トライアルは、バイクが誕生した1900年ごろにイギリスの貴族の遊びとして始まったと言われており、現在はイギリスとスペインなど、ヨーロッパを中心に盛んに行われている競技です。
バイクを使ったモータースポーツであるものの、速さを競う競技ではなく、岩や斜面といった走りにくい自然の地形を足を付いたり止まったりしないように上手くバイクを操って走る競技です。
トライアルの競技場所
セクションと呼ばれる決められた区間では走る人が足を着いたり止まったりするごとに減点され、いくつかのセクションを順に回り最終的に減点が少ないライダーが優勝となります。
このセクションには、ライダーの技量を問う障害物が設けられ、障害物には岩山や沢などの自然の地形を利用したものや、コンクリートブロックや丸太、人工的に作り上げたものなど、さまざまなタイプがあります。
また、セクションの減点が1度も無く走りきることを「クリーン」といい、上級者はクリーンを連発することもよくあります。
トライアルはリスクが少ない
バイクを利用するモータースポーツと聞くと「危ない」というイメージも持つと思いますが、安全に関する面では他のモータースポーツと違いトライアルには大きな利点があります。
それは絶対スピードが低く、セクションは1人づつ走る形式のため、大怪我や事故が起こるリスクが少ないこと。
危険性が低いことは、家庭、社会の理解も得やすく自分に合ったレベルで乗れば年齢が高くなっても挑戦し続けられる点が大きな魅力です。
さらに、いつまでも乗り続けるために健康や生活に考慮することになり、生涯スポーツと捉えることもできるでしょう。
また、そういった安全性が高いスポーツのため、トライアルは至近距離で見られるモータースポーツともいえます。
そのため、ライダーと観客は良い関係であり、ライダーが見事なパフォーマンスを見せると大きな拍手で健闘を讃え、ライダーも声援に応えたりと、このちょっとしたやりとりもトライアルの大きな魅力なのです。
さらに上級者クラスになると1点の減点が勝敗に大きく関わり、見ていてもハラハラドキドキする展開になることがあり、緊張感が伝わってくることも。
トライアルを始めてみよう
トライアルの走行技術はたくさんあり、まず練習してみると意外と難しいと感じることが多いでしょう。
しかし、トライアルという競技はセクションを極力減点せずに走りきることを目標にしており、技の難易度を採点しているわけではありません。
もちろんたくさんの技ができることに越したことはありませんが、単純に一つの技が「できる」「できない」という事が上達の近道とは繋がらないということだけは理解しておいてください。
そのため、行き詰まった時や上達が感じられないと思ったら気分転換に違う技を練習したり、簡単なセクションを走行してみることで、ある時ふとできる事がやってくることがあるため、まずはどんどん挑戦してみることをおすすめします。
さらに失敗や恐怖心を理屈として理解することが上達であり、トライアルという競技の楽しさにつながるでしょう。
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