダンス経験者の妻にさらにいろいろと聞いてみた。まず、過去にあ~ちゃんがこのように語ったことは、そのとおりなんだそうで。
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「あ~ちゃん : ダンスも揃ってるように見えると思うんですけど、のっちだけ先生が違うので・・・・ 今は一緒なんですけど、一番最初に習った先生って大事なんですよ。」
『おしゃれイズム(AX系・2013年の放映)』より
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やはり一番最初に習ったジャンルと師事した指導者の影響がその後も長く続くのだそうで。
それで、のっちは他のメンバーよりも早く、小学4年生の頃から地元福山のダンス・スタジオに通ってレッスンを受けていたのだが、それがジャズ・ダンスをバックボーンとした指導者だったことは、古くからのファンの方々はご存知のことと思う。
*のっちが最初にダンスレッスンを受けた藤井朱実氏との10年ぶりの再会。『Perfume 20歳の挑戦 ~Dream Fighter~(G-NHK・2009年度放映)』より
そして、かしゆかとあ~ちゃんはアクターズスクール広島に入学後にMIKIKO氏に師事することになる。ではMIKIKO氏のダンスのバックボーンは何か。
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*MIKIKO氏の取り組んでいるダンスのジャンルを聞かれて
「MIKIKO : ちょうど私が高校二年生の時にダンスを始めて、で、どこで習って良いか分からなくって、モダンバレエの先生とヒップホップの先生に同時に出会って、同時に習い始めて・・・ だからちょうどその中間の動きになっている感じなんだと思う。」
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ということは、のっちはジャズ・ダンス系の身体の捌き方を最初に植えつけられ、かしゆかとあ~ちゃんはダンスの基本となるバレエとストリートの要素を踏まえたヒップホップの身体の捌き方を最初に植えつけられたことになったのだろう。これがのっちと、かしゆか・あ~ちゃんの持ち味の差になっていることは想像に難くない。
ちなみに妻曰く、Perfumeの振付の要素はヒップホップやジャズ、シアター、コンテンポラリー、そしてヴォーギングなどが中心となっているが、『Perfume 3rd Tour 「JPN」(2012年)』の「JPNスペシャル」などの格闘シーンでは "カポエイラ" のようなかなり特殊な要素も確認できるのだそうだ。
オレの妻はジャズ・ダンスとコンテンポラリー・ダンスを過去にやっていて、したがってのっちの身体感覚が手に取るように分かるのだそうだ。
また妻曰く、ジャズ・ダンスの特徴は音楽の流れに乗り続け、極端なアクセントを付けたり、動作を止めることは少ないらしい。滑らかで、流れるような動きが特徴的なのだそうだ。
ちなみにジャズ・ダンスを "キレキレの表現" ということも多いのだそうで。
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「MIKIKO : だから(私の振付には)バレエの要素も入ってるし、ヒップホップの要素も入ってるし・・・・ ジャズ・ダンスっていういわゆる "キレキレ" の(要素も入っている)。」
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「あ~ちゃん : でも(のっちは)キレがあるんで・・・・ キレがある先生にやってもらってて、私たち(あ~ちゃんとかしゆか)はどちらかというとグルーヴを大事にしている先生だったので、得意部門が違うんですよ。」
『おしゃれイズム(AX系・2013年の放映)』より
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ちなみにジャズ・ダンスの "キレキレの表現" というのはどのようなものなのか妻に聞いてみると、あくまでも流れるような連続的な動きの中でのダイナミズムやシャープさを指すんだそうで。ちなみにジャズ・ダンスの典型的な例はこれだそうだ。
しかしながら、MIKIKO氏やオレの妻がかしゆかの動きを "シャープ"、"キレがある" と語ったのはどうも、ジャズ・ダンスの要素のキレとはまた一味違うようだ。妻曰く、
「かしゆかはスタティック性というか・・・ 動的から静的に移行する、その緩急がシャープでキレがある。三人の中では一番シャープでキレがあって、彼女の持ち味なんじゃないのかな。」
と評している。また「GLITTER」や「Party Maker」などのパフォーマンスでみられる、かしゆかのポージングは、まさにスタティック性におけるシャープでキレが垣間見られる真骨頂だと妻は語っている。
またジャズ・ダンス的な視点で捉えると、のっちは相当華やかさを持っているようで、かしゆかとあ~ちゃんには見られない要素だそうだ。しかし同時にそこに優劣があるわけでもないと妻は語っている。要するにそれぞれの得意とする分野が違うだけで、それぞれのスキルは相当ハイレベルなのだそうだ。
ただし一般の方々からすると、かしゆかとあ~ちゃんには見られない要素がのっち一人に見られるため、どうしても "のっちだけに華があるように見えてしまう" のではないかとも妻は語っている。
ご参考までに。
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放送時間も1時間もあり、さらにパーソナリティーの清野茂樹氏は過去に広島のラジオ局に勤務経験があり、広島時代のPerfumeやMIKIKO氏をよく知っているのだそうで。そのため、かなり深い話や初めて出てくるような貴重な話が展開され、非常に興味深かった(なんでも清野氏は広島のラジオ局の勤務当時に、Perfumeをラジオ番組のブッキングしたこともあったようで)。
取り上げたかった内容はたくさんあったのだが、今回はこの部分にフォーカスを当ててみた。
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*Perfumeのダンス・パフォーマンスの特徴について
「MIKIKO : まさに三人は身体で音を体現している、歌詞を体現しているアーティストだと思っているんですけど。」
「MIKIKO : かしゆかはとにかくキレ担当。シャープ。のっちは曲線、滑らかさというか・・・ ライン担当。あ~ちゃんはビート感というか・・・ リズム担当という感じが私の中ではしていて、三人が重なってちょうど気持ち良い音がするっていう。」
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やはり、そうか・・・・ なるほど。
Perfumeファンの間では、"のっちのダンス・パフォーマンスが三人の中で一番キレとシャープさがある" と言われて久しい。しかしダンス経験のあるオレの妻(ジャズ・ダンス出身)は、三人のダンス・パフォーマンスの特徴をこのように語っていたからだ。
「かしゆかのダンス・パフォーマンスが三人の中で一番シャープでキレがある。あと振付自体を忠実に再現しているのは、三人の中ではかしゆかだと思う。」
「のっちは滑らかで、流れるような華麗さが特徴だと思う。滑らかで、流れるような動きはジャズ・ダンスの真骨頂だから、ジャズ系の先生の影響が強いと思う。私はジャズ出身だから、一番シンパシーを感じる。」
「あ~ちゃんは音の取り方が印象的で、遅どりやアフタービートを含めた "粘りのあるグルーヴ感" が本当に凄いと思う。」
この妻の話は、既にこのBLOGの過去エントリーで何回か取り上げている(『ダンス経験者の眼力? それとも女の感? [2010年11月16日]』 など)。
しかしPerfumeファンの間では、あいかわらず "のっちはキレとシャープさ担当" というイメージが強いようで、なぜそのような印象が強くなってしまったのか・・・・ おそらく昔からのファンの語り草が既成概念となって広がっていったのだろう。
まぁ、オレも門外漢なので偉そうなことは言えないが(苦笑)、そのように妻に言われてからは「確かに・・・・ のっちの持ち味は、滑らかさと流れるような華麗さだろうか。」と感じるようになっていった。
また、あ~ちゃんはベース・ラインなどのシンコペーションなどから音を取ることは、各種インタビューなどの話からご存知の方々も多いことと思う。
そして今回の放送でMIKIKO氏が感じている三人の持ち味と、妻が感じていたものがほぼ一致していたということが、オレにとって大きな驚きでもあったのだ。
さて、話は変わってPerfumeの楽曲を手がける中田ヤスタカ氏のメンバーの歌唱の特徴をこのように語っている。
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「中田氏 : (かしゆかは)声が独特な・・・・ なんていうのかな・・・ 一人で喋っていても "二人で喋っている" みたいな声をしているんですよ。3人の中では一番、滑舌が良くないんです。こう・・・ 歌っているときに "モタったり" するんですよ・・・ そこが逆に良くて・・・ なんか "アクセントになる" っというか・・・ そういう、僕があんまり意図していないところを期待する・・・ 歌い方ですよね。」
「中田氏 : あ~ちゃんは、基本的に伸びるので "弦" みたいな感じなんですよ(ストリングス系音色)。柔らかくて、わりと広がり感のある感じなので、広げたくなるので、"声を何個も重ねて、横に振ったりして(パンニング)" とかっていう使い方をよくしたりするので、入ってきた瞬間にまろやかになるんですよね。」
「中田氏 : (のっちは) 一番、声が真っ直ぐで、わりと "パキッ" っとしているんですよね。こう、あんまブレないっていうか真っ直ぐなんですよね、歌い方が。そういうところもあって。」
「中田氏 : それぞれみんな、こう違うじゃないですか。で、重なるといわゆる "あの例の声" になるみたいな感じなんですけど。 」
『中田ヤスタカ氏が語ったPerfumeの声の特徴[トップランナー(NHK・2008年4月14日放送)]』 より
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要するにメンバー三人の歌唱の特徴は、
○かしゆか
・倍音が多く響きに厚みがある。モタったりすることが、例えばシンコペーションのような効果を生み、結果的に独特のアクセントとグルーヴ感を生む歌唱となる
○のっち
・硬質でシャープ。真っ直ぐで、キレのある歌唱。
○あ~ちゃん
・滑らかで伸びのある歌唱。柔らかく広がりのある歌唱。
というものだろうか。この歌唱の特徴とダンス・パフォーマンスの特徴をあわせてみると非常に興味深い。
○かしゆか
*ダンス ・・・ キレとシャープさ
*歌唱 ・・・ 厚みのある声質。独特のアクセントとグルーヴ感
○のっち
*ダンス ・・・ 曲線性。流れるような滑らかさ
*歌唱 ・・・ 硬質でシャープ。真っ直ぐでキレを持っている
○あ~ちゃん
*ダンス ・・・ 独特のビート感とグルーヴ感
*歌唱 ・・・ 滑らかで伸びがある。柔らかく広がりがある
このようにそれぞれの特徴をあわせてみると、どうもダンス・パフォーマンスには持ち合わせていない特徴を、歌唱の部分で補っているように思えてくるのだ。
そしてメンバー個々のダンス・パフォーマンスと歌唱を融合させたパフォーマンスは、非常に複雑で趣き深い表現手段となるのだろう。
それがさらに、その三つの表現手段が複雑に調和することによって、より有機的でより深く、味わいのある世界観が生まれてくる・・・・・ Perfumeに感じている魅力の一つは、このような "ハイブリッド感" なのではないのだろうかと、改めて感じさせられた。
ダンス・パフォーマンスと歌唱の持ち味のベクトルに差異があることで、それぞれの持ち合わせていない要素をメンバー1人の中で補完する。さらに三人が融合することで、メンバーそれぞれの持ち合わせていない要素を補完する。
やはりPerfumeというアート作品は "三人が調和することで、ようやく生まれてくる世界とその表現なんだ" ということをこの放送で改めて思い知らされた。
聴き逃した方々は毎週金曜日に公式HPにてポッドキャストが公開されるようだ。ぜひとも一度お聴きいただければと思う。
<○追記・17日pm22:06>
hellharmonyさんから頂いたコメントをテーマに(コメントありがとうございます!!!)、ダンス経験者の妻にさらにいろいろと聞いてみた。まず、過去にあ~ちゃんがこのように語ったことは、そのとおりなんだそうで。
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「あ~ちゃん : ダンスも揃ってるように見えると思うんですけど、のっちだけ先生が違うので・・・・ 今は一緒なんですけど、一番最初に習った先生って大事なんですよ。」
『おしゃれイズム(AX系・2013年の放映)』より
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やはり一番最初に習ったジャンルと師事した指導者の影響がその後も長く続くのだそうで。
それで、のっちは他のメンバーよりも早く、小学4年生の頃から地元福山のダンス・スタジオに通ってレッスンを受けていたのだが、それがジャズ・ダンスをバックボーンとした指導者だったことは、古くからのファンの方々はご存知のことと思う。
*のっちが最初にダンスレッスンを受けた藤井朱実氏との10年ぶりの再会。『Perfume 20歳の挑戦 ~Dream Fighter~(G-NHK・2009年度放映)』より
そして、かしゆかとあ~ちゃんはアクターズスクール広島に入学後にMIKIKO氏に師事することになる。ではMIKIKO氏のダンスのバックボーンは何か。
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*MIKIKO氏の取り組んでいるダンスのジャンルを聞かれて
「MIKIKO : ちょうど私が高校二年生の時にダンスを始めて、で、どこで習って良いか分からなくって、モダンバレエの先生とヒップホップの先生に同時に出会って、同時に習い始めて・・・ だからちょうどその中間の動きになっている感じなんだと思う。」
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ということは、のっちはジャズ・ダンス系の身体の捌き方を最初に植えつけられ、かしゆかとあ~ちゃんはダンスの基本となるバレエとストリートの要素を踏まえたヒップホップの身体の捌き方を最初に植えつけられたことになったのだろう。これがのっちと、かしゆか・あ~ちゃんの持ち味の差になっていることは想像に難くない。
ちなみに妻曰く、Perfumeの振付の要素はヒップホップやジャズ、シアター、コンテンポラリー、そしてヴォーギングなどが中心となっているが、『Perfume 3rd Tour 「JPN」(2012年)』の「JPNスペシャル」などの格闘シーンでは "カポエイラ" のようなかなり特殊な要素も確認できるのだそうだ。
オレの妻はジャズ・ダンスとコンテンポラリー・ダンスを過去にやっていて、したがってのっちの身体感覚が手に取るように分かるのだそうだ。
また妻曰く、ジャズ・ダンスの特徴は音楽の流れに乗り続け、極端なアクセントを付けたり、動作を止めることは少ないらしい。滑らかで、流れるような動きが特徴的なのだそうだ。
ちなみにジャズ・ダンスを "キレキレの表現" ということも多いのだそうで。
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「MIKIKO : だから(私の振付には)バレエの要素も入ってるし、ヒップホップの要素も入ってるし・・・・ ジャズ・ダンスっていういわゆる "キレキレ" の(要素も入っている)。」
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「あ~ちゃん : でも(のっちは)キレがあるんで・・・・ キレがある先生にやってもらってて、私たち(あ~ちゃんとかしゆか)はどちらかというとグルーヴを大事にしている先生だったので、得意部門が違うんですよ。」
『おしゃれイズム(AX系・2013年の放映)』より
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ちなみにジャズ・ダンスの "キレキレの表現" というのはどのようなものなのか妻に聞いてみると、あくまでも流れるような連続的な動きの中でのダイナミズムやシャープさを指すんだそうで。ちなみにジャズ・ダンスの典型的な例はこれだそうだ。
しかしながら、MIKIKO氏やオレの妻がかしゆかの動きを "シャープ"、"キレがある" と語ったのはどうも、ジャズ・ダンスの要素のキレとはまた一味違うようだ。妻曰く、
「かしゆかはスタティック性というか・・・ 動的から静的に移行する、その緩急がシャープでキレがある。三人の中では一番シャープでキレがあって、彼女の持ち味なんじゃないのかな。」
と評している。また「GLITTER」や「Party Maker」などのパフォーマンスでみられる、かしゆかのポージングは、まさにスタティック性におけるシャープでキレが垣間見られる真骨頂だと妻は語っている。
またジャズ・ダンス的な視点で捉えると、のっちは相当華やかさを持っているようで、かしゆかとあ~ちゃんには見られない要素だそうだ。しかし同時にそこに優劣があるわけでもないと妻は語っている。要するにそれぞれの得意とする分野が違うだけで、それぞれのスキルは相当ハイレベルなのだそうだ。
ただし一般の方々からすると、かしゆかとあ~ちゃんには見られない要素がのっち一人に見られるため、どうしても "のっちだけに華があるように見えてしまう" のではないかとも妻は語っている。
ご参考までに。
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